東京都クラブユースU-17サッカー選手権大会決勝 三菱養和SCユース×東京ヴェルディユース@西が丘

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0211nishigaoka2.JPGシーズン1冠目を巡るファイナルは6年ぶりにこのカード。三菱養和SCユースと東京ヴェルディユースの対峙は、もちろん味の素フィールド西が丘です。
激戦のプリンス関東を2位で抜け出し、プレミア参入戦へと進出。初戦でサガン鳥栖U-18を退け、久々のプレミア復帰に王手を懸けながら、最後は富山第一の前に屈したものの、「結果的に最後は負けちゃいましたけど、よくやったと思うんですよ」と増子亘彦監督も言及したように、一定の結果は残してみせた昨シーズンの三菱養和SCユース。不動のエースだった中村敬斗がガンバ大阪へと加入した今シーズンは、「『今年はどうなの?』って、まず新チームが立ち上がった時に思われたと思うんですけど、実際彼がいなくなったということは、みんなが1.5倍くらい頑張っていかないと点も取れないし、守備もやられちゃうという所でチームがまとまれています」と栗原イブラヒムジュニア(1年・三菱養和巣鴨JY)。今大会も決勝リーグ最終戦では、FC東京U-18に4-0と快勝を収めてファイナルへ。タイトル獲得に向け、絶好調に近い状態でこの90分間を迎えます。
2連勝で迎えた決勝リーグ最終戦は、FC町田ゼルビアユースを相手に勝利のみがファイナル進出の条件という中で、終盤に追い付かれて窮地に立たされましたが、後半アディショナルタイムに坂巻日向(1年・東京ヴェルディJY)が決勝ゴールをマークし、3年ぶりの王座奪還へあと1つに迫った東京ヴェルディユース。「去年のチームもそうですし、僕たちの学年もそういう所で勝負弱かったりというのがあったので、こういう所で勝てる勝負強さは次に繋がるし、良いことだと思います」と話したのは、今シーズンのキャプテンを託された森田晃樹(2年・東京ヴェルディJY)。「基準は難しいんですけど、数字で言うとボール保持は85パーセント以上、パスは800本、シュートが前半9本、後半9本で18本、5分に1回はシュートということを目指したいです」と言い切る永井秀樹監督の下、内容と結果の両面を手にするためのファイナルへ臨みます。西が丘のスタンドには少なくないサッカー好きが集結。13時30分に注目の一戦はキックオフされました。


「ヴェルディさんの攻撃に対して、しっかりチームでコンパクトにしてスペースを与えずにといった所で、たぶん立ち上がりの10分くらいは前線からうまく規制が掛からなくて、入って来られちゃっていたと思う」と増子監督も話したように、うまくゲームに入ったのはヴェルディ。馬場晴也(1年・東京ヴェルディJY)と綱島悠斗(2年・東京ヴェルディJY)のセンターバックとアンカーの山下柊飛(1年・東京ヴェルディJY)の3人を軸に、きっちりボールを動かす意識を表出。主導権を奪いに掛かります。
「立ち上がり15分はあまりみんなうまく行かなくて後手を踏みまくっていた」(栗原)養和でしたが、「最初は結構『フォワードがセンターバックに勢いよく飛び出して、プレッシャー掛けてけ』って言ってたんですけど、行っても取り切れないから、途中からは『行かずにステイして』という感じでセンターバックと話していた」とはドイスボランチの一角を担う冨久田和真(2年・三菱養和調布JY)。これには右サイドバックの宮嶋俊弥(2年・三菱養和調布JY)も「ヴェルディはパスを繋ぐのが本当に上手くて、自分たちは最初は前から行っていたんですけど、取れないことに全体が気付いて、ちょっと後ろからブロックを作っていこうとなった」と同調。清水雅仁(1年・三菱養和巣鴨JY)と遠藤光(2年・三菱養和調布JY)のセンターバックコンビもラインを微調整しながら、図る守備面の安定。
逆にヴェルディはボールこそ動くものの、「キーパーを使って数的優位を作って、そこでボールを回しているだけで進まないというのは、別に目指している所ではない」と永井秀樹監督も口にした通り、大きなチャンスは創り切れず。ファジーなポジションを取る森田の個は目立つ中で、なかなか養和ゴールへと近付くことができません。
