【J2リーグ・7】2014年11月15日(第41節)/湘南ベルマーレ vs 横浜FC/Shonan BMWスタジアム平塚(神奈川県平塚市)

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11月のサッカーツアー・その10 2014年の11月もちょうど半分となった15日に、神奈川県平塚市へとやって来た。BMWスタジアムで行われるJ2第41節を見るためである。1日から始まった「サッカーツアー」もこれで7試合目だ。 試合の1時間前にスタジアムに到着。気持ちいいくらいに秋晴れの空が広がっていた。これで神奈川県にあるJリーグ6クラブのホームスタジアムはすべて制覇だ。いちばんレアなのは三ツ沢公園陸上競技場だと思う。 バックスタンドの自由席(前売り2600円)に入場。すでにゴール裏のサポーター席は大入り満員だった。ピッチサイドでの練習見学も行われており、50人以上が陸上トラック部分に足を踏み入れていた。 開始40分前に選手たちがピッチに登場した。まずは満員のサポーターにむけてあいさつ。と同時に横断幕が出現した。「これからも共に戦おう! 更なる過去最高、最強の湘南ベルマーレになるために!」という熱いメッセージだ。 湘南ベルマーレは2012年にJ2で2位となり3年ぶりのJ1昇格を果たすも、2013年はJ1で16位となり1年でJ2降格してしまった。しかしこの2014年は開幕から快進撃を続け、ここまで29勝8分3敗の勝点95というぶっちぎりの成績ですでにJ2優勝とJ1復帰を決めていた。 最終節で奇跡の逆転昇格を決めた2012年と違い、この2014年はJ2で圧倒的な力を見せつけ、満を持してのJ1昇格である。選手もサポーターも明確に「2015年」を見据えている、といった感じだ。 試合前のウォーミングアップを続ける選手たち。審判員4人も走っている(写真右下)。この時刻のバックスタンドからは逆光でピッチが見えにくい。 アウェイの横浜FCのサポーター席。図らずも私は2週続けて横浜FCの試合を見ることになった。前週の第40節でファジアーノ岡山に敗れて昇格プレーオフ進出を逃したばかりだ(その試合はこちら)。そのせいか、「神奈川ダービー」にしてはゴール裏がやや寂しい。 16時になり、選手たちが入場して整列。観客はタオルを広げてスタンドを緑色に染める。ちょうど夕日がメインスタンドの向こうに落ちて、ピッチ全体が日陰になっていた。 両チームの選手たちが円陣を組む。「全ての湘南主義者よ団結せよ」の横断幕が目を引く。湘南ベルマーレにとっては2014年のホーム最終戦だ。ホームの観客の前で白星をあげてシーズンを終えることはできるか。 夕陽の中でキックオフ。メインスタンドも、私のいるバックスタンドも8割ほどの客入りだった。私の周囲もワイワイにぎやかだ。すでにJ2優勝を決めているからか、観客も気楽にサッカー観戦を楽しんでいるのだろう(いいことだ)。 両チームのスターティングメンバー。どちらも2014年シーズンのほぼベストメンバーだろう。ちなみに横浜FCの三浦知良選手はベンチ入りもしていなかった。 開始早々の前半9分に湘南ベルマーレがコーナーキックを獲得。横浜FCはゾーンで守っている。 三竿選手が蹴ったボールはゴールから遠ざかる軌道になり、ウェリントン選手がほとんどフリーでヘディングシュート。これが決まり、湘南ベルマーレが幸先よく先制した。選手たちが集まって得点を喜ぶ(写真)。 ゴールから少し離れると横浜FCはマークが甘い。前節のファジアーノ岡山戦ではコーナーキックからの失点はなかったが、私の心配が1週間遅れで実現した。湘南ベルマーレはそのスキを見逃してくれなかったようだ。 自陣に戻る湘南ベルマーレの選手たちに大歓声が送られる。バックスタンドの観客も立ち上がってタオルを回していた。バックスタンドのアウェイに近い側でもこの熱さである。私は初めて来たが、BMWスタジアムには熱気がある。 と思っていると、あっという間に湘南ベルマーレが追加点を奪った。横浜FCのキックオフで試合が再開された直後、湘南ベルマーレがボールを奪い、すごい勢いで前線に上がっていった。数的優位から横浜FCのディフェンスを完全に崩しきり、最後は左サイドから上がって来た菊池選手が決めた。 キックオフからわずか10秒で2点目を奪ってしまった。選手たちもまた喜び合う(写真)。まだ前半11分だが、「この試合、決まったな」と思った。それほど湘南ベルマーレがプレーで圧倒していた。 横浜FCのキックオフで試合再開。さすがに今度はボールを奪われなかった。両チームの監督もピッチ際で試合を見つめている。 前半20分に横浜FCがフリーキックを獲得。7人がゴール前に上がって得点を奪おうとするが、湘南ベルマーレはしっかりマンマークについている。ここでは得点を奪えなかった。 フィールドプレーヤー20人を1枚におさめる。前半20分を過ぎたあたりでメインスタンドの向こうに富士山のシルエットが現れた。こんなきれいに富士山が見えるスタジアムはそうそうないのでは。バックスタンドにしてよかった、と思った。 前半25分に湘南ベルマーレがゴール近くでのフリーキックを獲得。横浜FCは11人全員が引いて守る。1点目の失敗を活かしてか、この場面はしのぎ切った。 富士山に見守られながらの試合が続く。私は富士山を実際に見たことがほとんどなかったので、そのきれいさに目を奪われていた。結局2-0のままで前半終了。 湘南ベルマーレが終始試合を優位に進めていた。各選手の相手へのプレッシャーが早く、まったく自由にサッカーをさせていない、という感じだった。そしてボールを奪ってからの動き出しも早い。このサッカーでJ2を席巻したのだろう。実際に見られてよかった。 ハーフタイムになると西の空が青く暮れて、富士山のシルエットが一層きれいになった。平塚に住んでいればこういう景色を見られるわけか。うらやましい。 富士山をアップで撮影。茜色の空がバックになって美しかった。 残照の中で後半が始まった。後半10分くらいまでは富士山もその姿を見せていたが、すぐに夕闇の中に沈んで、スタジアムは完全にナイトゲームとなった。 後半に入ってからも湘南ベルマーレが押し気味で試合を進める。ゴール前でのフリーキックを立て続けに獲得するが、これらはいずれも決まらなかった。前半11分までに2点取った後は得点できていない。 後半30分を回ったあたりでこの試合の入場者数が9131人と発表された。2014年シーズンの平均入場者数は8478人なので、通常よりやや多いくらい。ちなみに1万人を超えたのはジュビロ磐田、松本山雅、東京ヴェルディとの3試合で、この9131人はシーズン5番目の大入りだった。 後半37分、湘南ベルマーレがカウンターで攻め上がり、菊池選手がエリア外からロングシュートを放つ。これがキーパーの南選手の手を弾いてゴールネットを揺らし、3点目が決まった。ベンチの選手たちも飛び出してきて菊池選手と抱き合う(写真左奥)。横浜FCの選手たちはがっくり肩を落としていた。 直後の後半42分にもゴールが生まれる。湘南ベルマーレがまたしてもカウンターを仕掛け、ウェリントン選手がゴール正面で完全にフリーになって4点目を決めた。ビジョンに「GOOOOAL」と表示され、観客も盛り上がる。横浜FCのサポーターは声を失っていた(写真)。 4-0と湘南ベルマーレが大量リードして前後半90分が過ぎた(写真)。両チームとも3人の交代枠を使い切り、残るはアディショナルタイムだけだ。横浜FCは追いつこうとして前がかりになったところを逆にカウンターでやられて、立て続けに2失点してしまった。 しかし前がかりが報われる時が来た。黒津選手がペナルティエリア内で倒されて横浜FCがPKを獲得した。 この判定に湘南ベルマーレのサポーターや観客からはブーイングが起こる。私の周囲にいた観客も「秋元、とめろー!」、「黒津、はずせー!」などと叫ぶ。そんな中、誰かが「左だ、ひだりー!」と大声をあげ、バックスタンドが笑いに包まれた。 その影響ではないと思うが、(それぞれ自身から見て)黒津選手は左に蹴り、秋元選手は左に飛んで、ゴールが決まった。 後半アディショナルタイムに横浜FCが1点を返して4-1とした。もっとも、遅すぎる反撃で、直後に試合終了。湘南ベルマーレは終了間際の「もらい事故」(某観客談)で1失点したものの、4得点での快勝をおさめた。 それにしても、PKでの「左だ、ひだりー!」のヤジには笑った。私が2014年に聞いた全ヤジの中でトップ3に入るおもしろさだ。1位は富山サンダーバーズの試合での「こっち選手おらんがやじゃ!」だが(その試合はこちら)。 試合後に握手を交わす選手たち。観客は立ち上がってタオルを掲げて勝利を祝っていた。 サポーターにあいさつする横浜FCの選手たち。激しいブーイングが飛んでいた。得点だけでなくシュート本数でも15対5と圧倒され、ほとんどいいところがない試合だった。2015年に向けて課題の多い終わり方になってしまった。 一方の湘南ベルマーレの選手たちは肩を組んでサポーターと一緒に歌っていた。この勝利で勝点を98まで伸ばした。残り1試合をものにすれば100を超える。2014年のホーム最終戦を最高の形で終えることができた。 試合終了後、2014年のホームゲームをすべて終えてのセレモニーが行われた。選手、スタッフが整列し、社長、監督、主将が順にあいさつしていく。2015年のJ1での活躍を観客やサポーターに誓っていた。 私はJリーグの試合でのセレモニーは開幕戦くらいしか見たことがなかったので、その厳かな雰囲気に圧倒され、ちょっと感動もした。このチームならJ1でも簡単には降格しないだろうな、と思った。 すっかり暗くなったスタジアムをあとにした。1枚目の写真とほぼ同じアングルだ。照明が夜空を照らしていた。 その後、湘南ベルマーレは第42節で大分トリニータに3-2で勝利し、勝点を101まで伸ばして31勝8分3敗という圧倒的な成績で2014年のJ2を制した。ちなみに大分トリニータはこの敗戦によって7位に留まり、最後の最後でJ1昇格プレーオフ進出を逃してしまった(勝っていれば5位になれたのに!)。 横浜FCはホームでギラヴァンツ北九州に1-0で勝利し、最終成績を14勝13分15敗として11位でシーズンを終えた。 【次回予告】 神奈川県に別れを告げて、次のスタジアムへ。ここでも富士山が見えていた。

