浦和レッズは第5位。守備力と決定力と初戦の戦い方が重要。

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浦和レッズはアフリカ大陸王者に勝利して第5位になった。スコアは「3-2」。CBマウリシオの2得点と柏木の1得点だったが、どの得点も良い個の力、あるいは、良い崩しから生まれたものだったと思う。しかし、やはり2つだけ。1つには、2失点した、という事について、1つはPKだったが、それもCKからビデオ判定でファールを取られて、という事だったし、もう1つもセットプレーからだったので、そこのところ。 特にスピードでやられていたシーンが多かったが、やはり、身体能力に優れる相手に対しての対応力を高めないと、日本人が中心のチームというのは特に守備面で厳しくなるかなと。相手に決定力不足があれば難は逃れられるが、それは対応できていたとはならないし、ファールで止める事になる、または、CKを取られて、という事が多くなれば、結局は失点の可能性も上がってしまう。従って、もっと守備力が必要であると思う。 それは個としても組織としてもそうで、やはり、世界大会で重要なポイントになってくるのは守備力と決定力であり、守備力に関して言えば、特に身体能力に優れる相手に対して、という事が日本の大きな問題点であって、より国内組の選手たちというのは、そういう相手との対戦が限られてしまうから、その少ない経験の中で、どれだけそういう速さや強さという部分に対応するスイッチを入れるのか、という事が鍵になるかなと。 そして、そういう意味では、2つには、初戦の戦い方、あるいは、構えてくる相手との戦い方、という事にも関係してくるのだが、冷静な気持ちを保ちながらも、ギアをきちんと最初から1つ上げて入る、という事ができるようになる必要もあると思う。特に、相手は初戦ではない、という事になってくると、やや初戦側は不利になってしまう事が多いので、ACLで優勝、アジア王者として戦う場合には、そこが注意になるかなと。 アジア王者として戦うにしても、相手に格下はいないと言えるし、更には、相手がギアを上げた戦い方をしてくれれば、こちらもそれに同調するような感じでギアは上がる場合もあるが、相手が構えて、つまり、ローギアで戦ったきた場合には、そのペースに同調しないようにしてないと、しっかりと能動的にギアを上げるスイッチを入れて試合に入らないと、勝敗についてもそうであるし、不完全燃焼で試合を終えてしまうと思う。 もちろん、メンバー的にも、今回の浦和レッズがそういう事をしたのかは明確ではないが、初戦で少し落とす、先を見据えて落とす、という事はしない方が良いかなと。そのあたりは、選手というよりも監督の経験、手腕の部分かなとは思うが、一発勝負のトーナメントであるか否かに関わらず、やはり初戦の重要性の高さというのは間違いないので。むしろ初戦というのは、100%よりも更に120%、という意識が必要かなと。 それでようやく、80%ぐらいの力が出せるのではないかと思う。ただ、やはり、選手や監督としてもそうだが、クラブとしても、それから、日本のサッカーとしても、そういう経験を積み重ねて、世界の舞台ではどう戦うべきなのか、どう戦ったら良い結果の可能性を高める事ができるのか、という事を、1つ1つ学んでいくものだと思うから、それを学べた、という意味では、やはり、価値のある出場であり経験になったと思う。

ラグビーワールドカップ会場とJクラブスタジアムの重なりに伴う日程調整について

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ラグビーワールドカップ会場は北から以下の通りである。 1、札幌(札幌ドーム) 2、釜石(新設) 3、埼玉(熊谷ラグビー場) 4、東京(東京スタジアム)  5、神奈川(横浜国際総合競技場:日産スタジアム) 6、静岡(エコバ) 7、愛知(豊田スタジアム)   8、大阪(花園ラグビー場) 9、神戸(御崎公園球技場:ノエビアスタジアム) 10、福岡(博多の森球技場:レベルファイブスタジアム)  11、熊本(熊本球技場:えがお健康スタジアム) 12、大分(大分銀行ドーム) これらの12会場の内、Jリーグ&プロ野球とスタジアムが重なっているのは以下のスタジアムである。 1、札幌ドーム(日ハム、コンサドーレ札幌) 2、東京スタジアム:味スタ(FC東京&東京ヴェルディ) 3、横浜国際総合競技場:日産スタジアム(横浜Fマリノス) 4、博多の森球技場:レベスタ(アビスパ福岡) 5、熊本球技場:えがお健康スタジアム(ロアッソ熊本) 6、大分総合運動公園:大分銀行ドーム(大分トリニータ) 上記1~5のスタジアムについてはラグビーW杯の試合日程に伴って、改修などが予定されている。それに伴ってJリーグの試合会場変更も余儀なくされる。 1、の札幌はラグビーW杯の試合が予選2日間のみ(9/21、9/22)。Jリーグと、ほぼ毎日試合のプロ野球が重なっており、連続した2日間はJリーグとプロ野球に配慮した試合日程になっている。おそらく日ハムやコンサドーレ札幌側からも要望があったのではないのか?)。 2、東京スタジアム(9/20~11/1:予選、準々決勝、3位決定戦など、2カ月間に渡ってFC東京&東京Vはホーム会場変更を余儀なくされる。 3、日産スタジアム(9/21~11/2)約2カ月間、代替スタジアムが必要。 4、福岡(9/26、10/2、10/12)2週間、代替スタジアムが必要。 5、熊本(10/6、10/13)1週間、代替スタジアムが必要。 6、大分 (10/2~10/20)3週間、代替スタジアムが必要。 ラグビー試合日程期間を単純に考えれば、上記の期間、別の試合会場が必要になる。しかしながら、スタジアムの改修工事、芝生の全面張替や養生期間などを考えれば、さらに長期化するスタジアムも多いと聞いている。 例えば大分の場合、7月から芝生の全面張替となっている。そうすれば、7月・8月・9月・10月・11月の最長5カ月間という話も出ている。 それも大分トリニータのサポータカンファレンスの質疑の中で初めて、3カ月~5カ月間という話が出て、それが初めて地方紙に載って、サポータは唖然としている。 代わりに大分市営陸上競技場を使えばいい・・・と、気楽に言う方もいるが、その昔(1996年~2001年頃)、JFL時代で観客2~3千人の時代である。私は、今のドームができる前に市陸での多くの試合運営に関わった経験がある。 1、まずはトイレの問題だ。平均観客数8千人の大分トリニータではまったく不足でトイレは正面スタンド、芝生スタンドに3個程度しかないと記憶している。北側の芝生裏側に仮説トイレを10~20個置いたが、大渋滞であった。今のドームとは雲泥の違いである。 2、雨天時、芝生席は当然ながら濡れる、濡れれば滑る、だから皆さん立ち上がる、立ち上がれば後席の方は見えない、従って皆立ち上がる。カッパや傘だけで8千人の観客は満員になって、厳しい状況で観戦客は確実に減少する。 3、両チームの控え室が隣り合わせになる。試合前、試合後には興奮状態で、できれば接触は避けた方がいい。 4、シャワールームも両チームが重なり、また審判のシャワールームもない。 5、売店などは、都度芝生席の後ろ側にテントを張らなければならない。 6、警備の控え室、本部の会議室、記者会見室、ボランティアの控え室など、会議室は足りない。 7.駐車場は大分川の両岸の河川敷を利用するしかないが、観客8千人ならばまったく足りない。従って路駐が増えて、クラブには地域住民からクレームが殺到する。 8、高体連、中体連などの開会式や各種陸上競技大会とのバッティングも避けられない。 上記のように市陸を使用すれば、様々な問題が発生する。平均8千人の観客移動は大変なのだ。また、これらに伴う諸経費の負担も大きい。仮に5カ月間ならば、アウェイ10試合が増えることになり、北九州や鹿児島のスタジアムを使用するとすれば、スタジアムの使用料金、チーム関係者(選手、警備、ボランティアなど)の移動経費などは、クラブで負担することになるのか? 大分トリニータの株主は大分県である。ラグビーワールドカップも大分県が陣頭指揮している。 大分トリニータが来年、J1昇格すれば2019年は、J1で戦うことになる。浦和戦などは市陸では収容不可能である。アウェイばかりでは当然ながら観客も減少する。年間チケットも減る。その分の観客減少保障などもある。 この問題は、Jリーグ、大分県、ラグビー主催者などと、しっかりと話し合ってマスコミも告知してほしいと思う。

浦和レッズがアル・ジャジーラに勝てなかった原因は?