すると36分にスコアを動かしたのは、少しずつゲームリズムを押し戻していた養和。右サイドからCKを蹴った宮嶋は、再び自分の元へボールが戻ってくると、「クロスを上げようと思ったんですけど、前が空いていたので、そこで2タッチくらいして中に切れ込んで、誰かに出せばという感じで」中央へ。収めた栗原は「普段ああいう所は人を使いがちなんですけど」、自ら反転して前を向きながら左足一閃。右スミへ転がったボールはゴールネットへ吸い込まれます。「あそこで1個入れ替われたのが素晴らしいプレーだと思うし、守備に回る時間が多かった分、ああいうプレーで流れを持ってこれたのは大きかったと思います」と自ら振り返るストライカーの貴重な先制弾。養和が1点のリードを奪って、最初の45分間は終了しました。


後半はスタートから両チームに交替が。養和は清水に替えて、渡辺大貴(2年・三菱養和巣鴨JY)をそのままセンターバックへ。ヴェルディは左ウイングに入っていた荒木大輔(2年・東京ヴェルディJY)を下げ、松橋優安(1年・東京ヴェルディJY)を最前線に置いて、フロントボランチに森田を、左ウイングに村井清太(2年・東京ヴェルディJY)をスライドさせて、まずは1点を返すための態勢を整えます。
51分は養和。右から宮嶋が蹴ったCKは、ヴェルディのGK佐藤篤輝(2年・東京ヴェルディJY)ががっちりキャッチ。53分はヴェルディ。森田の左CKはDFが大きくクリア。58分もヴェルディ。右ウイングに入った栗畑玲偉(2年・ヴェルディSS花巻)の積極的なミドルは枠の上へ。61分は養和。ボランチの田中恭司(2年・Forza'02)を起点に、右サイドで獲得したFKを宮嶋が蹴り込むと、渡辺がうまく合わせたボレーはゴール左へ。「セカンドボールをしっかり拾って、自分たちのリズムになったというのはあるけど、1対1の局面は相手の方が上だった感じはあります」とは冨久田。やり合う両者。出し合う手数。
63分にはヴェルディに2人目の交替。馬場と坂巻を入れ替え、前線の顔ぶれに新たな変化を。65分に松橋がミドルレンジから左足で狙ったシュートがDFをかすめ、ゴール右へ逸れたシーンと、直後にレフティの山本理仁(1年・東京ヴェルディJY)が蹴った右CKもDFにクリアされたシーンを経て、お互いに切り合うカード。66分は養和。右サイドハーフで奮闘した林壮真(2年・三菱養和調布JY)と上田英智(1年・三菱養和巣鴨JY)をスイッチ。70分はヴェルディ。村井に替えて、石川拓磨(1年・東京ヴェルディJY)をピッチへ。73分は養和に2枚替え。先制ゴールの栗原と勝浦太郎(2年・横浜F・マリノスJY追浜)の2トップを同時に下げ、西田湧大(2年・三菱養和巣鴨JY)と樋口陸(1年・三菱養和巣鴨JY)をそのまま前線へ。差し掛かる終盤。双方にとって勝負の時間帯。
74分に記録されたのは養和の追加点。右サイドで上田が外へ付けると、「最初はダイレで上げようと思ったんですけど、1個持ったら宮本が良い所にいてくれたので」という宮嶋はピンポイントクロスをファーサイドへ。きっちり走り込んでいた10番の宮本康生(2年・三菱養和調布JY)は、ヘディングでボールをゴールネットへ突き刺します。「昔はクロスが得意だったんですけど、最近は調子があまり良くなくて、監督からも『最近全然だな』みたいな感じで言われて自分も悔しかったんですけど、ちょっと見返せたかなと思います」と笑顔を見せた2アシストの宮嶋に対して「本来の持ち味が整理できてピッチに立っていたので、今日なんかは前半から思い切って行っていましたね」と指揮官も確かな評価を。養和のリードは2点に変わりました。
「色々なプランを試すのもそうだし、せっかくの決勝の舞台なので、そういう経験もなるべく多くの人間にさせたいなというのもありましたね」という永井監督は、2点のビハインドを追い掛ける展開の中で、78分に4人目の交替。栗畑と小林優斗(1年・東京ヴェルディJY)を入れ替えると、80分にはエリア内でマーカーを外した森田が左足で枠へ収めるも、ここは養和のGK渡辺舜作(1年・三菱養和巣鴨JY)が丁寧にキャッチ。右から宮嶋、渡辺、遠藤、廣川虎太郎(2年・三菱養和巣鴨JY)で組んだ養和4バックの安定感も、時間を追うごとに高まるばかり。追撃の一手とは行きません。
80分に宮本と小山竜二(2年・三菱養和巣鴨JY)を交替させた養和は、その2分後にチャンス到来。右サイドでボールを持った宮嶋は、「『アレ、行っちゃってる?』みたいな感じで、右と左とか見えてなかったんですけど、来た人を抜いてスルスルっと行けたので」カットインしながらシュートまで。最後はDFのブロックに遭ったものの、「ドリブルは得意じゃないですけど、たまたま行けて選択肢はシュートしかなかったですね」というフィニッシュを独力で。