優勝戦線に異常あり~Jリーグ最終節展望~

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http://twitter.com/nozomi_uni/status/662988227540705280/photo/1 3分ほどかけてじわじわ来ました… オッサン埋め込めなかったので上にURL出してます。 さて,鹿島が次節15点取らないと広島がセカンドステージ優勝なので,今週末の関心は年間王者に絞られました。 広島は,引き分け以上で年間優勝。 浦和はわき目もふらずに絶対勝利が求められます。 広島の相手はプロビンチャーレの星,湘南ベルマーレ。 只今東京,鹿島,新潟を喰って3連勝中。 湘南にとっては今年最後の公式戦で,爪痕を残すには恰好の相手の広島。 波乱の予感… さらに広島は意外に危機。 広島の唯一の大きな問題点であった3バックのバックアップメンバー不在が,運悪くも最終節に影響を及ぼしそうな状況だからだ。 前節のガンバ戦,3バックの一角である水本が競り合いにより負傷交代。左眼眼底骨折疑いという報道が出ている。 水本欠場となれば,代役は負傷交代後に登場した佐々木になるのだろうが,そうなれば佐々木サイドが必ず狙われる事となるだろう。 前節のガンバ戦の佐々木は,ハッキリ言ってテンパってダメダメだった。 パトリックの挑発的な接触に簡単にのっかり,審判には執拗に異義。錯乱状態を見抜いたヤットからは佐々木サイドを執拗に狙われて散々な展開だった。 パトリックの退場とガンバ戦の勝利が,これら顕在化された問題点をうやむやにしなければいいが…ポイチ監督と佐々木選手の修正力に注目だ。 それではフェイスガードの水本が出てきたら? 99%広島の優勝。 ただそれでも諦めないのがレッズの怖さ。奇跡の逆転優勝歴は常勝チームの必須項目だからな。 阿部勇樹よ。そろそろあの熱心なサポ達にふさわしい箔をつけてくれ。 ストロング水本がもう一皮剥けるトコも観たいので,ジェフファンから言わせればどのみち楽しみな優勝戦線。 ココに千葉が絡んでいけるのは,いつになる事やら…

