[書評]読むサッカーvol.22 『スタジアムの宙にしあわせの歌が響く街 スポーツでこの国を変えるために』

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著者:天野 春果 (あまの・はるか)
発行:11月2日/出版社:小学館/価格:1,400円(本体価格)/ページ:234P

斜め上を行く企画の数々。日本一有名なJクラブ職員の仕事術

 川崎Fのプロモーションを務める著者・天野春果氏ほど、著名なJクラブの職員はいないのではないだろうか。彼が名の知れた存在になった理由はただ一つ。川崎Fがホームゲーム時に見せる斜め上を行く発想からなるイベントが、Jリーグサポーターに衝撃と強い印象を与えたからにほかならない。その天野氏が上梓した本書は11年に同氏初の著書となった『僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ』の続編に近いものである。
 今年、2016年も川崎Fは数々のイベントを開催した。そのどれもが規模感や巻き込む団体の大きさという点で、これまで以上にグレードアップしたように思える。映画『シン・ゴジラ』とのコラボ企画やISS(国際宇宙ステーション)と等々力競技場を結んだ生交信イベントが代表的なものだろう。本書にはそれら二つを含めたイベントがどういった経緯で企画されるに至ったのか、また実際に成功させるために、天野氏が何を考え、どう動いてきたのかが詳細に記されている。そして、中でも見どころなのは多くのプロジェクトを進める中、困難にぶつかった際にどうやって対処をしていくか、という点だ。
 これらの企画を進めていく過程にはビジネスにおけるヒントが数多く散りばめられており、プロスポーツクラブがとある企画を成立させるため“だけ”に役立つものばかりではない。例えば天野氏は “自分の願望や思いを口に出して発信し続けること”や、“会いたいと思う人に会うためにさまざまなルートをたどっていく”ということを徹底的にやり続けている。この“行動力”は業種を問わずビジネスシーンにおいて、一つのプロジェクトを加速させ成功させるために必要なことだと、本書を読めば強く感じ取れるに違いない。
 天野氏、ひいては川崎Fの成功体験は、“信念を持ってやり続けることが実を結ぶ”ということを示している。これから仕事や学業、スポーツなどさまざまな舞台で目標へまい進する者にとって、背中を押してくれる一冊となるだろう。

[川崎F]FW大久保嘉人、秋田MF川田の引退コメントについて「アイツがそういうふうに言うと思わなかった。だから、うれしかったよ」

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 川崎FのFW大久保嘉人が16日に現役引退を発表した秋田のMF川田和宏について思いを口にした。
 16日、川田の引退がクラブより公式に発表されたが、「大久保嘉人の存在があったから、今まで頑張って来ることができました」という本人コメントもそえられていた。二人は国見高時代の同級生であり、大久保は川田のことを小学校から知っていた。「アイツはズバ抜けていた」と当時を振り返り、川田は中学3年の時点で高校生の中に混じってプレーをしていたという。それを大久保は応援をする立場だった。しかし、エリートだった川田を大久保は追い抜いていく。「それもあるからすごく俺にライバル意識を持っていて、練習中から互いに削り合う」関係だったと振り返る。
 その川田は国見高を卒業後、福岡大へ進み、大分や鳥取を経て、11年より秋田でプレー。そしてこの度、12年間の現役生活にピリオドを打った。
 大久保は引退が発表される前日に川田から着信を受けており、「珍しいな」と感じたそう。その後、かけ直すも出ず、折り返しがかかってきたときには今度が大久保が出られず…と続いたのだが、16日にやっとつながり、本人から引退する旨を告げられたと言う。そして同時に、自身の名前をコメントに出されることも伝えられたようだ。
「アイツがそういうふうに言うと思わなかった。言いそうにないので。だから、うれしかったよ」
 寂しさも漂わせていたが、かつての盟友が残した最後の粋な計らいに対してうれしさを隠せない様子だった。

[川崎F]鬼木達新監督、本日にも就任発表へ

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 12年の途中から5シーズン、川崎Fで指揮を取った風間八宏監督の今季限りでの退任を受け、本日、その後任として鬼木達ヘッドコーチの昇格が発表される見込みだ。

