J1の残留争いに関して(2017年10月の中断期間)

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J1の残留争いに関して(2017年10月の中断期間)  J1も10月に入り、いよいよ終盤戦に差し掛かってきた。戦力均衡のJリーグにおいては残留争いが非常に面白い訳だが、今年も白熱した展開であるようだ。まずはリーグテーブルを見てみよう。 第13位 清水 勝点29 得失点 -14 第14位 札幌 勝点28 得失点 -15 第15位 広島 勝点27 得失点 -12 第16位 甲府 勝点27 得失点 -13  新潟と大宮は少し離れているので、これら4チームから1チームが落ちるという事になる。ここまで28節を消化しているので、だいたい平均獲得勝点が1ぐらいの4チームという事になっている。健全な残留争いであり、例年に比べてレベルが低過ぎる訳でもなく、高過ぎる訳でもない。得失点に関してもだいたい横一線といった感じであり、非常に緊張感がある。  次に今後の日程と共に各クラブを見てみる。 清水 <10月> 磐田(H) 仙台(A) F東京(A) <11・12月> 札幌(H) 新潟(H) 神戸(A)   4チームの中では比較的日程に恵まれているように思われる。上位をだいたい済ませている事はポジティブな要素である。ただ次節はダービーである。今季は残念ながら磐田とは大いに格差が生じているので、勝てそうにはない。日本平で磐田を相手にドン引きするという事には大変抵抗があるが、背に腹は代えられない。何とか引き分けに持ち込み今後に繋げてほしい。直近の大宮戦で引き分け狙いの戦いを成功させているので、ダービーでも自信を持って引きこもれるはずだ。逆にここで失敗してしまうと、みっともない戦い方での敗戦という事で、監督に対する内外からの風当たりが激しくなるだろう。その後の10月の2試合が監督のクビを含めて大変心配になってくる。この中断期間にしっかり準備してほしい。  そして残念ながら昨季もそうであったように、今季も変な日程となっている。11月の中断期間が3週間にも及ぶ長期間となっているのだ。昨季名古屋と磐田の勢いが完全に逆転したように、それまでの好不調を吹き飛ばしてしまう可能性がある。ここまでには残留当確が欲しい所である。中断期間の直後には札幌との直接対決が控えている訳だが、今季のJリーグの中で最も重要な試合になる可能性が高い。来季のカテゴリーを決める試合となる。昨今清水からすると札幌には苦手意識があるようだが、戦前に引き分けでもOKという状況を作る事が大切になる。打ち合いをせざるを得ないようでは、これまで通りカウンターで沈められるような気がする。  ここまで清水は数多くの怪我人を出しており、監督は大変不運であった。その割には残留圏を維持している訳であるから、小林監督としては及第点であると思われる。ただ怪我人多発の影響からか、やりたいサッカーが未だに定まっていない。理想を追う余裕が監督には無かったのであろう。小林監督の長所として、シーズン後半にかけて調子を上げてくるという物があったと思われるのだが(昨季もJ2で終盤強かった)、今季は未だに伸びてきている手応えがない。これからは残留第一で守備的に戦う事を決めたようであるので、前線の選手以外が守備をして、カウンター狙いに徹する事になる。 札幌 <10月> 柏(H) F東京(A) 鹿島(H) <11・12月> 清水(A) G大阪(A) 鳥栖(H)  札幌の日程はまずまず厳しい物となっている。しかし強豪とのゲームは概ねHで迎える事になっているので、Hで無類の強さを誇る札幌にとって絶望的な日程という程ではない。逆にあまり出来の良くないAに関しては、目標を失った中位との対戦、そして清水との直接対決が組まれている。前述のように清水に対しては相性が良いので、いつも通り戦えば良いだろう。ただ残留をかけた大一番であろうから、いつも通りという事が難しい。かつてない日本平の応援がきっと存在するはずである。  札幌の試合を見ていると、J2時代のサッカーを潔く継続しているように思う。そして選手は昨季に比べグレードアップしているので、J1でもうまく勝ち点を稼げている。開幕前から残留が唯一の目標であったであろうから、残留争いに巻き込まれた事についてあまりショックを受けていないようだ。明るく残留争いできるのは良い事だ。これからチームワークが重要な時期になるが、一致団結して実力を発揮できるように思う。 広島 <10月> 鹿島(A) 川崎(H) 浦和(H) <11・12月> 神戸(A) F東京(H) 柏(A)  毎年残留争いに意外なクラブが巻き込まれる事がJリーグの醍醐味であるが、今年のビッグネームは広島である。毎年主力を引き抜かれていたが、賢い補強で少なくとも上位を維持してきた。素晴らしい事であるが、今年は補強が外れたようで下位に低迷している。いくら目利きのフロントであっても、やっている事自体は博打であるので、たまには外れる事もあるのだろう。博打を打たざるを得ないような経営状態が長く続いた事が問題である。とは言えさすがに伝統あるクラブで、地力があったようだ。現実的なサッカーをする監督を招聘し、夏の補強でパトリックや丹羽といった実力者をガンバから補強した。これらが当たったのか、最近急激に勝ち点を積んでいる。元々中位程度のスカッドではあるので、4チームの中では断トツの戦力となった。  ただ気になる点として、残り試合では強敵と続けて対戦する。最近の快進撃は下位を相手としたゲームばかりであったので当然の事なのだが、安心はできない日程である。特に10月の3戦はキツイので、ここで他の3チームに離されないように勝ち点3ぐらいは確保したい。当たり前であるが、やはり残留争いでは失点しない事が大切になる。 甲府 <10月> F東京(H) C大阪(A) 神戸(H) <11・12月> 新潟(A) 大宮(A) 仙台(H)  清水と鳥栖に連敗した時には、今年の残留争いが終了したような感じであったが、そこから横浜Mと柏に連勝した。予想できない快挙であり、残留争いの白熱を期待しているこちらとしては大いに感謝したい。前節のドゥドゥのシュートには本当に恐れ入った。  試合の内容としては、要所に配置されたブラジル人選手達が効いている。日本人選手達でハードワークして、違いはブラジル人選手達に作ってもらうというスタイルである。毎年このスタイルで残留しているので、残留争いに慣れていると言えるだろう。  日程に関しては恵まれている。あまり目標のない中位が続くので他のクラブよりは戦いやすいように思う。とは言え甲府よりは格上であるので、よもや油断などはしないであろう。特に11月の日程はおそらく降格が決まっている2チームとの対戦があり、普通に考えればありがたい日程であるはずだ。 私の予想  以上のような要素を勘案すると意外にも甲府の残留可能性が最も高いように思う。残留争いでは普通は負けてしまう試合を、いかに引き分けに結びつけるのかが大切になる。連勝などは考えない方がいい。ここまで出来ていない事が急に出来る訳はないのだ。甲府のサッカーが一番引き分けを重ねていけるように思う。  他の3チームは横一線という印象である。清水が最もゲーム内容に乏しく危険な状況である。しかし現状勝ち点で上回っている事は非常に大きい。勝ち点2差が巨大となるのが残留争いである。札幌は結局清水との直接対決次第で残留出来そうな日程である。広島はどこが相手でも勝ち点3の獲得が想定できるチームであるので、多少負けても絶望するほど手段がない訳ではない。清水がダービーで勢いを付けて、札幌との直接対決に勝つような事になると、札幌はおそらく落ちるだろう。逆になると清水が落ちる可能性が高いように思う。広島が全く勝てないという事が起こらない限り清水と札幌、どちらかが危ないように思う。引き続き清水の試合に注目していこうと思う。次回の中断期間にも残留争いの火が消えずに残っていれば良いのだが。 以上