「ぶちくらせ」について1人のファジアーノサポーターとして

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ギラヴァンツ北九州の「ぶちくらせ」について、いろいろな動きがある中で、ついにこの問題が単なる他のクラブの揉め事では済まなくなってきたので、僭越ではありますが、長良川の現場で見て感じたことも含め、少し所感を記してみたいと思います。 おそらくこの問題に関心のある方は、様々な情報を収集されていると思いますが、岡山サポーターの視点から、自分自身の整理も含めて経過などをまとめてみます。 なお、「ぶちくらせ」に対し、賛成・反対といった立場ではなく,なんとか妥協点を見出しながら、一人でも多くのサッカーファンが楽しめる、「サッカーに集中できる」環境を取り戻してほしいという思いで、この出来事を見ています。 事実誤認などがあった場合はご容赦ください。 【経過】 2015年11月8日、長良川競技場でのFC岐阜とファジアーノ岡山の試合で、ギラヴァンツ北九州のサポ団体「イエローブリゲード」の横断幕「ぶちくらせ北九州」が、ファジアーノ側の横断幕の中に掲げられました。 一週前、本城(北九州のホームスタジアム)で、「ぶちくらせのコールや横断幕の掲示は禁止」とクラブから警告されていたにも関わらず、イエローブリゲードのコールリーダーをはじめとする14人が、コールと横断幕の設置を強行。その後、無期限での入場禁止処分を受けました。 イエローブリゲードのコアメンバーは、処分は覚悟の上で、自分たちの意思を貫き通すことを確認し、自ら処分を受ける道を選びました。 その後、この「ぶちくらせ北九州」の横断幕が、ファジアーノ岡山のコールリーダー(サポ団体:CRUVA ROSA代表)のもとに送られます。コールリーダーのツイッターで、この横断幕が手元に届いたことがツイートされており、この時点で、おそらく長良川ないし翌週のCスタのゲームで、この横断幕が掲げられるのではないかということは予想していました。 ちなみに、イエローブリゲードとCRUVA ROSAは、地域リーグなどのJ参入以前のカテゴリーから切磋琢磨した関係であり、親交があるようです。(個人的には、サポの横のつながりがここまであることは今年になってから知りました) この、「ぶちくらせ北九州」の横断幕が、長良川のゲームで、開場後から試合開始前の選手入場までと、ハーフタイムの間、ファジアーノの応援をする横断幕にまじって掲げられました(ウォーミングアップ時には掲示されていました)。当日は、コールリーダーは現地には来ておらず(ほとんどのアウェーゲームと一部のホームゲームは、最近は来られていません)、コールの仕切りはCRUVA ROSAの別の方がされています。 また、ハーフタイムなどには、FC岐阜のサポーターの一角からも、「ぶちくらせ」の横断幕(岐阜のチームカラーのグリーン地に、白い文字で「ぶちくらせ」と書かれた、即席感のあるもの)が掲げられました。 【現場での出来事】 ・選手がウォーミングアップのために入場し、チャントがはじまりますが、その合間に、サポーター同士(CRUVA ROSAと他のファジサポ? 詳細不明です)が口論になりました。原因は不明ですが、ぶちくらせの横断幕が原因と思われます。現場にはファジアーノのクラブスタッフと思われる方が間に入り大事には発展しませんでしたが、少しぴりぴりした雰囲気に。 ・ぶちくらせを掲示するのは、選手入場までとハーフタイムのみと決めていたようで、選手入場ぎりぎりまで、CRUVA ROSAの方々が「まだいけるか?」「もう下ろそうか?」と話をしながら、最終的に選手入場までに横断幕は一旦撤去されました。 ・ハーフタイムに再び掲出。今度は,FC岐阜の運営スタッフも話に来ていましたが,口論のような形ではなく,どういったやり取りがあったかは不明です。 ・ちなみに,開場直後に,ファジサポではないと思われる人たちが数人ファジの応援エリアの近くに来て,CRUVA ROSAの人たちと話をしていました。近くにいた警備員に,ぶちくらせの横断幕の写真を撮ってもらっていたようでした。(近くで写真を撮ることは,フィールドに降りないと無理であるため)その方々が,FC岐阜のサポーターなのかわかりません。 【「ぶちくらせ」に関する所感】 この問題の出始めで、ぶちくらせ禁止は、いわゆる「言葉狩り」の類のものかと思っていました。ぶちくらせの微妙なニュアンスや現地での使われ方はわかりませんが、もっと汚い言葉での応援をするクラブもありますし、北九州だけがそこまで厳しく言われることは妥当ではないと考えていたためです。 ところが、いろいろと調べていくうちに、ぶちくらせはこの問題のシンボルであり、背景にはもっと根の深い問題があるということがわかりました。 まず、ゴール裏一帯が、非常に敷居が高い空間になっているという点。北九州サポーターの中にも「ギラヴァンツは応援したいが、あの一帯には行きづらい」といった声があるようです。また、アニメキャラをモチーフにしたゲーフラがゴール裏から締め出されるということもあったそうです。このあたりは、イエローブリゲードに脅されたとか、そういう内容の文章もネットに出ていますが、真偽は自分の目では見ていないのでわかりません、事実かもしれないし、言いがかりかもしれない。 また、ぶちくらせ自体、クラブは、はじめは問題視していなかった。ところが、ゴール裏の雰囲気、さらにはスタジアムの雰囲気が、これではいけないのではないかということを、北九州市(行政・市議会)やスポンサー、さらには一部のサポーターも言い出して、クラブも動かざるを得なくなった。 クラブとしては、抽象的な理由で彼らを追い出すわけにもいかず、ぶちくらせをやめてもらうことをきっかけに、そういった外からの力に対して折り合いをつけようとしましたが、当然イエローブリゲード側からすると、筋が通らない話と、真っ向対立。そのまま平行線をたどり、最終的に11月1日の京都戦をむかえてしまったようです。 おそらく、ぶちくらせという言葉を使っていても、ゴール裏の敷居の高さであるとか、スタジアムの雰囲気であるとか、あるいはイエローブリゲード絡みのトラブル(これもネット情報で真偽不明ですが、恐喝や他クラブのサポ団体とのトラブル情報あり)がなければ、何も問題は起きなかったのでしょうが、こういったものを排除せよという「外からの力」にクラブが折れざるを得なくなり、このようなクラブとサポーターという、本来対立しなくていい立場での対立が起こってしまったと思われます。 クラブとすれば、おそらく本音は、長きにわたりクラブと戦ってきたサポーターが、少々柄が悪いとか、あるいは風貌云々といった偏見とも思えるような理由で排除をすることはしたくなかったと思いますが、一方で新スタジアムの話もある中で、北九州というクラブがレベルアップするためには、J1ライセンスは必須、そのために、市やスポンサーの声には耳を傾けざるを得なかった、そんな板挟み状態であったのではないかと察します。 この問題で、「クラブとイエローブリゲードの話し合いは平行線」という内容をよく見ます、クラブ自体の、一度は認めていたはずの「ぶちくらせやめましょう」は筋が通らないし、イエローブリゲードとしても、その主張には納得がいかなかったのだと思います。 【CRUVA ROSAによる「ぶちくらせ北九州」掲出について】 CRUVA ROSA代表、コールリーダーのやり方には、いろいろな意見が出ているようですが、言っていることに一貫性があると思います。本件については、以前からツイッターでもツイートされており、「一緒に戦ってきた仲間が蹴落とされるのは看過できない」という思いと同時に、ここでクラブの要求に屈してしまえば、サポーターの活動がどんどん制限され、「面白くないスタジアム」になってしまうのではないかという思いを抱かれているようです。 また、その背景には、常に「現場でやってきた」ということに対する誇りが見られ、ほかの人がどう思うかはわかりませんが、個人的には、地域リーグの時代、さらにはもっと前からファジアーノをサポートしてきた人たちの力があって、今、毎試合10,000人弱のサポーターのもと、素晴らしい試合を観戦できる、また、ファジアーノサポーターとして応援できることを誇りに思える、という感想です。クーラーボックスの上に立って数人で応援していた頃もあったようです。この思いは、強要されるものではなく、あくまで個人的に、自発的に思うことなのですが、なんだかJ2に昇格してから応援をはじめた自分はちょっとずるいな、という思いすら抱きます。 この、現場でずっと戦ってきた、サポーターとは何たるかを、現場で、考え、時に喧嘩もしながら考えてきた、そんな歩みを、今回の一件では否定された、そんな思いがあるような気がします。 【サポーターは何のためにいるのか?】 スタジアムでのサッカーの楽しみ方は人それぞれです。メインスタンドで、お酒とご飯を飲食しながら座ってみるのも一つ。ゴール裏なり、コアなサポーターエリアで跳んで手拍子してチャントをうたって、これも一つです。 ただ、自分は、サポーターは、自分の応援する、ここまで言うと大げさかもしれませんが、愛する、そのクラブが勝利するために、良いプレーを見せるために、非力ながらもできることをやるものだと定義しています。これは自分の解釈で、十人十色のサポーター観があって良いと思います。自分の考えでは、一人でも多くのサポーターに、チャントをうたって、あるいは手拍子でも構いません、ホームスタジアムとしての一体感(もちろんアウェーでも)を生み出し、選手を勇気づける、相手を委縮させる(暴言ではなく雰囲気で)、これで、勝利の可能性が0.1%でも高まればいいし、そのためにできることを愚直にやり続けているつもりです。 また、「一緒に応援したい」と思ってもらうことも大切です。奇しくもこの長良川の一件の前日、万博ではガンバ大阪とサンフレッチェ広島の大一番がありました。両チーム熱のこもった応援でしたが、サンフレッチェがセットプレー時にタオルマフラーを回す恒例の応援を目の当たりにした解説の水沼貴史が「まるでエディオンスタジアムみたいだった」とコメントしています。アウェーながらも多くのサポーターが大阪に詰めかけ、あたかもホームの雰囲気を作り出したわけです。これは、広島の選手たちにとっても、非常に勇気になったはずで、結果も鬼門万博で広島が久々に勝利するという結果になりました。 そんな光景を見れば、「あ、いいな!」と思う人もたくさんいることでしょう。そう感じた人が、ゴール裏なり、様々な席で、自分のできる応援をします。それを見た人が、またいいなと思います。この好循環を作りたいわけです。その結果が、何万人の大サポーターになるはずです。 さて、この「勝利のために」という原点(あくまで個人的解釈によるもの)と、イエローブリゲードなりCRUVA ROSAのとった行動がどうか、というところを照らし合わせた場合、少し気になる部分がありました。 とあるイエローブリゲードの方(違うかもしれませんが北九州サポの方)が書かれているブログで見た内容です。今年8月に行われたCスタでの岡山-北九州のゲームに遠征された記録が綴られており、イエローブリゲードのメンバーに、CRUVA ROSAからビールを差し入れしたものの、ぬるくなってしまっていたといった、サポ同士の交流を記した、基本的には微笑ましい、楽しい内容なのですが、1点、どうしても譲れぬ部分がありました。 その頃、GATE10(ファジのコアなサポーターたちが陣取る一帯)で、「水撒き騒動」というのがありました。おそらくCRUVA ROSAの人たちが、熱中症対策で水撒きをしたのですが(現に熱中症で運ばれる人を見かけるほど暑かった)、みんな裸なわけでもなく、荷物やらスマホやらが濡れて、やめてほしいとの声もあり、との声も出ていたようです。 そういった声はCRUVA ROSAの方々も聞いていたそうで、双方のサポ同士で話題になったそうですが、そのブログの筆者いわく、「心に余裕がない人が多すぎる」「楽しけりゃいい」そして極めつけは、「嫌ならその一帯に来るな」とのことでした。本人は軽い気持ちで書いたのでしょうが、これだけは絶対に譲れないなと思いました。 楽しいのは誰?なぜ自分の物差しだけで語るのか?来なけりゃいい?みんな入場料払ってスタジアムに来ていて、自由席です。それを、自分たちのためだけにある空間かのような発言、これが軽い気持ちで出ているという部分は、大変残念に思いました。 たかが一人のブログですが、もしイエローブリゲードの人たちがみんなそういうつもりならば、人は集まらないだろうし、スポンサーやクラブだけでなく、他のサポーターからも信用されないはずです。この内容に、ぶちくらせ問題の根底を見た気がしました。 もし、本当に愛するチームを勝たせたいなら、みんなで応援しよう、みんなでいい雰囲気を作ろう、なはずです。この気持ちを置き去りにし、自分たちが楽しむためだけにやっているならば、今すぐスタジアムから去るべきです。 一方で、今回のCRUVA ROSAのぶちくらせ掲出については、反発も大きいようですが、それでCRUVA ROSAや、代表のすべてを否定するような論調の人がいることには少し違和感があります。 自分は、CRUVA ROSAは、前述のような排他的な存在ではないと思っています。岐阜戦も、まばらに立つサポーターに対し、当日のコールリーダーから、「みんなで集まった方が、声もよく通ります、集まって応援しましょう!」と呼びかけがあり、自分も含めたくさんの人が、集まりました。ほかでも、大旗隊のみなさんは、ほめ言葉として「感じのいいおっちゃん」という人がたくさんいるし、大旗体験企画というのが今年Cスタであったのですが、親切にしてもらいました。(大旗隊とCRUVA ROSAは別?あまりよくわかっていなくてすみません・・・)Cスタで、最前列で応援する人たちを見て、ちょっと声が出ないときでも、「いやいや自分もやらねば」と声を枯らす瞬間もあります。一緒に応援しよう、そんな空気は作ってくれているように思いますし、もちろん水撒きであるとか、賛否両論ある行動もありますが、全否定するようなことは避けてもらいたい、というのが本音です。 今年、個人的に一番気に入っているシーンがあります。津山で行われた水戸戦、我々はゴール裏に陣取りました。普段はCスタではゴール裏ではなくバックスタンドのサイドに立つのですが、津山ではゴール裏になりました。押谷の1点目、裏に抜け出し、キーパーの横をすり抜けるシュートが、勢いはありませんが、ボールがゴールに吸い込まれていきます。確実にゴールする。でもゴールしていない、一瞬ですが、すごく長い、幸せな時間に感じました。同時に、サポーターの両手があがります。コールリーダーが得点を確信して右手を突き上げると同時に、コアな人も、大旗の人も、楽器をたたく人も、後ろの方で見ている人も、みんな一斉に喜びます。中継のハイライト画像でこの画を見たのですが、「本当にいいシーンだな」と思いました。 自分は、こういうシーンのために、サポーターをやっていると思っています。同時に、この喜びをたくさんの人で分かち合いたい。岡山は、challenge1という、1試合1万人集めることに挑戦しました。残念ながらその目標は達成できません(最終戦、キャパいっぱい入っても届かないため)が、一人でも多くの人がスタジアムに足を運ぶことは、収益面のみならず、雰囲気づくりや感動の共有といったところでも、クラブにプラスになるはずです。 長い駄文をつらつらかいてしまいましたが、まとめると、サポーターもクラブも、本来目標や目的は一致しているはずです。そこを何とかすり合わせながら、本当にクラブのために力になれるサポーターでいたい。これが、一人のファジアーノサポーターとしての思いです。この原点に回帰できれば、北九州の問題も、ひょっとしたら解決するかもしれないし、仮にイエローブリゲードの人は携われなかったとしても、北九州のホームスタジアムにもっと観客が集まるかもしれない。 一人のサッカーファンとして、この問題が解決し、みんなが楽しめるスタジアムになることを願います。