 庄子春男強化部長は“風間スタイルの継承”が可能な監督を探しており、風間監督の退任を発表した日の囲み取材では、内部からの昇格の可能性も示唆していた。その中で白羽の矢が立ったのが、鬼木コーチ。10年よりトップチームでコーチを務め、風間監督の元でも指導を続けてきただけに、鬼木コーチの昇格が最適という判断に至った。

 風間監督といえば、その独特な言葉や手法による指導が特徴的だったが、それをそのまま“継承”することは間違いなく困難なタスク。“止める、蹴る、外す”という技術の部分を徹底して突き詰めつつ、独自のエッセンスを加えて攻撃サッカーを進化させることに期待したい。

[川崎F]年間勝点首位を目指す川崎Fを最後尾で支えるGK新井章太。“イヤ”だと感じた相手選手とは?

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 今季から川崎Fに加入した韓国代表の守護神・チョン・ソンリョンが負傷離脱中。その不在を感じさせない出来でチームの最後尾を支えるのがGK新井章太だ。
 かつては東京Vで出場機会に恵まれず苦しんでいた男が、現在は年間勝点首位を目指すチームで際立った存在となっている。昨季からその高い能力は発揮していたが、直近の広島、鹿島という強豪との2連戦を無失点で抑え、勝利に貢献したことで脚光を浴びている。前節の鹿島戦後には「身長を190cmにしないと」と日本代表入りを目指す(?)発言をしていたが、これがまったくの冗談に聞こえないほど、十分背中を預けられる存在となっている。
 その新井がこれまでに戦ってきた中で“イヤ”だと感じた選手の一人が、実は今節の対戦相手であるG大阪にいる。
 真っ先に挙げたのは鹿島の金崎夢生。「面倒くさいです。頑張るし、貪欲だから。昨季のホームの鹿島戦でやられたのも微妙なところで触られて(決められた)、というのだった。闘争心も半端ない。そういうFWがイヤ」と理由を述べた。そして次に出てきたのが、G大阪の倉田秋だ。
「何でもできる選手。点を取れるし、運べるし、パスも出せる」と攻撃における万能な力を賞賛していた。ちなみに昨年度のJ1・2nd第13節・ホームでのG大阪戦(5◯3)と天皇杯4回戦(0●2)の2試合で倉田に得点を許している。今回こそは、ゴールを割らせたくない思いは強いはずだ。

[川崎F]前節・広島戦、塩谷司の「幻のゴール」について、「何でゴールじゃないか分からない」(川崎F・新井章太)

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 前節のJ1・2nd第15節川崎F対広島の65分、広島・塩谷司が放ったFKがネットを揺らしたが、判定はノーゴール。蹴った瞬間にオフサイドポジションだった広島の選手にボールが当たったというのがその理由だった。だが、映像を見返してみるとそうではなく、川崎Fの大島僚太に当たってネットに吸い込まれている。ゴールを守っていた川崎F・新井章太も「あれは普通に僚太に当たって、入りました」と振り返る。

 また中村憲剛は、「僚太に当たって入っていた。上から見るとピッチの(広島の)選手には当たっていないのは分かるし、オフサイドラインに広島の選手が全員出ている。ただ、副審は目の高さ(で判定するもの)だから。章太の反応の仕方も含めて、誰かに当たったと判断してもおかしくない」とノーゴールとなった理由を分析した。

 ちなみにゴールを割られた新井と塩谷は、国士舘大の同級生。ミックスゾーンで話ができなかったため、試合後に電話で会話をしたと新井は明かした。「(塩谷に)『一つだけ言えるのは、あれはゴールだから』って言われて。でも、俺も『いや、そのとおりだよ。何でゴールじゃないか分からない』と言った」。こんなやりとりが行われたようだが、いずれにせよ”入っていた”ゴールが取り消され、その後に決まった得点で川崎Fが勝利をしたのは事実。運も味方をしたこの勝利を、川崎Fは終盤戦の優勝争いで無駄にしてはいけない。

[川崎F]シュミット・ダニエルの特別指定選手時代を振り返り、「練習生などと比べれば、能力は全然違った」(安藤駿介)