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もちろん、個の力は高く、ロマリーニョ、マブフート、そして、ブスファ、という3人による攻撃は威力が高そうであるし、守備ではGKのハセイフが安定した高いパフォーマンスを見せていたので、戦い方で優勢だったとしても、その個の力でやられてしまう可能性もあるかなと。特に決定力の差というのは勝敗を大きく左右しそうで、セットプレイも含め、やはり、決める時にしっかりと決めるか否か、そこが鍵になると思う。 前線の個の力をきちんと封じ、サイド攻撃を軸としながら、最後のところはドリブルでの仕掛けやワンタッチパスやワンツーなどを使って決定機を作る。そして、それをしっかりと決める。当たり前の事だが、やはり、その当たり前の事をやれるのかどうか、という事になってくると思う。アル・ジャジーラを倒して準決勝に進めばレアル・マドリードと対戦できる。地に足を着けて、しかし、ギアはきちんと上げて戦って欲しい。 と以前の記事で書いたのだが、まずは、特に決定力の差というのは勝敗を大きく左右しそう、という部分で、前半にあった決定機で興梠は決められなかった、しかし、後半にあった決定機でマブフートは決めた、やはり、そこが大きく勝敗を左右したと思う。CWCで日本のクラブが躍進できるのかどうか、という事については、1つの明確なポイントがあって、それが決定力。少なくても必ず訪れる決定機で決められるかどうか。 現在のアル・ジャジーラの監督であるテン・カテがアシスタントコーチだったライカールト時代のバルセロナも、「4-3-3」で7人で守って3人で攻める、という堅守カウンターの戦い方をする傾向があった。そういう意味では、今回のCWCのアル・ジャジーラは、基本的には、7人で守ってロマリーニョとマブフートとブスファの3人で攻める、という戦い方であり、テン・カテはそういう戦術も得意としているのかなと。 それから、地に足を着けて、しかし、ギアはきちんと上げて戦って欲しい、という部分で、やや浦和は、地に足を着けて、という部分に偏重してしまい、それは良い意味では落ち着いて戦っているように見えたが、やはり悪い意味では、ギアが低かった、つまり、インテンシティが低かった、と個人的には感じられた。特に相手が完全に構えて戦ってきた場合にはそれは危険で、そうなってしまうと、今回のような展開はよくある。 ちなみに、ロシアW杯の初戦、コロンビア戦では、この試合で言えば、日本がアル・ジャジーラみたいに構え、コロンビアが浦和みたいにローギアで、というような感じになってくれれば良いなと思っていて、もしそうなれば、引き分け、または、日本が勝利、という結果も期待できるかなと。但し、南米勢は、構える相手に対して試合開始からトップギアで、という戦い方も心得ているので、そこが心配なところではあるのだが。 という事で、残念ながら、浦和レッズとレアル・マドリードの対戦は実現しなかった。もちろん、それで、ACLを優勝した、という価値が消えるわけではないが、やはり、不完全燃焼な試合をしてしまった、それで負けてしまった、という悔しさは強く残ると思う。しかし、もう1試合、アフリカ王者との順位決定戦はあるので、そこできちんと挽回してもらいたい。特に代表への可能性がある選手たちには奮起してもらいたい。