2015:J2:40節:A:vsFC岐阜「最悪のピッチコンディションに加えて強い勝利への執念が悪い方向に働く」

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岐阜vs岡山:0-0 得点者:なし 観客数:4,200人 天候/気温/湿度:雨/15.3℃/90% 1、チーム情報&評点 評価基準 良:1~5:悪 審判 主審:岡 宏道:2.5 副審:大友 一平、藤沢 達也:2.5 A:岡山 監督 長澤 徹:3.5 スタメン 9岡本 英也:3.0、14押谷 祐樹:4.5 19片山 瑛一:3.0、17島田 譲:3.5、8渡邊 一仁:3.0、21加地 亮:3.5 24矢島 慎也:2.5 6竹田 忠嗣:3.0、35岩政 大樹:2.5、39篠原 弘次郎:3.0 1中林 洋次:2.5 リザーブ GK:29松原 修平 DF:4近藤 徹志 MF:2沢口 雅彦、26田中 奏一 FW:33伊藤 大介、20妹尾 隆佑、13久保 裕一 途中交代 9岡本 英也→26田中 奏一:4.0 26田中 奏一→33伊藤 大介:評価不可 17島田 譲→13久保 裕一:3.0

【レポート】FC岐阜ーファジアーノ岡山(J2第40節 2015/11/08@長良川)