86分はヴェルディ。山本がヒールで残したボールから、右サイドバックの三浦雅仁(2年・東京ヴェルディJY)はクロスを上げ切り、ダイレクトで叩いた坂巻のシュートは枠の左へ。直後には5人目の交替として、山本と天満恭平(1年・東京ヴェルディJY)をスイッチ。87分は養和に決定機。樋口からボールを引き出した冨久田は「あまりああいうパスが今日はなかったので」と、絶妙のショートパスを西田へ。シュートは佐藤のファインセーブに阻まれましたが、「去年から出ているので、自分が最高学年になって、チームを引っ張っていかなきゃいけないというのはこの大会で凄く感じました」という7番が披露した確かなセンス。
90分はヴェルディ。左サイドバックの飯島蓮(2年・東京ヴェルディJY)が奪ったCKを森田が蹴るも、DFが懸命にクリアすると、これがこのゲームのラストチャンス。最後は90+1分に望月海輝(1年・三菱養和巣鴨JY)と田村進馬(1年・三菱養和調布JY)も同時投入してゲームを締めた増子監督は「彼らは明るくて良い子たちだと思います。今までは3年生がいたけど、1個学年が上がったので、そうなってくると『責任感というか、求められるものが強くなるんだよ』と。『エラくなった訳じゃないからな。その分、自分のことをやらなきゃいけないし、チームのためにといった部分だよ』ということを言い聞かせてます(笑)」と笑顔で。養和が2月の東京を見事に制する結果となりました。


後半から始まった養和のゴール裏ステージショー。時には中島みゆきの『糸』。時には大塚愛の『さくらんぼ』。時にはSMAPの『世界に一つだけの花』。時にはTWICEの『TT』。もはやただのカラオケ大会と化していた時間帯もありましたが(笑)、「アレは去年の先輩たちです。後半から来てくれていて。大学の練習とか試合があったみたいなんですけど、後半から声を出してくれていたのは今の3年生です。去年はリーグ戦でも流経のグラウンドとかで歌ったりとか(笑)、ちょっと恥ずかしかったというか、それで相手の調子を崩すという感じでね」と苦笑いを浮かべた増子監督が、「でも、ああいう良いお兄さんになれればいいじゃないですか。サッカーをやりながら」と続けた言葉が、おそらくは養和の在り方を最もよく表現しているのかなと。実際にトラメガを持って歌いまくっていた"先輩"の加藤慎太郎は、U-19日本代表に選出されてスペイン遠征に行ってきたばかり。そういう"お兄さん"たちが、ピッチの内外でハイパフォーマンスを発揮し続けてきたからこそ、養和には脈々と続くあの雰囲気がある訳で、栗原も「あまり上下関係はなくて、凄く話しやすいので、そういう所で言いたいことを言えるのは大きいと思います。サッカーものびのびできたり、選択肢も増えたりするので大事ですね」ときっぱり。彼らの伝統とも言うべきスタイルの持つ強みを、改めて実感するようなファイナルだった気がします。      土屋

東京都クラブユースU-17サッカー選手権大会3位決定戦 FC東京U-18×FC町田ゼルビアユース@西が丘

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0211nishigaoka.JPG建国記念日は毎年恒例のこのステージ。FC東京U-18とFC町田ゼルビアユースが対峙する"新人戦"の3位決定戦は、おなじみの味の素フィールド西が丘です。
大会3連覇を目指して杉並FCユース、東京武蔵野シティFC U-18を連破したものの、首位通過を懸けて挑んだ三菱養和SCユース戦に0-4という完敗を喫し、久々に3位決定戦を戦うことになったFC東京U-18。1冠目を手に入れることは叶いませんでしたが、「ショックというよりは、後悔したなと。もっと自分でもできると思っていたので、それが現実としてできなかったのは自分自身の力がまだ足りていないというのもあるし、ただ練習しているだけというのもどこかであったのかなと思った」とは天野悠貴(2年・FC東京U-15むさし)。逆にこのシチュエーションだからこそ、"その後"が問われる大事なゲーム。負ける訳には行きません。
こちらも竹中穣監督体制初の西が丘進出を掲げ、初戦はFCトリプレッタユースに1-0で競り勝ち、大森FCも大差で下して、2位以内は確定。ファイナルを巡る東京ヴェルディユースとの一戦も、0-2のビハインドを土壇場で追い付き、首位通過を視野に捉えながらも、終了間際の失点で勝ち点を挙げることはできず、3位決定戦に回ったFC町田ゼルビアユース。迎えた相手はFC東京。「僕がFC東京に凄くリスペクトがあるのは、あれだけの選手たちを抱えながら、きちんと結果を出し続けるという所で、僕らから見たらビッグクラブたる立ち振る舞いをしてくれてると思うので、やっぱりそこに僕らは対等にできるようになりたい」と竹中監督。青赤との戦いで現在地はより明確になるはずです。西が丘の天候は薄曇りの悪くないコンディション。注目の一戦は11時ジャストにキックオフされました。