【ファジアーノ岡山2017シーズン総括 その2】見えなかった「チームの目指す姿」

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2017シーズンのファジアーノ岡山を振り返る総括の第2回です。 前回は、チーム作りが遅れた影響について触れましたが、それらが具体的にゲーム内容、チームとしての熟成といった点でどのような影響を与えたのか、まとめてみたいと思います。 【貫けなかった強気の戦い】 今季は、個人的に「強気の姿勢」というものをテーマに、1年間チームを見てきました。 強気の姿勢、具体的に表現するならば、例えばリードしていても、自陣でブロックを作って守るのではなくて、しっかりと前で起点を作る、相手ボールになった際にも、連動して積極的にプレッシングする、攻撃面で言えば、単純に蹴ってしまうのではなくて、足元へのパス等も織り交ぜながらしっかりとつないでいく。こういった部分が、今年のチームには不可欠だと思っていました。 2016年からチームを比べると、戦術に影響するという観点で大きく変わったのは、岩政・矢島が抜けたということでした。最終ラインで圧倒的な存在感を発揮し、終盤のパワープレーにもことごとく跳ね返してきた岩政、そして、しっかりとボールを落ち着けながら、決定機につながるパスを出せる矢島、この2人がいなくなったことで、個人でどうにかしてきたことを、組織として対応せねばならなくなりました。岩政不在に関しては、守備時にゾーンを下げすぎないこと、矢島不在に関しては、攻撃時に2人目・3人目の動きも含め、組織的にフリーマンを作りながら、しっかりとつないでボールを前に運ぶことが出来るか、こういったプレーが求められていたと思います。 強気と言っても、気持ちだけではいけません。チャンスを見逃さない状況判断、連動してプレッシングにいく体力、最終ラインを組織的に上げるラインコントロール、そういった、まさに心技体が揃ってはじめて、「強気のサッカー」というものが見せられると思います。 ところが実際は、なかなかこの強気の姿勢を貫くことはできませんでした。相手にボールを支配される時間も長く、ひとたび相手に押し込まれると、なかなかゾーンを回復できない試合が多くありました。また、組織的な連動性や運動量にも乏しく、ビルドアップ時に前の選手たちの足が止まっている場面や、中盤でボールを奪っても自陣からの押し上げが遅く、ショートカウンターのチャンスを逸するというシーンもありました。 このあたりの部分については、長澤監督も試合後のコメントとして、「判断」という言葉を多用していました。好機を逃さない強気の判断、そういったものが選手に欠けていたという側面もあるかもしれません。例えば良い位置でボールを奪って、そのまま前につけるのか、後ろに下げてしまうのか、このあたりの判断に、長澤監督もシーズン通じて課題認識を持っていたように思います。 ただし、強気の姿勢が貫けなかったのは、選手個々の問題というよりも、チームとしての問題が大きかったように思います。例えば前からのプレッシングについても、最前線の赤嶺が相手にプレスにいった際に、2列目以降の選手が連動しなければ、空振りになってしまいます。チームとして、どこでボールを取りに行くのか、相手ボールをどう誘導するのか、サイドに追い込むのか、敢えて中央に誘い込んで奪うのか、このあたりの「約束事」が徹底されていなかった印象があります。 また、強気の姿勢という視点で言うと、選手起用についても、少し弱気な部分が出てしまったように思います。今季のターニングポイントは、第31節の山形戦であったと思います。赤嶺が離脱し、勝てない中で、救世主的にオルシーニがフィット、第30節の熊本戦で久々に勝利し、自信をつけた次の、大事な大事な試合でした。ゲーム自体は支配率やシュート数を見ればわかるとおり、守勢という展開でしたが、そのなかで前半に三村のゴールで先制。しかし後半は防戦一方、そんな中で75分に豊川に代えて塚川を投入、オルシーニと豊川の2トップ気味にして、なんとか単発でもチャンスをというサッカーから、完全に引きこもるサッカーに変わってしまいました。こうなると相手に好きなようにやられてしまい、その5分後に同点ゴールを奪われてしまいました。 その後の戦績はご承知の通りで、この試合をなんとか勝ちにもっていけていれば、そのあとのチームとしての自信も、全く違ったものになっていたのではないかと思うだけに、悔やまれる一戦となってしまいました。 この試合に限らず、全体として守備に特徴のある選手の起用が目立ちました。守備から入るというスタイルであったのかもしれませんが、選手起用という観点でも、強気の姿勢を貫くことができなかったように思います。トータルで見ると、チームとして、自信を持って戦う、共通の約束事やコンセプトをベースに、組織として戦う、こういった部分の完成度が、なかなか高まらなかったのではないかと思います。 【戦術的に気になった点】 ここではさらに掘り下げて、シーズン通じて戦術的に気になった点をいくつかあげてみたいと思います。 まず1点目は、1トップとの距離感です。これは攻撃時でも守備時でも言えることでした。相手がディフェンスラインからビルドアップする際に、赤嶺がプレッシングにいっても、うしろがなかなか連動しないシーンが多くありました。どこからプレスにいくのか、どこでボールを奪おうとするのか、このあたりの意思統一がはかれていなかったように感じる試合がありました。 逆に攻撃時でも、赤嶺に対するサポートがはやくできる時はボールがうまくつながりましたが、孤立してしまってロストという場面もありました。ブロックを作ってディフェンスをする際に、クリア気味のロングボールに対し、赤嶺にどのあたりの高さで待っていてもらうのか、少し後ろの選手たちと距離が出来すぎてしまい、なかなかボールをおさめられないシーンが多かったように思います。 続いて2点目は、横幅を使う意識です。3バックの特徴として、ウイングバックが大きく張り出し、そこからボールを前に運べる点があると思います。ビルドアップの段階で、もう少し両ウイングバックが幅を取りながら、サイドを大きく使う意識を持てば、相手がスライドする間にずれが生じる可能性もありますし、効果的なビルドアップにつながったように思いますが、どちらかというと同サイドに寄って展開するシーンが多かったように思います。 とりわけ、センターバックの真ん中に入ることが多かった篠原について、守備というよりは攻撃の組み立ての面で、改善の余地があったように思います。逆サイドがフリーであるにもかかわらず、同サイドに戻してしまうシーンが気になりました。最終ラインでも、真ん中と左右では、全く景色が異なるということがよく言われます。今季はじめて真ん中を任され、少し逆サイドへの意識が持ちづらかったのかもしれません。このあたりは、篠原だけの問題にせず、周囲の選手のポジションの取り方やコーチングも含め、改善の可能性があったように思います。 3点目は、複数の選手が連動した動きの少なさです。どうしても、出し手と受け手の関係だけでは、相手にも読まれますし、なかなかピンポイントのパスが出ない限りはうまくいきません。そこで、例えばトップの選手がおとりの動きで相手の最終ラインを押し下げ、そのスペースにシャドーやボランチの選手が入っていく、そんな、3人4人と関わって、同じイメージを持って動いていく、というようなシーンがあまり多くなかったように思います。 例えば、豊川は何度もフリーランニングをしていましたが、それによって生まれたギャップやスペースを他の選手が使うシーンはあまりなく、結局は出し手も豊川に出すしかないという場面がありました。これでは、抜群の動き出しを見せる豊川でも、相手にマークされたり、オフサイドを取られたりしてしまいます。 他にも細かく見ていくと、様々な改善すべきポイントがあったとは思いますが、いずれにしても個々の問題では無く、組織としての成熟度・完成度という点で少し物足りなさを感じました。 【どのようなチームを目指すか?】 さて、今季の戦いを踏まえ、来シーズン、どのような戦いを見せるかです。前回の総括でも触れたとおり、なかなか長澤監督が志向するサッカーをできるメンバー構成ではなかったという点はあると思います、ですので、準備期間がしっかりとれるであろう、来季は、もう少し、「こんなサッカーを目指しているんだな」ということが、ピッチを見れば伝わってくるような、そんなサッカーを期待したいと思います。 その中で、少し個人的にひっかかっている部分があります。長澤監督は、第39節の湘南戦、雨の中でなんとか同点に追いついて意地を見せた気迫のこもったゲームでしたが、この試合後に、 「状況関係なく前に突き進んでいってゴールを単純に目指す、本質的に目指す、ゴールを守るっていうところで、やっと僕はここでチームが完成したと思っている。」 というコメントを残しています。確かに、強気に前に出ていく、シンプルにゴールを目指すという部分においては、チームとしての意思が統一された戦いであったと思いますが、残念ながらそのあとの3試合は、相手が上位ばかりであったとはいえ2分1敗と勝ち切ることができませんでした。 精神的な部分では確かに一つの共通項を見出すことができたかもしれませんが、これを通常のピッチコンディションで、相手関係やゲームのスコアに関わらず、しっかりとやり続けていくということが出来たかというと、まだまだであったように思います。 チームが組織として一つになっていくということは、本当に難しい作業です。ピッチの11人のうち、1人でも別のことを考えていたら、うまくいかないこともあります。試合の流れ、相手の狙いや弱点、チームとしての形や狙い、そういった部分について、ピッチの選手たちが共通のビジョン・イメージを描けるチームは強いと思います。それが体現された時に、「チームは完成した」と言えると思いますし、その基準で言うと、今季のファジアーノ岡山は、完成にはまだまだという状況だったと思います。 プレス向けのコメントと、ロッカールームでの話は、全く異なる場合もあると言います。ならばファジアーノ岡山がどのようなサッカーをめざし、どう見る者を魅了するのか、その答えはピッチにあると思います。 残念ながら、このオフには選手がまた大きく入れ替わることになりそうですが、うまく補強ができれば、また今年とは違ったサッカーを見せてくれるかもしれません。その答えは、来季の開幕戦まで待ちたいと思います。 組織として連動し、チームが一つになってゴールを奪う、勝利する、その姿は、本当に美しいものです。自分は、多分そんな姿に魅了され、サッカーファンをやっているのだと思います。今季は悔しい想いもたくさんしましたが、来季はぜひとも、目指すサッカーがピッチでしっかりと表現され、誰も何も言わずとも「ああ、今年のファジアーノ岡山は、こんなサッカーを目指しているんだ」と、見る者を魅了するサッカーを期待したいと思います。

『グランパス』いっしょにJ1で名古屋の風を起こそう!