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【いろいろな意味で残念な試合】 試合内容と関係のないところも含めていろいろありましたが、本当に「何をやっているんだ」というゲームでした。個々の選手のパフォーマンスがどうというより、一つのゲームとして、面白くない試合でした。 理由は以下のとおりです。 ・まともにサッカーができるピッチ状態でなかった(これは天気だから仕方がない) ・プレー以外で両チームの選手が揉めるシーンばかり ・岡主審の一貫性の無いジャッジ ・数的優位を自ら台無しにしたメンタリティ ・意味不明な選手起用(交代含む)とシステム変更 まだ0-3で負けたアウェイ大宮戦の方が、負けても清々しい気持ちになりました。この試合は勝ち点1は得ましたが、本当にいろいろな意味で残念な試合で、こんな試合は二度と見たくないと、それくらいだったと思います。きれいなピッチで正々堂々戦える試合を見たかったというのが、ファジアーノサポーター以前に、一Jリーグファンとして思うところです。 【このままでは長澤体制続投は支持できない】 まずは長澤監督の選手起用・システム変更についてです。 ここ2試合、勝負へのこだわりに欠けるという話をしていて、この試合は、長澤監督監督なりには勝負にこだわったのかもしれませんが、本当にひどすぎる選手起用。 まず、交代カードの切り方が非常に残念でした。岐阜のヘニキが退場したことで、数的優位になり、しかも中盤を省略したサッカーになるなかで、前に人数をかけるべきでしたが、最初に切ったカードが岡本にかえて奏一。このまともにボールも転がらないピッチで、何を奏一に期待したのか?ドリブルがまともにできないピッチ状態では、奏一の良さは活きないと見ていましたが、結局目立った活躍はなく、奏一は途中出場ながら途中交代させられることになります。お互い中盤を省略して長いボールを蹴りあう中で、岡本がまだフィジカル的に90分難しいのであれば、同タイプの久保ではいけなかったのか?これは非常にもったいない選手交代だったと思います。 さらに、システムについて。後半頭からシステムが4バックになったように思います。間違っているかもしれませんが、最終ラインが加地・篠原・岩政・竹田の4バック、中盤が渡邊・矢島・島田、トップに岡本・押谷・片山という、4-3-3にみえました。これ自体は、悪い判断ではなかったと思いますが、問題はそのあと。奏一が入ったタイミングで、中盤を右から奏一・渡邊・矢島・島田と並べる、4-4-2にし、押谷と片山の2トップに代えます。この際、特に左サイドの竹田と島田がポジショニングについてしきりに確認をしているように見えました。トレーニングの中で、4バック、をどれくらい確認していたのかわかりませんが、短期間で4-4-2や4-3-3と複数パターンのトレーニングをしていたのでしょうか?島田も左利きとはいえサイドハーフという印象は少ないですし、そこまでは竹田が不慣れな左サイドバックながらうまく攻撃に絡んでいたと思いますが、このあたりから雲行きが怪しくなったように思いました。 はっきり言って、奏一の途中出場、途中交代は、押谷が退場してフィニッシャーが片山だけになってしまったことも影響していますが、そもそもピッチ状態と選手の特性を考慮しきれていなかった点に問題があると思います。普通のサッカーがわかる人間ならば、「今日のピッチでは奏一は難しいだろうな・・・」と想像すればわかることを、実際に選手交代枠を一つ使い、試さないと分からなかったということに他なりません。 春から夏にかけて、結果の出なかった時期でも、「1年目だから」ということで、長澤体制は長い目で見るべきという思いもありましたが、ここ最近の不可解な選手起用、これでは勝てるゲームも勝てませんし、こういった苦い経験を通じて長澤監督自体がレベルアップできるといった類のものではなく、単純に「センス」の問題かなと思います。 監督の役割は選手起用だけではないし、モチベーターとして選手の能力を発揮させたり、あるいは一体感を生み出したり、目に見えない役割があるわけで、それらすべてを否定することはできませんが、こんなちぐはぐで不可解な選手起用を続ける限りJ1なんて絵空事だと思いますし、1年目であることは言い訳にはならない、もっとまともな選手起用ができる監督を呼んだ方がいい、ということになります。 ここ最近、結果はともかく選手はファイトしていると思います。この試合はそれが良くない方向に向かってしまいましたが、それでも、最後のサポーター挨拶では、そんな選手たちを前に厳しい声をかける気にもなれず、拍手で迎えました。しかし、特にここ3試合の監督采配は理解に苦しむものがあります。試合後コメントでも、この試合に関しても自分自身のマネジメントのミスであったことを認めていますが、同じ間違いをしないのがプロ。ここ2試合の反省がどう活かされていたのか、伝わってきませんでした。 監督をころころ変えるチームが強くなるとは思えませんし、長澤監督なり、コーチ陣が、しっかりとミスを分析し、それを次に活かすというプロセスを繰り返していかねばなりません。サポーターに申し訳なかったという言葉よりも、結果で示してほしい、そんな思いです。 【岩政に求められるメンタル面のチーム作り】 この試合は、岡主審の判定が一貫していなかったこともあり、非常に荒れました。出されたカードについては、起きた事象に対して妥当であったと思いますが、そこに至るまでの部分で両チームにフラストレーションがたまっていたと思います。 今シーズンは、岩政がレフェリーに抗議するシーンが多くあります。岩政自身のブログでも書かれているように、レフェリーとのコミュニケーションというものを大事にしており、おそらく怒る中にもしっかりとコミュニケーションをとっている結果が、まだ今シーズンは警告2枚という結果(怒りに任せて言っているなら、異議でもっともらっている気がします)だと思います。 夏場勝てないときは、チームがおとなしく、勝負にかける気持ちが見えないというときに、岩政が他の選手に示すために、エキサイトしているように振る舞っているのかと思っていました。そんな戦う姿勢が、チームの流れを変えたような気もします。 しかし、この試合のような荒れた展開で、クールな部分があったのかどうか、これは本人に聞いてみたいところではありますが、もう少しキャプテンとして、チーム全体のメンタルを良い状態にむかせる声掛けや振る舞いをしてもらいたかったと思います。 思えば、岩政にオファーを出した岡山は、「単にセンターバックがほしいのではなく、岩政大樹という選手・人間に、チーム作りを手伝ってほしい」と声をかけたということを、岩政はブログで明かしています。単にフィジカルと空中戦に強いセンターバックならば、ほかにもいたかもしれません。しかし、鹿島アントラーズというビッグクラブで栄光も挫折も経験し、また、タイで新たな挑戦をタイトル獲得という形で成功させた、岩政大樹という選手に、メンタル面であるとか、サッカーに対する向き合い方であるとか、そういった部分も期待しているに違いありません。 この試合も、荒れる選手たちを抑えて、キャプテンとして、チームの代表として、冷静にレフェリーに抗議や説明を求める、岩政自身はクールだったのかもしれませんが、もう少し周囲も抑えられたら良かったと思います。 この試合は、FC岐阜の選手たちは非常に狡猾だったと思います。センターバックの渡邉は粘り強いディフェンスが武器ですが、時には腕も使いながら岡山の選手たちをいらいらさせていました。69分に岡山のコーナーキックのシーンがありました、この場面では岩政が渡邉のマークを振り切って飛び込みますが、渡邉に後ろから押されてヘディングができませんでした。キックのコース的に届いていたかは微妙なところですが、あれはPKでもおかしくないシーンだったと思います。 その他、競り合いの中での悪質な抑え込みなどに対する注意(警告を出さなくても、口頭で注意するだけでも良い)も甘く、セットプレーでは本当に無法地帯化しており、ここは完全な岡主審のコントロールミスだったと思います。良いレフェリーならば、この試合はここまで荒れていなかったと思います。ただし、J1も佳境を迎える中での開催で、どうしてもJ2担当になるレフェリーは、J1で裁くレフェリーと比べると、技術的にも落ちるものです。ずっとJ1でやってきた岩政にとって、タイならともかく日本でレフェリー技術がこうも低いと不満もあるのかもしれませんが、それは織り込み済みな話だと思いますし、何とかメンタル面でもこのファジアーノ岡山というクラブを成長させてほしいと思います。 反則ぎりぎりのやりあいの末に押谷が切れてしまったわけですが、これがもし鹿島アントラーズなら、いらいらさせられる側ではなく、させる側ではないでしょうか?そういう部分も含めてサッカーです。前節の讃岐戦にしろ、この岐阜戦にしろ、相手の時間稼ぎや揉め事に付き合いすぎた感があります。クールに燃えるという部分が必要ですし、岩政には、そういったところの「伝道」も必要ではないかと思います。 さて、退場した押谷は、試合後も反省していた感はありますが、今期2度目の乱暴行為による退場です。(讃岐戦は警告2枚による退場ですが、不必要なところでエブソンを蹴ってしまいました)完全にプレーと関係ないところだったので、2試合出場停止の可能性もあります。そうなると今シーズンは終わりです。 怒る気持ちはわかるし、悔しさでいっぱいだと思いますが、やっぱりプレーで見返してほしい。腹が立ったならば、相手の度肝を抜くようなプレーで黙らせればよいのです。本当になにやってるんだと思いましたが、押谷は必要な選手。かならずこの借りを返してくれることを期待します。 【最後まで意地を見せろ、このままでは終われない】 これで完全にプレーオフ進出は無くなりました。もともと数字的には厳しかったと思いますが、それでも完全に可能性がなくなるのは残念なことで、望み薄ながらもホーム最終戦は可能性がある状態で迎えたかったというのが本音です。 岩政がこの試合後のコメントで言っていたことと、実は同じことを考えていました。来期は、J1昇格のチャンスだと思います。 近年、ビッグクラブのJ2降格が相次ぎました。柏やFC東京といったクラブがJ2に落ち、2013シーズンは、ガンバ大阪・神戸という予算規模が桁違いのクラブがいて、実質昇格は1枠という感じでした。今年も、もともと実力のある大宮に、豊富なタレントでブランド力もある磐田やセレッソ大阪といったクラブがJ2で戦っています。順当にいけば、セレッソは厳しいかもしれませんが、大宮や磐田は仮にプレーオフにまわったとしても上がるでしょう。一方、落ちてくるのは清水はともかくとして、松本・山形という、予算規模的に桁違いとまではいかないクラブ。もちろん、だからと言って侮れる相手ではなく、落ちてくる3チームそれぞれ武器はありますが、山形ではディエゴ、松本では岩上や飯田といった、J1でも活躍した選手には他クラブからのオファーも来るでしょうし、戦力を維持できない可能性もあります。 そう考えると、本当に来期は勝負の年だと思います。清水がどのようなチームの完成度でくるかはわかりませんが、混戦が予想され、その中で粘り強く戦うことでチャンスが生まれるシーズンになるかもしれません。 また、同じく岩政は、消化試合にどういうパフォーマンスを見せられるかで選手の価値も決まる、というニュアンスのコメントもしています。 来年の最低限の目標は、ホーム最終戦で、こういった類の話、すなわち、「来期につながる戦いを」といった話をしなくて良いことです。最終戦までしっかりと昇格の可能性を残せるような、そういう緊張感の中で戦いたいです。そのために残された2試合。ホーム最終戦は、まさにプレーオフ圏内死守に燃える千葉です。ダブルボランチのパウリーニョと佐藤勇人が出場停止で苦境ですが、そんな時こそ代わりに入った選手をしっかり押さえられるかが試合の鍵を握るはずです。ファジアーノ岡山の戦いは楽な道のりではありません。しかし、道が終わったわけでもありません。ホーム最終戦と、シーズン最終戦、必ず自分たちの戦いをし、「やっぱり来期もファジアーノ岡山とともに戦おう」そんな思いをサポーターにさせる戦いを見せてもらいたいところです。

J2ラスト2

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いよいよ今シーズンのJ2も佳境を迎えた。 残り2戦昇降格に関するチームを考察する。 11/9現在の順位と状況を確認していく。 まず自動昇格・更には優勝を争う1位〜3位に 大宮(勝点80)磐田(78)福岡(76)と続く。 この3チームは3位以上が確定している。 大宮は次節勝てば昇格が決まる。また引分でも福岡が引分以下、敗れても福岡が敗れれば昇格が決まる状況にある。更に勝って磐田が引分以下ならばJ2優勝が決まる。 磐田は次節勝てば福岡が引分以下の場合昇格が決まる。磐田については勝てば首位、敗れれば3位に順位変動する可能性がある。 福岡は現実的には2戦2勝が自動昇格への条件と言っていい状況だ。 ここ最近は大宮が明らかに調子を落としているので、全く余談を許さない展開となっている。 続いて昇格プレーオフに臨むチームを占う。 4位C大阪(64) 4位または5位でのプレーオフ進出が確定している。 ここ最近はモチベーションが上がらないのか、低調なパフォーマンスに終始しているように映る。 残り2戦も消化試合のようになってしまえば、折角決勝がホーム長居で行われるプレーオフにも影響が出るかもしれない。 そして昇格プレーオフ残り2枠を争う5位〜12位 5位愛媛(62) プレーオフに最も近いポジションにおり、4位の可能性もある。 次節勝てばプレーオフ進出が決まる。同時にC大阪とのプレーオフ準決勝のカードが決まる。 引分以下でも千葉・長崎・東京Vのいずれか2チームが引分以下ならばプレーオフ進出が決まる状況である。 6位千葉・7位長崎・8位東京Vは勝点57で並び得失点差の争いになっている。 3チームの直接対決はないので、残り2戦2勝が望ましく得失点も意識したい。 9位札幌(54) 現実的には2戦2勝がプレーオフ進出への条件と言っていい。 次節敗れても数字的には可能性を残すが、これは千葉・長崎・東京Vともに2戦2敗の場合のみで、得失点差を考えても厳しい。 10位金沢(53) 札幌と同じく2戦2勝がプレーオフ進出への条件と言っていい。 次節が東京Vとの直接対決なので勝利以外は可能性がなくなる。そのうえ千葉・長崎がともに引分以下であることが条件となるので、シーズン後半のチーム状況を見ると厳しいか。 12位熊本(52) あくまで数字上のみでは可能性はあるが… 2戦2勝かつ6位〜11位の総崩れ という奇跡のシナリオに一縷の望みを残す。 ※11位北九州はJ1ライセンスがなく昇格プレーオフに参戦できないので、割愛させてもらった。 次に残留争いを見ていく。 J3へ自動降格となる22位の可能性があるのは 21位大分(38)22位栃木(35)である。 栃木は21位以下が確定している。 J3・2位チームとの入れ替え戦となる21位には 上記2チームと18位京都(44)19位水戸(43)20位岐阜(43)に可能性があるが、この3チームは次節勝利または大分が引分以下で残留が決まる。 大分は入れ替え戦をも避けたいならば2戦2勝が絶対。しかし次節が大宮、最終節は磐田戦となるので難しい戦いが予想される。 次節勝利かつ栃木が引分以下、または引分かつ栃木が敗戦で最下位は免れる。 栃木は最下位回避には現実的に2戦2勝を求められる。得失点差を考えると次節敗れれば終戦と捉えていいので、ラストプレーまで集中したい。 【最後に】 次節41節はキックオフ時刻がバラバラである。これでは昇格・残留争いに於いてプレッシャーやモチベーションなどで大きくパフォーマンスに関わると考えられる。 観る側としては楽しみ方もあるが、やはり最終盤の2節くらいは同時刻キックオフがベターなのではないか。