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 先日行われたGK限定の日本代表候補合宿において、J2・松本からシュミット・ダニエルが選出されたが、彼は中央大1年から3年までの間に、川崎Fの特別指定選手として練習に参加していた経歴がある。そして、当時、彼とともに練習に励み現在も川崎Fに在籍する唯一のGKが安藤駿介だ。

 安藤は、シュミットのプレー面以外について強く印象に残っているという。「(現在はそうとは思わないが)当時のイッカ(GKコーチ)の練習がキツくてイヤだったのか分からないけど、3回くらい遅刻してきて。特別指定選手なのに、すごいなと」と、その”図太さ”のインパクトが大きかったと話した。ちなみに中村憲剛は「あのときは本当に、しょうがなく来ていたオーラが満載だった。『本当にイヤでしょうがない』みたいな感じが全開だった(笑)」と振り返る。

 ただ、その実力について安藤は「たまに来る練習生などと比べれば、能力は全然違った」。当時から光るものがあったようだ。J1の舞台でどこまでできるかは未知数であるが、ポテンシャルは間違いない。川崎Fに関わった選手という点も含めて、飛躍をしてほしい選手の一人でもある。

[川崎F]退任の風間監督、「あと何試合かの中で、このフロンターレで『すごいなこいつら。こんなことができるのか』というのを見せたい」

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 12日、川崎Fの風間八宏監督が今季限りで退任することがクラブより正式発表された。
 12年のシーズン途中に就任後、3年指揮を執ったのち15年から新たに2年契約を結び、今季がその最終年。成熟度が高まった中、初タイトルを目指して戦って来たが、2ndステージは残り3節、チャンピオンシップや天皇杯をまだ残す中での発表となった。
 タイトルという成果は残していないものの、川崎Fに明確な攻撃的スタイルを色付けしてきた風間監督の功績は大きい。クラブはその手腕を評価し、庄子春男GMとしても続投の希望があったという。しかし、今回の決断に至ったのは、風間監督本人の意思が大きかった。
「このサッカー、このスタイルは彼が作り上げてきたもの。これからも継続していきたいという気持ちはある。できるならば(続けてほしい)、という思いはあった。ただ、9月の半ばに一緒に食事をする機会があって、その中で来年の話が出た。そこで、クラブとしては(まだ)来年のオファーを出すタイミングではなかったけど、本人のほうからそういう話があって今回の結果に至った」(庄司GM)。
 風間監督は「3年経って、もう2年と言われたときに、正直長いなと思った。あと2年をどういう形でまっとうするかは考えていた。いつ考えていたというよりも、5年というのは自分の中で(区切りの)“時間”だったのではないかと思う」と語った。
 選手内でも“風間監督が今季まで”という空気はあったようで、そこまで大きな“衝撃”を与えているわけではない。選手たちは冷静に言葉を発したが、その中には感謝の思いが強く出ていた。
「正直あのとき(風間監督就任時)、自分は(あそこから)下っていくものだと思っていた。ただ、自分次第だなと気付かせてくれた。この先もその考え方は変わらない」と中村憲剛は語る。「“風間サッカー”は日本人のサッカー好きなら知っているし、ここまでやったのはすごい。みんな以上に俺は感謝している」とは川崎Fに来たことで才能を爆発させた大久保嘉人の言葉だ。
 中心選手も持つこの思いが、残り3カ月の川崎Fのエンジンとなることに期待したい。そして何よりも、監督自身が川崎Fの指揮官として戦う残り数試合へのモチベーションが高い。「これ以上ないという試合を、1試合でもできればと思う。現役中でもそんなにそういう試合をやったことはない。1、2試合くらい。(試合に)勝つことはあっても、そういう試合には巡り会えない。いろいろな人の記憶に(さまざまな)試合が残っていると思うけど、あと何試合かの中で一つ、このフロンターレで『すごいなこいつら。こんなことができるのか』というのを見せたいと思うし、そういうアプローチを、どこまでできるか分からないけど、やりたいと思う」
 風間フロンターレ史上最高の試合を見せる準備は整った。16年も残り3カ月。ここからの川崎Fのサッカーに注目してほしい。