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まず、ブログの引っ越しができました。 livedoor.blogに、ほととぎすのスポーツblog~赤の血潮と青の魂~というタイトルで登録しました。 http://blog.livedoor.jp/hototogisuguradora/ 引っ越し先ではブログ村に参加します。 そのほうが探しやすいかな?と思ったからです。 スポナビ閉鎖まで両方に投稿していきます。 今後ともよろしくお願いします。 本来ならif~もしボスコと主力選手たちが残留していたら?~の後編を書く予定でしたが、【京都】ヘッドコーチに前名古屋監督ジュロブスキー氏招へい 布部監督と双頭体制へ(スポーツ報知)との報道を受けたことで内容を若干変更するので後日投稿します。 いくら小島強化部長のツテがグランパス関係者に集中してるといっても、まさかボスコまで招聘するとは思わなかったです。 本当に2016年の再来をやってくれるとは、事実は小説より奇なりですね。 これで札幌を契約満了になった増川隆洋(38歳)まで獲得して、村上剛さんがボスコの通訳になったらと想像すると… 来シーズンの京都、私、気になります! 宮原和也の去就について中日スポーツで報じられましたね。 宮原、去就に揺れる心 契約延長残留か広島復帰か 宮原の選択肢は三つ。 ・広島への復帰 ・期限付き移籍期間の延長 ・グランパスへの完全移籍 広島が好調だったらグランパスへに残る選択をする可能性が高くなっていたでしょう。 でも、現状チームは不調。 同年代の選手はチームに復帰、宮原も広島への思い入れは強い。 自分の力でチームを強くしたい。 そんな風に宮原が思っても不思議ではありません。 グランパスに残れば、主力としてJ1を戦える。 風間監督の指導で成長した感覚はあるはず。 1年間濃密な時間を過ごした仲間との絆も確かに存在する。 宮原の胸中が揺れてしまうのは致し方ないですね。 私の気持ちとしては最終ラインにいるボランチ、和製ラームの宮原は風間サッカーに絶対必要な選手。 来シーズンも一緒に戦い、J1で名古屋の風を起こそう! 残留を願わずにはいられません。 千葉MF町田に昇格争った“宿敵”名古屋がオファー 日刊スポーツ 千葉生え抜きの10番、町田也真人(27歳)へオファーを出した模様。 166 cmの小柄なMFで、エスナイデル監督のハイプレスを体現する推進力と確かな技術を兼備。 インサイドハーフ、トップ下、右サイドハーフでプレー。 6得点8アシストと得点に直結するプレーができる選手です。 グランパスの選手層的にボールの受け手になるセカンドトップタイプが多いので、受け手にも出し手にもなれる町田の獲得を狙う意図は分ります。 右サイドの適任者が青木しかいないので、選手層を厚くする意味合いもあります。 町田を右に置き、青木を左に配置する選択も出来るので監督は助かります。 千葉が手応えを残しシーズンを終えたので、昇格のために残留する可能性も十二分にあります。 グランパスに入団するかは分らないので状況を見守りたいと思います。 仮に町田が加入した場合、タイプの近い八反田の立場は厳しくなりそうです。 ゴール動画:町田 也真人 vs横浜FC  視野が広いね! ゴール動画:町田 也真人 vsツエーゲン金沢 ゴール動画:町田 也真人 vs松本山雅FC おしゃれヒール

Jリーグの夏春制が否決された

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またしても、 Jのシーズン移行が否決されてしまった。 何を言っているんだ? 理由を教えましょう 今のままでも利益が出ている状態で、冬季に開催すると企業として単純に利益が減る恐れがある! からだ。 その本音を言わずに、いつもの説明は、うーん検討は下が難しい。 一体何を言ってるんだ? 日本は豪雪地帯で、は聞き飽きた。 だから冬季に開催しなくても良いから、雪は関係ないと言うと、 連続アウェイが6試合も続くのはアンフェアだ! という人間との戦いになる。 6試合ごときでがたがた言うな。 今ですら連続アウェイの2試合をやってるし、4試合増えるだけだ。 前期と後期が逆転したら連続四試合はしていることだ。 甘えるな。 J2が44クラブだった時には、2月や12月も、やってたし出来てたし、成績も良かった。 それなのにできない? 理由は最初に説明したとおり、本音は言わないのです。 そもそも雪が降る期間に開催しなくても良いので、全く論点がずれている。 20年間、うーん検討はするが難しいの繰り返し。 甘えすぎ。 実質、雪のことを考えなきゃいけないクラブは4,5クラブだけ。 それなのに北のクラブはカツカツで、、、 って、北にいっぱいクラブがあるみたいに矮小化するなら。 北じゃなくても南のクラブもカツカツでやっとるわ! Jリーグ構造開拓、本気で形を議論した方が良くない?

飽くなき勝利へ

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筆者が鹿島の地に降りて、早27年の月日が流れた。 クラブ創設時から鹿島アントラーズを観続けてきた。 ちなみに現在は「鹿嶋」市であるがアントラーズ創設時は「鹿島」町。 「しま」の漢字に山偏がついた。これは鹿島町が市になる際、佐賀県鹿島市と区別するため「鹿嶋」市となった。 元々、鹿嶋の漢字が正式なものだとのこと。そのまま鹿島にして、佐賀県鹿島市もホームに・・・なんて思ったりしたものだ。 市町名に山は付いたが、「鹿島アントラーズ」の「しま」はそのまま「鹿島」。 それはそうだろう。この名前で法人登録してあるのだから。 無理に変える必要もないし、今時の子供が「なんでアントラーズは鹿嶋じゃないの?」と質問が来たら、クラブ創設当時の事も併せて話してあげるのも一興ではなかろうか。 さて、今季はリーグ優勝も逃し無冠に終わった。磐田戦では惜しいシーンがあったようだがプロの世界の勝負は甘くない。 世代交代を進める中で選手達は今季の結果に何を感じ取ってくれたろうか。 創設当時、磐田との二強時代、ここ最近の世代交代時代、チームスタイルは微妙に変わってきたが、変わらないものもある。 ジーコスピリット? それもあろう。筆者が書き留めておきたいことは「鹿島は勝利することがクラブそのもの」。 満男が「優勝は義務」と言った。これは鹿島アントラーズというクラブを実によく理解している一言である。 鹿島は強豪クラブであることは間違いないが、いわゆるビッグクラブではない。 「試合に勝利して初めてスタジアムにお客さんが足を運んでくれる。」 当たり前のことかもしれないが、この当たり前の事が出来たとしても、ホームタウン人口を考えるとクラブ経営は常にナイフエッジに立たされたものになる。 他の地方Jクラブと一線を介すのは、この状況を意識,理解しているか否かと思う。 「常に崖っぷち」「勝利に貪欲」なんとも泥臭い話ではあるが、これこそが鹿島アントラーズの本質と考える。 「鹿島る」は最高の褒め言葉。 最後になりますが、このブログに目を通していただいた諸兄にお礼申し上げます。 2017年12月11日 早朝、太平洋の向こう側から。