J2リーグ 第40節 讃岐x大宮(1:1)

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11/8(日) 13:00~ Pikaraスタジアム J2リーグ 第40節 讃岐x大宮(1:1) 天気:曇り時々晴れ 気温:22℃ 風:中ぐらい 動員:3,864人 ・讃岐の最近5試合 大分 △0-0(A)※まずまず 横浜C ▲1-1(H)※命からがらドロー 熊本 ●0-2(H)※惨敗 C大阪 △0-0(A)※善戦 岡山 ○2-1(A)※特別な勝利 ここまでの成績 第18位 勝点 44 得失点 -8 ・対戦相手(大宮)の最近5試合 磐田 △2-2(A)※追いついた 熊本 ●0-3(A)※惨敗 徳島 ●1-2(H)※惜敗 京都 △2-2(A)※物足りない 長崎 ○2-1(H)※辛勝 ここまでの成績 第1位 勝点79 得失点 +33 雑感  本日は引き分けであった。ゲーム内容も大満足であったが、自動残留が決定した事にも大満足である。正直今日は我慢の節であると覚悟していた。こちらの相手は首位大宮(しかもまだ昇格が決定していないので、モチベーション十分)。対して大分の相手は横浜C(前節讃岐が対戦した岡山同様消化試合)。どう考えても勝点差を縮められると覚悟していた。それでも前節の値千金の勝利を活かして、いずれ残留してくれると期待していたのだ。ところが本日、大分が敗戦を喫した事によって残留が決定した。一体大分に何が起こっているのだろうか。残留すれば何でも良い訳であり、大分の失策には単純に感謝である。  スタメン変更は出場停止の岡村の代わりに永田が帰ってきたのみである。北野監督にしては珍しくあまり変更はなかった。それほど前節岡山戦の選手たちのパフォーマンスに満足したのであろう。  試合内容としては、讃岐が逃げ切りを図る終盤以外は互角の展開であったように思う。いくらHとは言え、首位大宮を相手に内容でも善戦というのは驚きである。よっぽど好調なのであろう。その要因としては、いくつかある。まず球際で戦えていた。3週間前の熊本戦でかなりがっかりさせられた訳だが、その次のセレッソ戦で目が覚めたように思う。セレッソという巨大戦力を相手に、讃岐の限られた抵抗方法を思い出したかのようであった。そこから岡山戦、大宮戦と球際の強度は一貫して良いレベルだ。そして讃岐のサッカーがガラリと変わった一番の原因としては、大沢の起用が挙げられる。それまで中盤において、気の利いたポジショニングで、ポゼッションを助ける役割の選手は讃岐にいなかった。大沢の存在により讃岐の遅攻の機会が増えている。遅攻から得点になる事は少ないが、守りっぱなしにはならないので、讃岐の堅い守備を維持する助けとなっている。彼が起用されるようになってからの3試合で、今日が一番ボールをよく触っていたように思う。だんだんとチームも自身も慣れてきたのであろう。 リトリート一辺倒の讃岐にとって、戦術に幅を持たせる存在となっている。これは長期的に見てとても大切な事であるので、来季以降の讃岐の成長にとっても良い事だと思う。  2つGが生まれたが、大宮のGは清水のミスが主因であろう。確かにカルリーニョスのミドルは強烈であったが、清水の実力であれば、あのような危険な弾き方をせずとも処理出来たはずである。讃岐のGは仲間のクロスが秀逸であった。日本人にしては珍しく、鋭く曲がり落ちるライナー性のクロスであった。そしてこれを頭で合わせたのが高橋祐である。CKの流れから攻め残っていた訳だが、SBとしてはサイズがあるのでそれが活きた形である。讃岐に来てからは初Gであり、おそらくプロとしても初Gであろう。そうした個人として印象に残るGが讃岐の残留を決定するGとなったのであり、感慨もひとしおであろう。  とは言え、今日の意外な結果を導いたのは大宮である。大変心配な状況と言えるだろう。まず驚いたのは単純なパスミスが多かった点である。讃岐が良い守備をした結果として、パスミスを誘発したという事ではなく、技術的な止める蹴るのミスである。ピカラスタジアムの酷いピッチのせいかとも疑ったが、明らかに改善されているのでそんな言い訳は通用しない。大宮は高いラインを維持しようとしていたのだが、あんなに簡単なパスミスを中盤で繰り返しては危険極まりない。讃岐がショートカウンターからフィニッシュまで行けていたが、他のチームを相手にこういう事は珍しい。そして一番根本的な問題点として運動量不足を感じた。前半から省エネサッカーを展開していたが、後半になって足が止まってしまった。J2下位では当然のようにハードワークが見られるが、大宮は悪い意味でJ1のチームのような走れないチームである。4月に鳴門で見た時にも同様の感想を抱いたので、不調期であるから走れないとか、夏場であるから走らないという事ではなく、ハードワークを放棄しているのであろう。走れないが技術が高い選手や、走れないがパワーがある選手を優先的に起用している。このサッカーではそうした中心選手の調子に、チームのコンディションが左右される事になるのはやむをえない。来季J1で残留する為には、中心選手を放出してハードワークをするか、中心選手の競争相手を獲得するかをした方が良いであろう。今日の結果で磐田と2ポイント差、福岡と4ポイント差となった。優勝は不透明だが自動昇格は大丈夫であろう。そういう意味では難敵讃岐を相手に最低限の結果を手にしたとも言える。  先ほども触れたがピカラスタジアムの芝が綺麗になっていた。何故綺麗になったのかは知らないが、嬉しい事である。来季はこうした芝を年間通じて維持してほしいものだ。今日のレフェリーには少し問題を感じた。笛が軽い時もあれば重い時もあった。軽い笛は良くないが、不安定な笛は最悪である。基準を一定に保ってほしいものだ。特に我那覇が目をつけられていたようで、少し手を使うと咎められていた。単に下手なレフェリーであり、讃岐のゲームを担当する事がないように祈るしかない。今日の大宮サポーターは数が多く元気であった。遠く香川県まで来る事は大変な遠征であり、簡単な事ではないであろう。雨が降らなくて良かった。 選手個人について  ・我那覇 今日も引き続き好調であった。ポストプレーで存在感を発揮していた。シュートの意識も出てきており、Gも期待できる。大沢が近くにいる事も助けになっているだろう。 ・高橋裕 ここ数試合の好調が初Gという結果を生んだ。効果的なオーバーラップでも貢献しており、攻守に渡って良かった。特に対面の泉澤を無難に抑えたのは大きかった。 ・大沢 セレッソ戦の頃はミスもあり不安定であったが、だいぶ慣れてきた。讃岐が残留できたのも彼のおかげである。 ・藤田 過去の大怪我の際、大宮のサポーターから千羽鶴で勇気づけられた事があった。当時私も驚いた記憶がある。サポーターへの感謝の意を示せて良かった。 ・清水 ミスが失点につながったが、一方ではグッドセーブでチームを救っている。今季失点が半減したが、その主因である。 ・泉澤 6月の対戦ではかなりやられてしまったが、今日は不発であった。讃岐が対策を立てたのであろう。そうした対策を上回ればJ1でも通用するだろう。 ・家長 先ほど述べた大宮の中心選手である。今日は存在感が希薄であった。J1に上がれば彼の為にも競争相手が必要である。競争相手と共存出来れば尚良い。 次節に向けて  次節はHに岐阜を迎える。もはや残留は決めたので消化試合であるが、H最終戦であり良い内容になるであろう。対する岐阜はまだ正式に残留を決めてはいない。とは言え、大勢は決しており気楽に臨むであろう。このゲームが大一番になると予想していたので、望外である。  讃岐の次の目標であるが、最小失点を目指してほしい。現在最小失点は長崎の31であるが、讃岐は33で2位である。下位で弱い讃岐であるが、唯一の長所の堅い守備を維持してほしいものだ。 以上