立ち上がりから仕掛けたのは「危機感を持ってやっていかないといけないと思っていた」と天野も話したFC東京。5分に左サイドで得たCKを「小学生の頃は蹴ってて、中学生の頃もフリーキックは結構蹴っていた」という今村涼一(2年・FC東京U-15むさし)が続けて蹴った2本目のキックに、寺山翼(2年・FC東京U-15むさし)が合わせたヘディングは枠の左へ外れ、7分にもやはり今村が蹴り込んだCKはファーに流れましたが、まずはセットプレーからチャンスを窺うと、勢いそのままに先制点まで。
12分にこの日は左サイドハーフでスタートした芳賀日陽(2年・FC東京U-15深川)が外へ付けると、サイドへ流れたボランチの天野は右足で好クロス。「小林選手がニアに行っていて、自分もファーで来るかなと思っていた」今村の豪快なダイビングヘッドはきっちりゴールネットを捉えます。「スッとプルアウェイしたら良いボールが来たので、後は合わせるだけでした。久しぶりの気持ちいいヘディングでしたね」と振り返るストライカーが見せた"らしい"一撃。FC東京が先にスコアを動かしました。
以降もボールの動かし方に大差はないものの、前へと入るボールの多かったFC東京の続く攻勢。今度はサイドバックの森田慎吾(1年・FC東京U-15むさし)とサイドハーフの金誠敏(1年・西東京朝鮮第一中)の連係が冴え、右サイドを攻略して14分、17分、21分とCKを獲得しつつ、23分には絶好の追加点機。高い位置で芳賀が素晴らしいプレスから相手ボールを奪い、そのまま右へラストパス。走った小林里駆(1年・FC東京U-15むさし)がエリア内で転倒すると、主審はPKを指示します。すぐにボールを手にして、自らスポットへ向かった小林は中央へ冷静にグサリ。両者の点差は2点に広がりました。
「消極的なプレーが多くて、バックパスが増えて、相手に前向きで良い形で奪われて失点を重ねてしまった」と佐藤陸(2年・FC町田ゼルビアJY)も話したゼルビアは、持ち前のパスワークを生かしたアタックがなかなか表現できず苦しい展開に。27分には右サイドでCKを手にすると、レフティの野呂光希(2年・ウイングスSC)が蹴り入れたキックを、ファーで青木拓洋(2年・FC Consorte)は頭で触り、齊藤滉(2年・コンフィアール町田)が何とか残したボールを前田陸斗(1年・FCトレーロス)は右へ振り分けるも、野呂のクロスは中央と合わず。29分にも佐藤陸が左FKを蹴り込むも、鈴木舜平(2年・FCトッカーノ)のヘディングはヒットせず。「前を見てボールを出して欲しかったんですけど、なかなか出してくれなくて、後ろで取られて、相手も勢いに乗ってという感じでした」とは齊藤。木村誠二(1年・FC東京U-15深川)と高橋亮(2年・FC東京U-15深川)のセンターバックコンビを中心に、安定したFC東京の守備陣に対して繰り出せない手数。
すると40分に飛び出したのは、「練習でもそんなにないですね」という26番のゴラッソ。左サイドのCKを今村が放り込むと、こぼれたボールは天野の目の前へ。「また取られるんだったら蹴って終わらせた方がいいですし、シュートを打てば入るかもしれないので、そこは蹴りました」というミドルは完璧なインパクトから、完璧な軌道を描いて右スミのゴールネットへ突き刺さります。「蹴った瞬間に『コレ来たな』と思って、コースも良かったのでゴールは見なかったです」という天野のとんでもない一発に、歓喜の青赤とどよめくスタンド。「自分たちはまだ何もなしえていないので、チャレンジャー精神という感じで戦った」と今村も口にしたFC東京が3点をリードして、最初の45分間は終了しました。


「勇気の問題なのか、『自分たちに経験がない』『技術が劣る』ということをもう全面に相手に見せてしまったので、サッカーにならなかった」(竹中監督)前半を受けて、ゼルビアはハーフタイムに2枚替え。右サイドバックの北野拓海(2年・コンフィアール町田)とセンターバックの杉本裕哉(1年・東急SレイエスFC)に替えて、鈴木琉(2年・FC町田ゼルビアJY)と川俣杜夢(2年・ウイングスSC)を投入し、「『前にボールが移動した時に何が起こってるか』というのをきちんと分析しているかという所」(竹中監督)のテコ入れに着手します。