『グランパス』if~もしボスコと主力選手たちが残留していたら?~①

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まずは決定した人事の話。 風間 八宏監督、契約更新のお知らせ 山口 素弘氏、アカデミーダイレクター就任のお知らせ アカデミーダイレクター兼U-18監督 高田 哲也氏、契約満了のお知らせ 風間監督に関しては3年契約が報じられており、契約更新のお知らせが出るということは成績で条件が変動する形態の契約だった可能性も考えられます。 (昇格の逃した場合は契約解除や減俸、昇格した場合は年俸upもしくはボーナスが出る、海外や日本代表からのオファーが来た場合は契約解除できる等) これらの諸条件を話し合って来期も監督として指揮をすることが合意され契約更新に至った、と言うことかもしれません。 来年も風間監督とともに風を巻き起こしましょう。 山口素弘氏のアカデミーダイレクター就任はメディアで報じられていましたが、高田哲也アカデミーダイレクター兼U-18監督の契約満了は驚きました。 アカデミーダイレクターにはもったいない人材にも思いますが、自身もポゼッションサッカーを志向する人物なだけに、風間サッカーを噛み砕いて下部組織に浸透させるには、うってつけの人物だと思います。 山口氏も間近で風間監督のサッカーからいいところを盗んで指導者として成長したいと野心ありなのではと思っています。 コーチとして監督の下に着くには抵抗があるが、アカデミーダイレクターという立場なら受け入れられる範疇ですしね。 高田U-18監督の退団はびっくりしました。 おもしろい攻撃サッカーをするし、タイトルも獲得している指導者。 風間監督とフィロソフィーが共通しているので、トップチームとの連携面でもいいのでは考えていました。 ただ、トップの体制が変わり、下部組織へのアプローチの方法が変更されれば、トップに立つ人の交代はあって当然です。 GM&強化部長が、山口素弘氏アカデミーダイレクターを中心に下部組織を改革するなら、U-18の監督交代も選択肢に入るのでしょう。 プロでは結果で判断が正しかったか評価される世界です。 下部組織の再編の結果が出るには5年は待たないといけません。 その頃にU-18出身者が戦力になっているかどうか。 なにより所属している選手にとって良い未来を作り出せるかが重要。 山口素弘氏にはがんばってほしいし、高田哲也監督には感謝です。 個人的には小倉GMがステンリー・ブラードを招聘した変革も悪くなかったと思っています(トップチームの成績は別腹)。 U-18の監督は外部招へいか、三木隆司、佐賀洋司、鄭容臺らコーチからの昇格になるか。 コーチが昇格した場合、スクールコーチから何人か下部組織に入りそうな気がします。 一人でも多くの若鯱が飛躍することを願っています。 本題。 多くのグランパスサポータにとって、ボスコと昨年の主力を残留させて今シーズンを戦ったらどうなるか? こうした想像をしている人もいたと思います。 結果として昇格できたかは時の運もあるので予想はできませんが、こうしたことが起こり得たというシュミレーションをしてみたいと思います。 シーズンオフの箸休め。 気楽に読んでくださいな。 それと私は2008年から続く久米体制が行き詰り、閉塞感があるチーム状態だったので新しい風を入れるべき派でした。 久米社長兼GMの残留という可能性が低い 代表権を持つ、豊田会長、佐々木副会長、久米社長、中林専務が降格と混乱の責任を取り(取らされ)チームを離れています。 この中で、久米社長だけが責任を免れる可能性が低い。 小西社長、下條GMを決定した人物が血の入れ替えを決断した結果が今年のチームなので、その人物(おそらく豊田会長かトヨタ人事部)が、チーム再建を久米一正氏に委ねた場合のみ、継続路線でチーム編成が始まります。 小西社長を招聘して、久米氏は降格でGM専任で強化一本に。 大森強化担当は外れ、中村直志はホームタウン推進部のまま、西村弘司は広報部に。 チーム内の対立構造はあったと仮定して、反久米派を完全に排除できなければ内紛のタネを残したままの船出になっていたでしょう。 チーム編成 今年の補強のある程度は前体制の遺産みたいな記事もあったので、補強はそれを踏まえる形で想像してみます。 GK…楢崎、武田、荻、渋谷(野村) 西村は引退でスタッフ入り。 渋谷の獲得か野村のレンタルバックで4名体勢。 SB…磯村、古林、高橋、内田(堀米) 矢野はボスコ体制終盤はベンチメンバーだったので新潟移籍を容認。 ボスコの信頼を失った安田は退団。 田鍋はリハビリ。 鳥栖の吉田の獲得は難易度が高い。 オファーを出した堀米悠斗(札幌→新潟)か内田健太を獲得。 CB…闘莉王、竹内、大武、酒井(鈴木or櫛引) 大分の鈴木義宜か櫛引の期限付きでの獲得に動く。 酒井は上記の2名が獲得できなければ残留、加入者がいればレンタルで放出。 ボランチ…田口、新助っ人、(宮原) 田口は悩んだ末に楢崎&久米GMの慰留を受け入れる。 イ・スンヒは兵役に備え退団。 明神も同じく退団。 後、半年契約で神奈川に去った左利きのボランチもいたような気…、扇原?グランパスに在籍した記憶が… 小林、宮原は風間監督だから入団したような気がします。 出場機会を求めた宮原は?可能性が僅かにあり。 OMF…小川、矢田、和泉、青木、新助っ人、補強 ハ・デソンは退団。 森勇人の去就は微妙。 風間監督がいないので八反田は獲得に動かず。 ここは新助っ人獲得に動いたはず。 ボスコの紹介(依頼)でブルゾやヤキモフスキークラスを獲得していたかも。 FW…シモビッチ、永井、杉森、野田、(永井龍) 川又はボスコ監督ではベンチメンバーだったので磐田移籍を容認。 永井は久米GMの説得で複数年契約で残留。 松田もボスコの評価は低く福岡へ移籍。 シモビッチは契約が残っており残留。 永井龍は川又、松田の移籍を受け獲得に動く。 寿人は大森強化担当がメインで獲得に動いていたので加入しない。 玉田は久米GMが世代交代のお題目でリストラしたので復帰はなし。 ここに宮地、松本、深堀、梶山が加入。 去年の主力メンバーを主体に残留させるとこうなるのではと予想します。 時間が遅くなったので続きは次回に。 思った以上に長くなってしまった…