崖っぷち…

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J2リーグ戦第40節 横浜対大分戦は1-0で横浜の勝利に終わった。 昨日の試合に限って言えば、スタメンはほぼベストに近いメンバーだったと思う。 交代も時間的な問題、投入する順番に問題がある気はしたが、これまでに比べれば的を得ていたと思う。 敗因は、毎試合見られる一瞬の気の緩み?だと思う。 「決め切れなさ」については勝てない要因で、失点さえしなければ勝点1は持って帰れた。 最下位の栃木が引き分けてくれたために、1試合の勝ち負けでの最下位転落は回避されたが、残り2試合の対戦相手を考えると非常に厳しい状況に追い込まれたといえる。 ただ、絶対的に不利な状況を覆したこともある。 昇格プレーオフの千葉戦のように90分集中して戦うことができれば、結果はついてくるのではないか。 あの時の選手も何人かは残っている。 この状況での降格回避は奇跡に近いかもしれない。 ただ、サッカーにおける奇跡は起きるものではなく起こすものだと思う。 そして奇跡とはこんなものである。 「奇跡は諦めない奴の頭上にしか降りて来ない!!」 残り2戦、監督、スタッフ、選手のあきらめない姿を見せてほしい。

弱点をつかれにくいチームになれるか (鹿島戦 総括)

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何もできなかった。何もさせてもらえなかった。 鹿島の地で喫した黒星によって、わずかに開かれていたチャンピオンシップに進む可能性が、閉ざされてしまったわけですが、それ以上に力不足を痛感させられる結果となりました。 10試合負けなし、マリノスが普通のレベルに見えるほど、鹿島は強かったです。 一つ目の要因はカイオです。あのスピードでありながら、コントロールされたシュート。2点とも唸るしかありませんでした。 「堅守の横浜」と言えども、90分、完全無欠の集中力を保てるわけではありません。その隙を突かれて、あの決定力では…。 それに加えて、出足の早いプレスと、小笠原と柴崎らによる徹底した俊輔封じ。他の選手へのプレスとは似ているようで異なる、俊輔に前を向かせない、時間を与えない強い守備。 先制点が早かったこともあって、鹿島は無難に、鋭い刃をチラつかせながら試合を進める。結局のところ、これが我がマリノスが最も困る展開でしたよね。 熊谷アンドリューと中村俊輔のパス交換は、ラグビーのように前方へのパスを禁止された競技かのようであり、それも鹿島の強さの証明でしょう。 今のマリノスの戦い方では、「先制点を与えてはいけない度」がかなり高いです。ビルドアップの能力や、スピードのある選手の少なさなど、問題点はいろいろありますが、そうした分かりやすい弱点を克服できるかどうか。 戦い方なのか、補強の問題か、来年に向けてこの日の鹿島レベルの相手を倒すにはどうしたらいいか、という尺度で考えればいいのかも。 ハイプレスと穴熊戦法のどちらも苦手、というのでは、長いリーグ戦で結果で勝ち続けることは難しいように思います。 一つのパターンは先般の川崎戦のような割り切った戦い方。ただし、こちらが先制して守りを固めるのは従来からの得意なパターン。 問題は追う展開の時ですね。その際の引き出しを増やせるのかどうか。俊輔を封じられたらおしまい、からの脱却でしょうね。いやホント何年も変わっていない話ですけど。 この試合で盛り上がったのは齋藤学が単騎で突破したとき。前半のペナアーク付近で倒されたシーン、タッチライン際を駆けたシーン。単騎で、周りからのサポートがなかったにもかかわらず、一人でなんとかしようという姿勢がありました。 終了間際には、アデミウソンが3〜4人を引き付けて、最後はフリーの天野純へ、というシーンが最も決定的な場面としてありました。 コースが甘く、曽ヶ端に弾かれてしまったのは本当に残念。慌ててしまってはいけません。 リーグ戦は1試合を残して終戦。あとは年間順位が少し上がるかどうかという最終戦になってしまいました。 まだ天皇杯もあります。頂点まであと4試合。もう一つ、このチームで狙えるタイトルに向けて、切り替えてもらいたいと思います。 悔しいけれど、これが現実。 皆様の1クリックが更新の大きな励みになっています。ぜひよろしくお願いいたします。