47分はゼルビア。良い位置で受けた前田が左へ展開し、野呂のクロスに飛び込んだ塩澤拓馬(1年・FC栃木)はわずかに届かなかったものの、ようやくこのゲームで初めてサイドから崩しの形が。48分に野呂が蹴った右CKは、FC東京のGK飯塚欣士(1年・前橋FC)にキャッチされ、49分にも「前半はたぶん相手のユニフォームでビビっていたというのはありますね」と話すキャプテンの鈴木舜平が右へサイドチェンジを通し、鈴木琉が縦への突破から上げたクロスも飯塚にキャッチされましたが、「後半は2トップにして4-4-2になって、後ろから"ポケット"とかにどんどんボールを出してくれて、攻撃も前半よりは増やせたと思う」と齊藤も話した通り、確実にゼルビアが引き寄せたゲームリズム。
56分にも齊藤が粘って残し、佐藤陸が右から中へ戻したボールを鈴木舜平が叩いたシュートはDFにブロックされたものの、スムーズなアタックでフィニッシュを取り切ると、その2分後に打ち込んだ反撃の一手。58分に右から野呂が蹴り入れたCKはきっちりファーまで。ここで待っていたのは「ファーの合図だったので、味方がブロックもしてくれて、フリーになれました」という鈴木舜平。ダイレクトボレーで合わせたボールがゴールネットへ飛び込みます。「もう3点取られていたので、前、前で下がる必要はなくて、全員が点を取る姿勢だったので、1点取れたと思います」とスコアラーのキャプテン。ゼルビアが1点を返します。
63分はFC東京。右から金が入れたCKはこぼれ、再度金が蹴り込んだクロスに寺山が合わせたヘディングは、ゼルビアのGK市橋和弥(2年・FC町田ゼルビアJY)にキャッチされると、65分には高橋と湯本創也(1年・FC多摩)を、66分には芳賀と横田峻希(1年・FC東京U-15むさし)を相次いで入れ替えるも、ペースはゼルビア。70分には佐藤陸、齊藤、小山田賢信(1年・FCトッカーノ)と繋いで手にした左CKを佐藤陸が蹴り込むも、青木はシュートまで持ち込めず。71分にも野呂の右CKはDFに跳ね返されるも、畳み掛けたいゼルビア。
ゼルビアにとって3枚目のカードは71分。青木に替わって新井田楓(1年・府ロクJY)をそのままセンターバックに投入。75分は双方に交替が。ゼルビアは前田を下げて、大塚拓哉(2年・横浜FC JY)を左サイドバックへ。FC東京は森田と鈴木智也(2年・FC東京U-15むさし)に替えて、中谷太地(2年・FC東京U-15むさし)と草住晃之介(2年・FC東京U-15深川)を送り込む2枚替えを敢行。さらに79分にもゼルビアは野呂と甲斐稜人(1年・FC町田ゼルビアJY)を、FC東京も金と沼田航征(1年・FC東京U-15むさし)をスイッチして、勝負は残り10分間の攻防へ。
81分はゼルビア。甲斐の左ロングスローから、大塚が粘ってキープするもシュートは打てず。82分はFC東京に2枚替え。スコアラーの今村と小林の2トップを下げて、バングーナガンデ佳史扶(1年・FC東京U-15深川)と宮田和純(1年・FC東京U-15深川)をピッチへ。84分はまたも両チームが切ったカード。ゼルビアは内野豊羽(2年・FC町田ゼルビアJY)を、FC東京は久保征一郎(1年・太陽SC U-15)と武井翔暉(1年・FC東京U-15深川)をそれぞれ投入。89分はFC東京。右から久保が積極的に狙ったミドルはクロスバーの上へ。90分はゼルビアにビッグチャンス。北村がエリア内へ侵入し、右から打ち切ったシュートは枠の上へ外れ、頭を抱える11番。アディショナルタイムの掲示は4分。3位決定戦もいよいよ最終盤。
90+1分に到来した追加点機。右に開いた久保が中へ付けたボールを、横田が受けてドリブルでエリア内へ潜ると、GKと接触して転倒。主審はペナルティスポットを指し示します。キッカーはここも横田自ら。この大会で飛躍の可能性を十分に感じさせてきた43番が、確実にボールを打ち込んだのはゴールの中央。4-1。点差は再び3点に開きました。
今後に繋がる1点を返したいゼルビア。90+3分には甲斐の左ロングスローがこぼれると、自ら拾った甲斐の左クロスに、突っ込んだ齊藤のヘディングはゴール右へ。90+4分に金澤空(1年・FC町田ゼルビアJY)を送り込んだ7人目の交替を経て、90+5分のラストチャンス。左サイドをドリブルで運んだ齊藤のシュートは枠の左へ外れ、「攻撃も前半よりは増やせたと思うんですけど、あと一歩決め切るというのができなかったです」と9番。「あの養和との試合があって、みんなまたイチからやり直してこれた」と天野も話したFC東京が勝ち切って、3位で大会を終える結果となりました。