Jリーグホームスタジアム訪問記~FC琉球~

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 日本全国には47の数の都道府県があり、それぞれの都道府県が独自の文化を持つ。食事、風土、言語と一括りに文化と言えど、それは多岐に渡る。そんな様々な色に染まった都道府県の中でも沖縄は、他県とは一線を画く独自の文化と共に発展してきた。そんな沖縄の地で活動を続けるJクラブ、FC琉球も沖縄ならではの特徴を生かし、成長を続けている。そんな琉球のホームスタジアムである沖縄県総合運動公園陸上競技場(以下県総合運動公園)を訪れ、個性溢れるクラブの姿、そして沖縄のクラブだからこそ持つ琉球の秘めたポテンシャルについて迫っていきたい。 ↑県総合運動公園は沖縄市の海沿いに面したスタジアムだ  もう12月を迎えたというのにスタジアムには心地良く、少し暖かな風か吹いている。それもそのはずだ。この琉球は日本最南の沖縄県をホームタウンとして活動しているクラブだ。改めて、この沖縄の地にもJクラブが存在するという事実から、いかに全国津々浦々にJリーグの根が広がっていることを実感する。琉球は、J3創設に伴いJリーグに参入し、今シーズンがJリーグ4シーズン目となった。かつて、2002年日韓W杯で日本を史上初の決勝トーナメント進出に導いたトルシエ氏が監督を務め話題に挙がったが、全国的な知名度はまだ決して高いとは言えない。恐らくサッカーに馴染みの無い人にとっては、沖縄にJクラブがあるということに驚きを持つ方も少なくないだろう。そもそも沖縄におけるスポーツとどのようなものなのだろうか。多くのサポーターが、「やっぱり昔から高校野球が人気ですよね」、「高校野球にもよく行くし、プロ野球のキャンプにもよく行きます」と話すなど、長年沖縄のスポーツといえば野球が代表格であった。全国レベルでも好成績を収めている高校野球の強豪校がいくつか存在することや毎年多くの球団がキャンプを張る事もあって、プロ球団も独立リーグも存在しないが、沖縄県民にとって野球は身近な存在であることが考えられる。  こうして野球中心であった沖縄のスポーツ界だが、近年は勢力図に変化が見られるようになってきている。ハンドボールの琉球コラソン、バスケットボールの琉球ゴールデンキングス、そして、この琉球と2000年代以降、この沖縄の地に続々とクラブチームが誕生した。とりわけ、琉球ゴールデンキングスは、bjリーグ時代にリーグ最多の通算4回の優勝を記録し、リーグ平均の倍以上の観客動員を達成するなど、リーグでも屈指の人気クラブへと成長し、沖縄でのバスケ人気は全国屈指とも言われている。また、サポーターが、「沖縄は女子サッカーの登録人数が日本一だから、サッカーも人気出てくると思いますよ」と話すように、サッカーへの期待も高まっている。そうした中、2022年頃をメドに新たに2万5000人収容規模のサッカー専用スタジアムの建設が予定されているなど、沖縄におけるさらなる発展が期待されている。そうした意味では、サッカーを含め沖縄におけるスポーツクラブという存在は成長段階にあると言える。  「スタジアムに来ている観客の殆どは、これまでJリーグを見たことがないんですよ。だから、相手クラブのサポーターにもたくさん来てもらって雰囲気を感じて欲しいんですよね」と、あるサポーターが話す。地理的な問題もあり、県外出身、あるいはよっぽどのサッカー好きでなければ、Jリーグにこれまで触れる機会は無かったのは当然だ。そうしたこともあってか、スタジアムの雰囲気は他クラブとは一線を画く、のんびりとした沖縄らしい雰囲気が漂っている。三味線のBGMから、試合前の選手紹介の際にスタジアムMCが、ユーモア交えながら選手を紹介しスタンドから笑いが起きるなど、どこか憎めない、温かさがスタジアムを覆っていた。  そんな沖縄らしさが漂う琉球だが、あるサポーターは、「国際色豊かなのが特徴かもしれない。こないだの試合は軍で働く外人と一緒になって応援して交流できたんですよ」と、その時に撮影した動画と共に嬉しそうに話してくれた。沖縄にはアメリカ軍が在留していることもあり、外国人移住者の数は多く、実際に筆者が訪れたホーム最終戦となるカターレ富山との一戦にも外国人観客の姿が目立ち、中には年間パスを首からさげている外国人の方もいたほどだ。先ほど話してくれたサポーターは、「最初は外国人ということで怖いイメージがあったが、一緒に楽しむことができた」と話す。近年、アメリカ軍人による事件も少なくはなく、基地問題を含め、あまり良いイメージを抱いていない人も少なからずいるように思う。しかし、サッカーしいてはスポーツという世界共通の存在を介して交流を深めている様子に何か心打たれるものがあった。琉球だけでなく、琉球ゴールデンキングスの試合にも外国人の方も訪れるそうで、スポーツを通して両者が交流し、互いに尊重することを目指すという意味で、沖縄におけるスポーツの持つ意味の重要性を感じる。こうしてスポーツが架け橋となり沖縄県民と米軍を中心とする外国人の人達が結ばれるほど嬉しいことはない。そして、その重要性はますます高まっており、琉球が両者を繋ぐ存在としてさらなる発展を目指して欲しいものだ。 ↑声援を送るサポーター  こうして沖縄の地で活動しているFC琉球だが、沖縄をホームタウンとしているが故の制約も多い。とりわけ天候による悩みは大きく、「天候に左右される屋外スポーツは沖縄では難しさはある」とサポーターが話すなど、台風などの上陸も含め、試合開催日が悪天候の下で行われる可能性も高い。また、「完全に沖縄は車社会なので、試合のある日にユニフォームを着たサポーターが那覇の市街を歩いていることが殆どないんですよ。だから、FC琉球を知らない人がユニフォームを着ている人を見て、あれ何だろうってことが起こりにくいんですよ」と話す。FC琉球のホームスタジアムである県総合運動公園は、沖縄市に位置しており県庁のある那覇市から車で1時間以上離れた場所に位置している。車社会であることは、他の地方クラブと変わりないが、沖縄には公共交通機関がバスとモノレールしか存在しない。いくら地方クラブと言えど、バスや電車を利用してスタジアムに向かうサポーターも一定数はおり、試合当日には対戦相手のクラブのサポーターも含め、ユニフォームを纏った人達が街に繰り出す。しかし、FC琉球の場合、極めてそれが難しい。筆者は那覇市から路線バスでスタジアムに向かったが、公共交通機関で毎回スタジアムに足を運んでいる人はほんの一握りしかいないのが現実だ。沖縄という土地柄仕方のない話ではあるが、こうしたところにクラブの沖縄のクラブという難しさが存在する。また、アウェークラブのサポーターも飛行機を使わなければ遠征に行くことができないという難しさもあり、街への経済効果も薄いという側面もある。 ↑相手サポーター向けのブースではカターレサポーターで賑わいを見せる  そうした制約を抱えるものの、アウェーサポーターに関しては、距離的ハンデを乗り越えて、逆に沖縄だから来てみようと思わせることも十分可能のように思う。まだFC琉球の規模が小さいので難しいが、将来的には県や観光協会と手を組んで、琉球側から発信する沖縄観光などといった企画は大きな可能性を秘める。最近では、クラブもそうした活動にも目を向けてきたようで、「今シーズンの途中くらいからアウェーサポーターを対象にしたブースを設置し、名産品をプレゼントするようなことが始まったので、今後も続けて欲しい」と女性サポーターは話す。実際にこの日も、カターレ富山のサポーターも対象にアンケートに答えると名産品をプレゼントするといった企画が行われていた。  近年、スポーツツーリズムという言葉が浸透し、スポーツをする、もしくは観るという目的で旅行を行う人が増加している。そんな中、沖縄はマリンスポーツやプロ野球キャンプなど、全国的に見てもスポーツツーリズムが盛んな土地柄と言って良い。琉球のホーム最終戦と同時日に、那覇市内では那覇マラソンが開催されており、沖縄に向かう機内、そして帰りの機内で那覇マラソンに参加したランナーを多く目にしたものだ。こうしたスポーツツーリズムという観点から見れば、先述したアウェーサポーターを多く招くことによって、沖縄で新たなスポーツツーリズムを開拓することも十分可能である。現実問題として、J3においては、どのクラブもアウエーの試合にも駆けつけるコア層のサポーターが少ないという面はあるが、今後、琉球がJ2、J1へとステップアップしたあかつきには、遠い南国の地沖縄と言えど、多くのサポーターの来場が期待される。飛行機利用がマストという条件はあるものの、多くの人にとって沖縄が魅力的な地であることには変わりない。そこで、距離的ハンデを乗り越えて多くの人に来て貰う為に、先述した県や観光協会と手を組んで施策を企画することが来場者促進に繋がることは言うまでも無い。先述した今シーズンの途中から始まった企画も含め、クラブがステップアップすることを想定し、昇格してからではなく今のうちから計画を練って新たな沖縄観光の一端を担うような存在になることが、クラブの成長にも繋がってくるのではないか。 ↑サポーターの夢は広がっていく  クラブの力では劇的な改善が難しい問題を抱えながらも、クラブは成長を続ける。昨シーズンと比較し今シーズンのスポンサーはほぼ倍増、1試合あたりの平均入場者数が2360人とクラブ創設以降初めて2000人を超えた。そして過去最高順位となる6位でシーズンをフィニッシュするなど明るい話題も多い。また、琉球ゴールデンキングスの例や、甲子園での沖縄代表校のアルプススタンドの盛り上がりから、上手く沖縄県民を琉球に引き込むことができれば、大きく化ける可能性も秘める。クラブの状態が上向きではあるが、まだまだ1人前のJクラブとは言えないかもしれない。しかし、琉球が抱えるハンデを乗り越え、本稿で言及したような沖縄の地ならではの特徴をクラブに取り込んで、他クラブとは一線を画く特徴ある魅力的なクラブとして着実に成長していって欲しいと今回の訪問で強く感じたものだ。  2017年12月3日VSカターレ富山にて取材・作成 P.S この琉球の取材をもって1年半に及んだ、Jリーグ全54クラブのホームスタジアムに足を運びサポーターへ取材する訪問記が完結しました。多くの人に読んで頂いたことと同時に、お褒めの言葉、お叱りの言葉様々いただき読者の皆様にはお礼申し上げます。スポナビ+終了に伴い、54クラブ分の記事は別サイトへと移動することとなりますが、そこでも新たな形で何か発信していきたいと思っています。移動先が決まり次第、報告させていただきたいと思います。ひとまず1年半、読者の皆様、私の記事を閲覧いただき本当にありがとうございました。