「役割」を果たした先に ~G大阪戦レビュー~

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0.まえがき 1年半前にブログを始めた当初から、書き始めたレビュー記事。 私が観戦したサンフレッチェの試合は、ほぼ欠かさず、このブログでレビューしてきました。 ただ1つの試合を除いては。 それは今年の5月10日に行われた、G大阪との試合でした。 TV観戦だったので、当然、メモを取っていました。そして試合後、とてもいい試合を観た、と思いました。 技術があり、規律もあり、戦術的にも整備された両チーム。直近のリーグ覇者同士、がっぷり四つに組んだ、見事な内容の応酬でした。 惜しいことに、広島が敗れてしまったし、後味の悪い出来事もあったけど、そんなことを超越した、素晴らしい試合だと思ったのです。 その感動を、何とか記事に残したかった。 でも、仕事の関係で時間が取れないうちに、試合は次々と消化されていき、投稿の機会を失ってしまいました。 そして今節、G大阪と再び対戦する時がきたのです。 もう、あの試合のレビューを書くことはありません。 願わくは今節、再び、素晴らしい試合を見せてほしい。そして、今度こそ記事に残したい。そう思うばかりでした。 1.ど緊張のTV観戦 2015年11月7日、J1のレギュラーシーズン、ラス前のゲームが、各地で一斉に行われました。 前節、会心の勝利を挙げてから2週間、この日のために準備してきた広島の監督と選手たち。 またしても「鬼門のスタジアム」という枕詞が付いた、G大阪とのアウェーゲームに、勝利を誓って乗り込んだのでした。 NHK総合で生中継されたこの試合。 私はこの日、午前中に来客があったり、近所にちょっくら出掛けたりして、普段通り、呑気で平静な土曜日を過ごしていました。 しかし、TVを付けた瞬間、一気に緊張感が高まってくるのを自認しました。 どのチームが相手でも簡単な試合などにはなりませんが、特に、相手がG大阪ともなれば、その難しさは語るまでもありません。 もちろん、「選手たちはきっとやってくれるだろう」という想いは、いつも通り強かったのですが、「(広島が)負けてしまうんじゃないだろうか」という不安を、完全に打ち消すことはできませんでした。 2.4人リーチ 一部で「柏が復帰してくるのでは?」という予想があった広島ですが、結果的に、スタメン、ベンチとも、前節と同じメンバーで臨むことになりました。 対するG大阪は、ヤットさんがその将来に太鼓判を押す新星、井手口をスタメン起用。そして、ヤットさんをオフェンシブな位置に上げてきました。 TV画面では、両チームのメンバーが、フォーメーション図によって紹介されました。 広島のメンバーには、イエローカード2枚持ちの選手が4人(青ちゃん、千葉ちゃん、ミカ、ドウくん)。 ファールには十分気を付けて欲しいと思いました。 3.ミスの目立つ序盤 試合が始まってしばらくは、両チームとも、まずまず無難にゲームを進めていたと思います。 特に、バランスが良く取れているな、と思いました。 しかし、15分に差し掛かろうという頃から、徐々にG大阪のペースになってきたように、私には見えました。 特に、この日は宇佐美がかなりアグレッシブに仕掛けてきていて、そこからG大阪のチャンスが生まれていました。 結局、前半の前半は、G大阪のペースで推移した印象でした。 その時間帯、広島側のミスがやけに目立っていて、心配でした。 パスミスに関しては、G大阪も当然ケアして、インターセプトなど狙っていたので、その意味では仕方ない面はありました。 ただ、それ以外の部分でも、ボールが足に付かないような場面が何度か見られました。 トレーニングの段階では変な気負いが無く、いつも通りの練習ができた、と聞いていましたが、いざ試合ということで、思いの外、硬くなってしまったのかな、などと考えてしまいました。 4.態勢逆転 やや劣勢を強いられていた前半22分、広島らしい攻撃が1つ見られました。 左サイドの航平から、右サイドのミカまでつながるパスが生まれ、その流れから、ドウくんが、相手DFの股を抜くボールをゴール前に送りました。 そのボールに反応した寿人でしたが、決め切ることはできませんでした。しかし、サイドtoサイドの大きな展開から最終的に寿人につながる、という一連の流れができた、大きな意味のあるプレーでした。 これがきっかけになったかどうかは分かりませんが、25分過ぎ辺りから、広島が攻撃に厚みを持てるようになってきました。 基本的には、G大阪の攻勢を受け止めてからのカウンターなのですが、十分な人数をかけていましたし、何より、シュートまで持っていけてるのが良かった。 こうして、広島がG大阪からペースを奪い取り、何度かチャンスを創出することになりました。 得点こそ奪えなかったものの、いい状態をキープしたまま、前半を終えることができました。 5.警戒心 コーナーキックが1本もなかった、珍しい(?)前半戦を終え、ハーフタイムへ。 前半の後半は、G大阪が「少し上手くいかない感」を出していたので、健太さんがどのような指示で立て直してくるのかが気になりました。 何しろ、昨年(ナビスコ杯決勝)のトラウマがありますので。 ガンバの後半の変わり身には大いに警戒しなくてはならない、と思いました。 6.大きな先制点 期待と不安が入り混じったハーフタイムを終え、後半が始まりましたが、今度は、G大阪の側にミスが多く見られました。 パトリックの振り向きざまのシュートなど、見せ場は作ったものの、なかなかG大阪の形を作ることができません。 そんな中、相手に奪われたボールを再び奪還し、逆襲の形になったところを相手にファールされ、広島がFKのチャンスを得ました。ボールサイドには、塩ちゃんとドウくん。 塩ちゃんがボールの前を通り過ぎた後、ドウくんが放ったシュートは鋭い弾道で、ゴール左隅に見事に突き刺さりました。 優勢に試合を進めていても、得点が入らない内は、やはり不安は残るもの。この先制点は、一時の安心感を与えてくれました。 7.GKの矜持 東口やミズが負傷退場するなど、何やかやありましたが、先制点の効果か、後半はほぼ広島ペースで推移しました。 ただ、チャンスを作るものの、なかなか追加点を奪えない状況が続いたので、正直、嫌な流れだな、と思ってもいました。 もし、宇佐美のシュートが枠に収まっていたら、この試合の趨勢がまた反転していたことでしょう。 その意味で、彼の前に立ちはだかった卓人の対応が、極めて大きかった。 当然、宇佐美にしてみれば、決めなければいけなかったシュートでしたが、卓人も代表経験があるGK、そう易々と決めさせる訳にはいきません。 シュートコースを限定した卓人の圧力が、宇佐美に枠内シュートを打たせなかったのでしょう。 8.ダメ押し ポイチさんの「バランス取って~」の声がスタジアムに響いた直後。 左サイドでパスをつなぎ、ガンバDF陣を完全に寄せておいて、青ちゃんが、右サイドのフリーのスペースに、仕上げのパスを送りました。 航平の豪快なシュートでダメ押し点を奪った広島が、7分のロスタイムを無難に乗り切り、無失点で勝利しました。 9.G大阪の今後の課題(私なりに) 今年のナビスコ杯決勝を観戦していて、とても気になったことがありました。 鹿島に押し込まれる中でマイボールになったとき、一旦ゆっくりボールをキープして落ち着かせればいいのに、あの日のG大阪には、その気配が薄かった。選手たちは総じて前に気持ちが走って、明らかに攻め急いでいる。 私にはそのように映ったのです。 今節の試合では、点差がついて以降のG大阪の攻撃が中央偏重で、サイドをほとんど使えなかったところに、普段のガンバと違う姿を感じました。 健太さんが「サイドをうまく使うように」と指示を出していたのですが、ピッチの上ではイマイチ表現されていなかったと思います。 とにかく、何か焦っているように見えて仕方ありませんでした。 また、組み立てのパスを広島にカットされて自分たちの形を作れなかったことなど、思うようにいかない状況が続いて、フラストレーションが相当たまっていたようでした。 特にパトリックは、前半からずっとイライラしていたように見えました。 退場の原因となった瞬間的な感情の発露を、彼自身、試合後に後悔していましたが、あれはやはり、試合の中でコントロールしなければいけませんでした。 厳しいようですが、今節の勝負は、広島の出来云々よりも、ガンバが自滅した印象が強かったです。 本来のG大阪を、取り戻さなければならないと思います。 スポナビの記事に、選手たちがこの試合を振り返るコメントが、いくつか紹介されていました。 それを読んで思ったのは、彼らが、自分のそれぞれの役割を見失いかけているのではないか、ということでした。 次の日曜日には、天皇杯があります。CS出場権も、諦める段階ではありません。 それらに向けて、選手たちはそれぞれ、自分の役割をもう一度見つめ直す必要がある。私はそう思います。 最後に、東口選手の回復を祈念いたします。 10.「らしさ」を全うする強さを見た 翻って、今節の広島の戦いを振り返った時、今回は特に、各人それぞれの特長がよく見えた試合でした。 例えば、カズ。 前半終了近くの時間帯、約数分の間に、相手のチャンスの芽を摘むインターセプトを2回、立て続けに見せてくれました。 個人的MOMにカズの名を挙げる人を某所で見かけましたが、それほど、この日の「読み」は際立っていました。 あるいは、ササショー。 ミズのケガ(大事ないことを願います)で急遽出場することになりましたが、G大阪の攻撃に対してしっかりと蓋をして、DFとしての役割をキッチリ果たしてくれました。 (もとより、力があることは分かっているので、ミズが下がった影響への懸念は少なかったんです。) 寿人にしても、ここぞという時には守備をしてくれるし、イエローをもらった時には驚きましたが(*)、試合が荒れかけた時に宥める側に回るなど、自分のやるべきことを知った上で行動しているのがよく分かります。 いま挙げた選手以外も、自分の特長や役割を理解し、ピッチ上でやるべきこととして体現していました。 そこには、ポイチさんを始めとする首脳陣の指導力も働いているでしょうが、いつでも「広島のサッカー」に立ち返れる、という安心感と言うか、そういうのが根底にあるのだろうと思います。 拠り所を持つ強みが、この試合の勝利に結びついたような、そんな風に思います。 (*)「4年ぶりぐらいだったっけ?」と思っていたら、6年ぶりなんだとか! そのことに驚いた次第です。 11.ファン・サポーターにも「役割」がある 今節の結果で、広島は年間勝ち点1位の座をキープしました。また、ステージ優勝の可能性も高まりました。 ガンバに負けてしまうかもしれない、との危惧が幸いにも払拭されて、また1つ、前進することができました。 しかし、ポイチさんがいみじくも語った通り、サンフレッチェはまだ、何も手にしていない状態にあります。 最終節の試合結果を受けて、初めて、結果が確定する訳です。 ステージ優勝はともかく、年間1位においては、決して安閑とできる状況ではありません。 広島の最終節は、湘南ベルマーレが相手です。最終節に「疲弊しないチーム」と戦わなければならない訳です。 もちろん、広島ファンとして、相手がどこであれ勝ち切ってほしい、と思っています。 でも、そう簡単に勝たせてくれる相手でないことは明らかです。 昨年、浦和に起こったことが、一昨年、横浜FMに起こったことが、今年、広島に起こらないと言い切ることはできません。 広島の勝利を信じていても、過信は禁物です。 幸い、監督も選手たちも、そのことを十分承知しています。地に足をつけて、勝つための準備を余念なく行なってくれるはずです。 そんな彼らを虚心坦懐に応援することが、ファンやサポーターの役割だと、私は思います。 12.あとがき 最終節を勝利して得られるもの、というのが、いろいろあるようですね。 特に、1シーズン制導入以降の年間勝ち点記録というのは、大いに魅力的です。 もっとも、18チーム・2ステージ制で78というスーパーなのが上にありますが(全盛期のジュビロ磐田)。 サンフレッチェは、2連覇した時も、「負け数が多い」だの「勝ち点が少ない」だの「ドングリの背比べ」だの、いろいろと後ろ指を指されてきたのでね。 是非とも、最後の難しい試合を勝ち切って、年頭の目標を達成してほしいですね。 最後までお読み下さった皆様、ありがとうございました。