「後半はケツを叩いたからなのか、ほっといてもアレぐらいのことをしてくれたのか、まではわからないですけど、別のものが後半にはあったと思うので、『毎週毎週僕がハーフタイムにケツを叩くんですか?プレーしているのは誰ですか?』という話をしました」と竹中監督も言及した通り、ヴェルディ戦同様に前半と後半で大きくチームの様相が変化したゼルビア。チームとしての結果も積み上げてきている中で「やっぱり何だかんだ、まだビビっている部分もあるのかなって思います」(齊藤)「そういう気持ちはなくなったと思っていたんですけど、実際に試合に入ってみたら、やっぱり全体的にいつもと違うプレーになっちゃっている選手が多かったかなと思います」(佐藤陸)と2人が声を揃えたのは"名前負け"の部分。明らかに立ち位置が上がってきている今だからこそ、その部分が表出してしまったのは「もったいない試合」(佐藤陸)という他にありません。「本当にこのチームの現状、立ち位置、性質は今日ハッキリ見えたので、その性質を利用するのではなく、選手にはその性質、気質を『変える』という努力を期待したいと思います」と竹中監督。そういう意味でも今後のゼルビアには大いに期待したいと思います。
FC東京で注目したいのは、今シーズンのエースストライカーを担っていくであろう今村。「高校1年生の時は『ドリブル』とか『決める』とか、そういう簡単なことしか考えていなかったんですけど、高校に入ってから戦術とか結構考えてやらなきゃいけないことが多くなってきて、そうするといっぱいやることがあるので、いろいろ考えてしまって個性も曖昧になってきたりとか、そういうことがありました」という彼は、「自分は理想として、しっかり守備もして、動き出しもうまくて、シュートもしっかり決めるというふうに、幅も広く、それでも個性も輝くというか、どんどん強引に行けるプレーヤーを描いていますね」と決意も新たに新チームの立ち上げを迎えた中で、「もっともっとゴールへの意欲を増やしたいという感じですけどね」と本来の個性を出すことへの意欲も口に。「去年はJ3の経験もさせてもらったりしていて、今年は3年生も少ないので自分が引っ張って、前からどんどんスイッチを入れたりとか、自分がどんどんチームを盛り上げてやって、得点にも絡んでチームに貢献したいと思います」とも話す、指揮官が"日向小次郎"に喩えた彼がゴールを貪欲に奪う意識を一層明確に打ち出せるか否かは、2018年シーズンに挑むFC東京にとって、浮沈の鍵を握っていると言っても過言ではありません。      土屋


東京都クラブユースU-17サッカー選手権大会決勝リーグ 東京ヴェルディユース×FC町田ゼルビアユース@ヴェルディG

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0203verdyg.JPG事実上のセミファイナルは西が丘での頂点を巡るラストステップ。東京ヴェルディユースとFC町田ゼルビアユースの激突はヴェルディグラウンドです。
クラブユース選手権の関東予選、Jユースカップの2回戦と共に湘南ベルマーレユースに行く手を阻まれる格好で、全国での躍進は叶わず。プリンス関東でも最終盤に勝利を挙げ切れず、6位という結果でプレミア復帰は再び持ち越しとなった昨シーズンの東京ヴェルディユース。永井秀樹監督体制2年目となる今シーズンはいろいろな意味で勝負の年。「『このヴェルディを再建するのはオマエらしかいないんだぞ』という本気の覚悟をきちんと背負わせる作業をしているんです」という指揮官の下、まず"1冠目"を狙う今大会は、初戦で大森FCに6-0で快勝を収めると、先週のFCトリプレッタユース戦も2-0で制して、西が丘行きは確定。決勝へ進むか、3位決定戦へ進むかの大事な90分間を迎えます。
「ここにいる選手たちの質は間違いなく僕がやってきた中で、少しずつですけど積み上げはあると思います」と竹中穣監督が口にしたように、近年は関東でも全国でも着実に一歩ずつ明確な結果を重ねてきているFC町田ゼルビアユース。今シーズンはようやく辿り着いたT2リーグという強化の場も得たことで、よりステップアップを狙えるシーズンに。「西が丘に必ず行きたいというみんなの気持ちがある」(野呂光希・2年・ウイングスSC)今大会も、初戦のFCトリプレッタユース戦に1-0で競り勝ち、2戦目の大森FC戦も10-0で勝ち切って、既に目標としていた西が丘への切符は獲得。ファイナルへの進出権が懸かったこの一戦に全力で挑みます。両チームは昨年のクラ選関東予選で対峙しており、その時はゼルビアが2-1で勝利を手にしており、今回はいわばお互いの意地がぶつかり合うリターンマッチ。リベンジか、返り討ちか。注目の一戦はヴェルディのキックオフで幕が上がりました。