長い時を経て ~FC東京戦レビュー~

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0.まえがき 3年前の4月に初投稿してから、3回目の記事で、私は初めて試合のレビューを書きました。 それは、パソコン版で1ページに収まる、とてもシンプルなものでした。 以来、書き続けてきたレビューは、いつの間にか長く細かい内容になっていきました(笑)。 そんなレビュー記事も、スポナビブログでは今回が最後になります。相手はFC東京。 奇しくも、私が最初にサンフレッチェのレビューを書いたのも、FC東京との試合でした。 当時、FC東京はフィッカデンティ監督を迎えたばかり。彼は今、サガン鳥栖で指揮を執り、FC東京は来期、長谷川健太新監督を迎えます。 時の流れとは、かくも予期できぬものなのか。 これから遅ればせながら、このレビューに取り掛かるのですが、今のところ、「これが最後」という感慨はさほどありません。 この記事を書き終えたとき、私が何を思うのか、まだ全く、想像がつきません。 1.無念の残るテレビ観戦 2017年11月26日、日曜日。 サンフレッチェ広島-FC東京の試合は、NHK広島の生中継をテレビの前で観戦しました。 とうとう今年は、サンフレッチェの試合をスタジアム観戦できませんでした… そんなホーム最終戦、広島は前節と同じスタメンでしたが、ベンチにカズが戻って来ました。 彼の復帰は非常に大きく、頼もしい限りだと思いました。 一方のFC東京は、レンタル中のウタさんが出場不可だった他、大久保嘉人がケガのため帯同していない状況でした。 しかし、話題の久保建英がベンチに入りました。果たして、出場成るか?とても気になりました。 2.優勢に進める キックオフからしばらくは、広島がイニシアチブを取って試合を進めていました。 特に最初の5分までの間に、両サイドから1回ずつ、クロスからのチャンスを作り出していたのは、とても良い傾向だと思いました。 FC東京が前からはめてくると、少しヒヤリとする部分もありましたが、総じて、広島のキープ力が上回っていました。 私の目には、FC東京側がボールの取り所に苦労しているように見えました。 そして目に付いたのは、フェリペ・シウバが守備意識の高さを見せていたところでした。 3.機能した中盤の距離感 前半20分頃に、一旦はFC東京の時間帯が来ましたが、致命的なピンチには至らず、程なく、広島がペースを取り戻しました。 これは、フェリペ・シウバやカシッチ、シバコーなどで構成する中盤の、距離感が良くなったことが利いているのでしょう。 特に、ボール回しの部分でフェリペ・シウバが利いている、と感じました。 それにしても、カシッチの移動距離がハンパなかったですね。 左サイドの前めの位置から、右サイドに移動して自陣に戻り、守備をした直後にまた前線へ、とか、いい意味で「何なんだろうな」と思わず笑ってしまいました。 4.休戦状態 前半の終わり近くになり、相変わらずボールを保持して優勢に進めるサンフレッチェでしたが、相手陣内でのプレーが多い割には膠着した状態になってきました。 若干の小休止、という感じだったのかもしれませんが、優位な内に得点を取れずに苦労する、という場面を今年イヤと言うほど見せられただけに、少し心配でした。 しかし、幸いと言うか、相手のFC東京から覇気が感じられなかったので、それは助かりましたね。 何しろ、ほとんど永井一本でしか来ないので、カウンター以外はあまり怖くありませんでした。 5.押し込んだこその先取点 広島が待望の先制点を取ったのは、前半終了間際のATだったでしょうか。 フェリペ・シウバが右サイド寄りのボックス手前からフリーでシュートを放ったところまでは、私も確認できました。 しかし次の瞬間、ボールがゴールインするまでの一瞬は、自分の肉眼では見定められませんでした。 ただ誰かに当たって入った、ということしか分からなかったのです。 結果的に、シバコー先生のゴールと記録されることになりましたが、もちろん、半分はフェリペのゴールと言っても過言ではないでしょう。 そして、あの位置でフリーで打てたのは、それまでにFC東京をゴール前に押し込めていたからこそ。 その意味では、あの先取点はサンフレッチェがチームで作り出した得点だった、とも言えると思います。 6.後半を占う 前半をいい形で終わることができたサンフレッチェ。 この45分間は、FC東京に何もさせなかった、と言い切っていいと思いました。 但し、FC東京もまさかこのまま引き下がるわけはなく、後半は巻き返してくるはずでした。 優勢と評した広島にも、センターバック2枚の間のスペースを何度か使われていた、という弱点がありました。 後半こそは十分注意するべきポイントだと考えました。 7.意図を感じなかったFC東京 ハーフタイムが終わり、後半が始まりました。 ありきたりですが、後半は失点せずに2点目を取るのが理想。 広島の立ち上がりは悪くなく、その理想にたどり着く可能性は十分に高いと思いました。 それにしても、悪いけど、FC東京の出来がひどかった。 後半5分の段階での感想ですが、意図のないプレーが多すぎました。 選手構成の関係で、定位置のボランチから攻撃的な位置に移っていた洋次郎が、全く目立ちませんでしたから。 実況からも彼の名前がほとんど呼ばれなかったところが、チームの出来を端的に表していました。 8.割とよくあるタイプの「デジャブ」 後半10分頃のことでした。 この日、NHKの解説を務めていた和司さんが、「そろそろ追加点が欲しいですねえ」みたいなことを述べられました。 いま、1行前の文章を書こうとしながら、「前に同じことを書いたなあ…」と思い出したのは、2年前の川崎フロンターレとの試合でした。 「こんなことよくあるよね ~川崎戦レビュー~」というタイトルの記事は、私にとっては100本目という節目の回でした。 その中で私は、『ここで和司さん、「取れる時に取っておかないとあとで困ることになる」という趣旨で話し始めます。』と書いていました。 その後、先制した広島が2点目を取りあぐねているうちに、大久保嘉人のスーパーゴールで追いつかれた、のですが… 後半14分、FC東京のCK、キッカーは名手、太田宏介。 ミズのマークを外してヘディングを仕掛けたのは、DFの山田将之でした。 嫌な感じはしてたんですけどねえ… 広島視点では、正にこれしかない、という形の失点でした。 もちろん、リアルタイムでは、自分の過去の記事なんぞ頭の中にはありませんでした。 それにしても… ホント、こういうことがあるよね(苦笑)。 9.予兆 結果が分かっているので、失点の場面も割と呑気な調子で書いていますが、その時は「あちゃー、またかぃ」と、少し機嫌は悪かったんです。 FC東京とやると大抵こうなるんだよなあ、と愚痴ったりして。 この同点弾によって、試合の流れが大きく変化する危険性だってありましたし。 でも、本当にこの試合で助かったのは、同点に変わってもFC東京のペースが上がらず、依然として、広島がボールをキープできる状況が変わらなかったことでした。 そんな中、ピッチ外で動きが。 いよいよ、FC東京の久保が投入される気配になったのです。 10.パスワークの成果 後半21分でした。 確か、中央が起点だったと思いますが、少ないタッチで左サイドに流したあと、フェリペ・シウバがボールを保持しました。 彼の選択は、右側に位置を取っていた稲垣へのパスでした。 ペナルティエリアの角で、完全にフリーな状態でボールを得た稲垣は、自らがシュートを打つことを選択しました。 