[川崎F]前節・横浜FM戦、まさかの同点弾。そのとき川崎Fの選手たちが取ったさまざまなリアクション

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前節の横浜FM戦(3◯2)はGK新井章太の負傷に寄って後半ロスタイムが9分とられ、ラスト5分で3点が乱れ飛んだ。2-0から90+6分に1点を返され、90+8分に同点弾を決められた際には選手たちもピッチに倒れ込んだのだが、そこにはさまざまな感情があったそうだ。小林悠は「何をやってるんだ!」と憤慨した一方、「あ、(監督に)怒られるなと思いました」と別方向の焦りが出たのは大島僚太。「まあ、実際に怒られましたけどね」と笑いながらこう続けたが、なんとも彼らしい。そして、この日、出場停止で最上階から観戦していた大久保嘉人は横浜FMの同点弾が入った瞬間、「帰ろうかと思って立ち上がった(笑)」と言う。

 さまざまなリアクションがあったが、あらためてこう見ると勝った“から”良かったと言える試合。「(試合の)終わらせ方に課題がある」という田坂祐介の言葉のように終盤の内容に苦言を呈すメンバーがほとんだ。 ただ、その中で意外と割り切っていたのが大久保。「上から見ていてめちゃくちゃ(スペースが)空いていたから、もっと簡単に行けたんじゃないかな、と思ったね」と攻撃面については意見を述べるも、「でも、勝ったんだから。勝ち点3を取ったんだからそれは良かったよ」と笑顔で言う。エゴイストに思われがちだが、何よりもチームの勝利を求める男らしい言葉だった。

[川崎F]狩野健太、神奈川ダービーに出場の可能性。「整いましたね、舞台は」と本人

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 開幕戦での川崎Fデビュー以降、3試合連続で先発出場を果たしながらも、結果を残せずにガクンと出場機会が減ってしまった狩野健太が、週末のリーグ戦で久々に出場する可能性が出てきた。

 23日の紅白戦では中盤の攻撃的な位置に入ってプレー。25日のJ1・2nd第13節の横浜FM戦で出場を果たせば、2nd第2節・名古屋戦以来、実に11試合ぶり。ただ、その試合も90分からの出場だった。試合勘は気になるところで、それを問われると「もちろん試合に出ていないですから(試合勘は)ないですけど、だからどうこうとかはないと思うので。やれることをシンプルに、思い切ってやりたいですね」と割り切った表情で話した。

 何より、狩野にとって横浜FMは高校卒業後に加入し、最も長く在籍したクラブだ。本人は「整いましたね、舞台は」と笑った。

 一緒に戦ったメンバーも多く、横浜FMの『堅守』を良く理解しているが、「いまの状態だと、それでもこっちがこじ開けられる」と川崎Fの攻撃力に自信を見せた。

 天才と言われながらも思うような活躍を見せることができずにくすぶってきた背番号25。この古巣戦をきっかけに、輝きを取り戻せるか。

[川崎F]守備の要・エドゥアルドが約3カ月ぶりにリーグ戦復帰か!?

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 本日19時にJ1・2nd第11節・福岡戦を控える川崎F。
 直近のリーグ戦(2nd第10節)では柏に2-5という大敗を喫したこともあり、年間勝点で最下位に沈む福岡との試合は川崎Fにとって絶対に落とせない。そんな中、チームは今週の練習で3バックと4バックを併用していたが、そのいずれにもエドゥアルドの姿があった。先発出場すれば、肉離れを起こして戦列を離れることになった1st第16節(2△2)以来、約3カ月ぶり。この試合も相手は福岡であり、何か縁を感じる。
 エドゥアルドは「アウェイゲームでああいう形になったけど、開始15分くらいは自分たちの力を発揮できずに失点してしまった。ただ、その後は試合展開としてしっかりできたというのもある。今回はスタートからしっかり集中して頭を切り替えてやりたいし、最初の1分から自分たちの力で圧倒したい」と強く意気込んだ。
 3日に行われた天皇杯2回戦では途中出場ながら貴重な同点ゴール並びに自身の川崎F加入後初ゴールを記録。「初ゴールが出るまでちょっと時間がかかってしまった」と苦笑いを見せたが、「ここから先ももっとゴールを決めて、チームの力になっていければと思う」と守備だけではなく得点の意欲も見せた。前半戦の躍進を支えた守備の要が、攻撃面でも力を発揮することに期待したい。