ファーストチャンスはヴェルディ。2分に高い位置でこぼれたボールを、キャプテンを託されている森田晃樹(2年・東京ヴェルディJY)が頭で右へ流し、飛び込んだ荒木大輔(2年・東京ヴェルディJY)より一瞬早くゼルビアのGK市橋和弥(2年・FC町田ゼルビアJY)がキャッチしたものの、惜しいシーンを。8分にも飯島蓮(2年・東京ヴェルディJY)の左クロスに、荒木が合わせたボレーは、ゼルビアの左サイドバックを務め、「絶対にヴェルディに勝ちたいなというのがあった」と語る野呂が体でブロックしましたが、まずはヴェルディが攻勢に打って出ます。
さて、トップチームのキャンプに3人の選手が参加しており、「彼らがいないのは、ここにいる子にとっては凄くチャンス」(竹中監督)というゲームを迎えたゼルビアも8分にファーストシュート。内野豊羽(2年・FC町田ゼルビアJY)の左足ミドルは枠の左へ外れましたが、1つフィニッシュを取ると、11分にはビッグチャンス。左サイドから野呂が蹴り込んだFKに、フリーで合わせた杉本裕哉(1年・東急SレイエスFC)のヘディングは、しかしヒットせず。先制とは行きません。
すると、先に歓喜が訪れたのはホームチーム。12分に森田が右へ振ったボールを荒木が折り返すと、森田の枠内シュートは市橋がファインセーブで阻みましたが、DFのクリアが相手に当たったルーズボールに素早く反応したのは飯島。ダイレクトボレーで叩いたボールは鮮やかにゴールネットへ飛び込みます。「良い選手だし、感覚は面白い」と指揮官も認める森田の仕掛けから、飯島の正確なフィニッシュワーク。ヴェルディが1点のリードを手にしました。
以降もゲームリズムはヴェルディ。15分に左へ流れた村井清太(2年・東京ヴェルディJY)のシュートは、市橋がファインセーブで何とか回避。18分にレフティの左サイドバック遠藤海斗(1年・東京ヴェルディJY)が蹴った右CKは、ゼルビアのキャプテン鈴木舜平(2年・FCトッカーノ)がクリアしましたが、19分にもGKへ戻したバックパスに、飯島が速いプレスを敢行。こぼれを狙った石川拓磨(1年・東京ヴェルディJY)のシュートは、ここも市橋が懸命のセーブで掻き出すも、直後に遠藤が入れた右CKを、フリーで当てた綱島悠斗(2年・東京ヴェルディJY)のヘディングはゴール右へ逸れたものの、漂い続ける追加点の気配。
22分には印象的なシーンも。右サイドバックの栗畑玲偉(2年・ヴェルディSS花巻)のアーリークロスはファーへ流れ、収めた荒木は確認して1つ外へ。ここに走り込んでいた遠藤のシュートはDFに当たり、枠の左へ逸れましたが、ベンチの永井監督からは「走り込むのが1秒、いや、1.5秒遅い!」という声が。これに関して、当の指揮官は「ボールは1個しかないし、出るのがわかった瞬間にスタートを切っておけばいいんですよ。そこでの"1秒"とか"1メーター"とか、そこが俺は凄く気になるんです。やっぱり数的優位をどの局面でも作るためには、良いポジションに早く立ってないと。だから数的優位とポジショニング優位というか、そこで主導権を持ちたいというか。だから、そういう所のスピードを物凄く要求していますね」とのこと。『"1秒"とか"1メーター"』。永井監督のこだわりが窺えるワンシーンでした。
鈴木舜平も「前半は全然ボールも動かなくて、相手のペースに飲まれた」と話したゼルビアは、なかなかチャンスを創り切れない中でも少しずつ全体の強度は向上。29分には右のハイサイドへ飛び出した内野がCKを奪い、野呂が蹴ったキックはファーまで届くも、飛び込んだ塩澤拓馬(1年・FC栃木)は残し切れず。32分にも右CKを野呂が入れると、ここはヴェルディのGK佐藤篤輝(1年・東京ヴェルディJY)が好判断でパンチング。33分は決定的なチャンス。左サイドでまたもCKを獲得し、大塚拓哉(2年・横浜FC JY)のキックはフリーの齊藤滉(2年・コンフィアール町田)へ。ところが肝心のヘディングは枠の上に消えてしまい、絶好の同点機を生かせません。
「フロントボランチの所の展開力だったり、そこから動かすのか刺して前に進むのかという判断に、少し変化が欲しかった」永井監督は、20分前後に右ウイングの荒木と左ウイングの飯島を入れ替えたのに続き、30分前後には3トップ中央の森田とフロントボランチの一角を担っていた村井もチェンジ。36分には荒木が外へ付け、今度は良いタイミングで上がってきた遠藤が鋭いクロス。飛び込んだ飯島はわずかに触れなかったものの、短い時間で遠藤の判断に変化の跡が。45分はゼルビア。左センターバックのレフティ青木拓洋(2年・FC Consorte)が速いボールで左へ付け、野呂のクロスは佐藤にキャッチされましたが好トライ。「前半なんかはだいぶ合格点までは行かないけど、60点、70点ぐらいにはなってきている」(永井監督)「前半からそうなんですけど、マイボールになった時の個人の判断がなくて、それはチームの悪循環に影響したなと思います」(竹中監督)。前半はヴェルディがペースもリードも掌握し、45分間が終了しました。