FC東京の守備エリアを、パスワークで完全に崩し切った、素晴らしい2点目でした。 和司さんが仰った通り、もしも1-1の状況で久保が登場していたら、いかにビッグアーチといえども、スタジアムは一気にFC東京のムードに変わってしまったかもしれません。 そうなる前に挙げたこの勝ち越し弾は、スタジアムに集まった広島のファンサポに勇気を与える得点になったと思います。 11.久保の片鱗 後半も半分を過ぎましたが、ここにきてもまだ、広島の動きが選手個々に相手より優っている印象でした。 また、リードした時に余裕を持って球回しする、いい頃のサンフレッチェに戻ってきた感じもありました。 その時分にはハッキリと「広島勝勢」を意識した私でしたが、ただ1人、久保にボールが渡った時だけは、「怖さ」を感じました。 途中出場らしく動きがキビキビしていたし、ドリブルなどの技術も見せていて、しかも、ゴールを意識したプレーぶりが、敵ながらよく見えましたね。 この選手に、周りの選手が有効に絡むことができたら、広島も「悪夢」をみたかもしれません。 12.感情移入 後半もまもなく35分。 私は、自分の体が震えてくるのを意識していました。 テレビでの中継、しかもNHK、ということは、他会場の途中経過が随時インサートされてくるわけです。 残留争いのライバルチームの情報も逐一、自分の頭に入れながら、広島の試合を見守っていたわけです。 だから、「このまま勝ち切れば、今日、残留が決まる可能性が高い」という状況も分かっていました。 そこから、ATを含めた15分間は、非常に長かったです… ヨンソン監督が、3分間の間を置いて、2枚の交代枠を使った時は、「時間の使い方として悪くないぞ!」と思いました。 カシッチを下げたのは少し意外でしたが、ピッチを無尽蔵なスタミナで駆け回ってくれた彼には、心から「お疲れさま!」と呼びかけたかった。 そういえば、ピッチ上のフェリペ・シウバにもAロペにも、疲れが色濃く出ているように見える。 ATは4分。あと1枚の交代枠を使いたいが、FC東京も最後の反撃を見せてきたし、タイミングが難しいなあ… そんな感じでずっとソワソワ落ち着かないまま、いよいよ、その時がやって来ました。 13.安堵の時 チャジがボールをドリブルして、ハーフウェイライン付近を左から、無人の右サイドへと向かった時、私は、サンフレッチェ広島の勝利を確信しました。 そのままキープ、と思いきや、相手にボールを奪われてしまい、「おいおいおい!(焦)」と思ったところで、家本主審のホイッスルが鳴り響きました! 数十秒後、大宮アルディージャとヴァンフォーレ甲府の試合が引き分けで終了した、という確定情報を得たところで、サンフレッチェ広島のJ1残留が、正式に確定したのでした。 正直なところ、最終節を残してJ1残留が決まる、という願いは、少々虫が良すぎると思っていました。 でも、ライバルチームがどうこうよりもまず、広島自身が勝ち点を積み上げていくことが大前提なので、FC東京に勝ったことは、本当に良かった。 本当に、ホッとしました。 14.諦めない姿勢とファンサポの存在 すべてが終わったいま振り返ると、もしもこの試合で勝ち点が1に留まっていたら、広島は来年、J2で戦わなければなりませんでした。 最終節の、清水エスパルスやヴァンフォーレ甲府の勝利は、J1残留に懸ける執念を感じさせてくれました。 清水は33節に2点リードを逆転された同じ轍を踏むことなく勝ち切って見せたし、甲府は後半ATでの劇的な勝ち越しゴールだった由。 最後まで諦めない姿勢が際立っていますよね。 ただ、サンフレッチェ広島にも、その姿勢はあったと思います。 神戸、FC東京という辺りに連勝できたのも、練習の段階から「勝利を!残留を!」という想いを込めて準備してきたから。 例え相手の出来が良くなかったにしても、勝利を決め切るのは並大抵のことではできないはず。 それを成し遂げた時点で、広島の選手や監督、スタッフの存念は十分に伝わってきました。 そして、忘れてならないのは、この日ビッグアーチに集まった22,333人のファンサポの存在です。 この人数が集まったのは、ミカの退団セレモニーがあることも理由にあるでしょうが、それにも増して、今年、ホームで応援できる最後の試合であることが大きかったのではないでしょうか。 応援するサンフレッチェに勝ってほしい、残留へ向けて前進してほしい、という気持ちが、多くの人を動かしたのではないでしょうか。 この人数は、サンフレッチェ勝利のための力になってくれたと思います。 15.ミカへの想い 残念なことに、NHKの延長対応はなく、テレビでミキッチの退団セレモニーを観ることはできませんでした。 新聞記事も読んでいないため、どのような盛大さだったかは想像するしかありません。 でも、9年間もサンフレッチェの一員として、サンフレを、さらには広島の街を愛してくれたミカへの、感謝の念は、ファンサポの誰もがきっと持ち合わせていることでしょう。 中継の途中、サンフレッチェのベンチが映ったことがありました。 そこには、ミカの「14番」のユニフォームがイスに掛けてありました。 FC東京戦の後、「ミカをベンチに入れろ!」という怒号のツイートを見つけました。 なんか首脳陣に物申したい風にいきまいていました。 気持ちは分からないでもないんです。 でも、私はそれを読んで、「この人は何にも分かっちゃいないんだな」と思いましたよ、悪いけど。(個人の感想です。) チーム事情のため、ケガが癒えたミキッチも、ベンチ入りする機会は最後まで訪れませんでした。 もちろん、ミカ自身も悔しかったはずですよ、だって現役選手ですから。 でもミカは、最後までチームの為に何ができるかを考えてくれました。 練習でも手を抜くことはなかったはずですし、何よりも、サンフレッチェ広島の一員としての高い誇りを持っていました。 そんな彼に対して、チームに関わる人たちは皆、感謝の念を持っているはずです。 ベンチに掛けてあったユニフォームは、選手やスタッフたちの、ミカへの想いです。 彼はいつだって、一緒に戦ってくれました。 そのことを忘れる奴がいたら、私は決して許しません。 そんなミカの去就は、現時点では決まっていないようですが、あるいは敵味方として対戦することになるかもしれません。 その時は遠慮なく、右サイドを疾走する姿を、私たちの前に見せてほしいです。 もちろん、自由にはやらせないでしょうけどね(笑)。 本人がこれを読むことはないだろうと思いますが、ひと言書かせてください。 ミキッチ選手、9年間、ありがとうございました!!! 16.あとがき 実は、まえがきを書いたのは、12月3日のことでした。 今日(10日)になって、それ以外のすべての内容を書き上げました。 すでに次期監督が決まり、新社長就任の路線も作られて、最早今更感が強くなってしまっていますが(笑)。 まもなく、この記事を書き終える今、思うことは、最後のレビューだという感慨よりも、ミカを送り出す寂しさの方でしたね。 まさか、章立てがこんな構成になろうとは、書き始めには全く想像していませんでした。 何はともあれ、サンフレッチェ広島は、新しい方向に歩み始めています。 選手やコーチの陣容がまだ未確定なので、先を見通せない部分はありますが、私はあくまでも広島ファンとして、サンフレッチェ広島を応援し続けていきます! それではまた。 最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。