後半はスタートから両チームに交替が。ヴェルディはセンターバックで奮闘した松井陽斗(1年・東京ヴェルディJY)に替えて、藤田譲瑠チマ(1年・東京ヴェルディJY)をアンカーに送り込み、アンカーの位置にいた山下柊飛(1年・東京ヴェルディJY)がセンターバックにスライド。一方のゼルビアは「自分たちとヴェルディさんの力関係を僕なりに分析した中で」(竹中監督)、左サイドハーフの金澤空(1年・FC町田ゼルビアJY)と北野拓海(2年・コンフィアール町田)を入れ替え、最終ラインを右から鈴木琉(2年・FC町田ゼルビアJY)、杉本、青木の3バックにシフトし、北野は右ウイングバック、野呂が左ウイングバックに入る3-4-3にシフト。形と立ち位置を変えて、残された45分間へ向かいます。
そんな中で次の得点を奪ったのもホームチーム。49分に荒木がシンプルなパスを、右サイドからラインの裏へ放り込むと、抜け出した村井はGKの脇を冷静に転がすシュートを選択。ボールはゴールネットへ到達します。「基本的にハーフタイムで言ったのは、相手のラインをよく見なさいと。なるべく前で引っ掛けるというのを狙って、前掛かりに来ているんだったら空いているのはどこだという話をしました」とは永井監督。両者の点差は2点に広がりました。
54分はヴェルディに2人目の交替。石川を下げて、坂巻日向(1年・東京ヴェルディJY)を最前線へ投入し、村井は再びフロントボランチへ。55分はゼルビアも2人目の交替。大塚とレフティの甲斐稜人(1年・FC町田ゼルビアJY)をスイッチして、アタッカー陣に変化を加えると、56分には鈴木を起点に北野が繋ぎ、飛び出した塩澤のグラウンダークロスに、ニアへ突っ込んだ齊藤のシュートは枠を捉えられなかったものの、「全員が前からプレスという意識が高まって、1人1人前から行けた」(鈴木舜平)ゼルビアの反撃弾はその3分後。
59分に相手の攻撃を押しとどめた流れから、内野のパスを右サイドで受けた塩澤は斜め前へ優しく。駆け上がった北野が完璧なクロスを送り届けると、待っていた齊藤はこれまた完璧なヘディングをゴールネットへ流し込みます。前半はそういう形を創れなかったので、サイドから良いボールが出て、滉が合わせて良かったです」と鈴木舜平が話せば、「サイドの高い位置で奪う仕組みなので、そういう意味ではあそこで奪って、クロスに行けて良かったですね」と竹中監督も評価を口に。ゼルビアが綺麗な形で1点を返します。
ヴェルディも最初は3トップの中央に入った坂巻と、右ウイングの荒木を入れ替え、中盤での数的優位を再び取り戻しに掛かりますが、「相手が前から来ているという所で、繋ぐのか、1回前に蹴ってラインを上げるのか、という所がしっかりできていない所があって、ちょっとバタバタしちゃったかなと思います」と森田も振り返る中で、なかなか流れを押し返せず、やや劣勢の印象に。ただ、ゼルビアも「全部150(パーセント)でやってるぞ!」とベンチの竹中監督から声が掛かったように、スピードと判断のマッチングがハマり切らず、双方の手数が出ないまま、気付けば残り時間は15分間とアディショナルタイムに。
75分はゼルビア。野呂が上げ切ったアーリークロスへ、塩澤が懸命に突っ込むもわずかに届かず。77分はヴェルディに3人目の交替。遠藤と天満恭平(1年・東京ヴェルディJY)を入れ替え、攻守におけるサイドでの強度アップに着手。78分はゼルビアも内野に替えて、3枚目のカードとなる八木直人(1年・FC町田ゼルビアJY)をピッチへ。82分はゼルビアのチャンス。ここも左サイドでボールを引き出した野呂がクロスを入れるも、佐藤がパンチングで対応。変わらないスコア。消えていく時間。
手繰り寄せた執念の結実。87分に左サイドで塩澤が獲得したFK。スポットに立った甲斐が得意の左足を振り抜くと、落下地点に走り込んだのは「僕自身が何もしていなかったので、『点ぐらいは取らなくては』と思っていました」という鈴木舜平。頭で軌道を変えたボールはゴールネットへ吸い込まれます。その瞬間。ピッチもピッチの外も沸騰。キャプテンが見せた魂の同点弾。これでファイナルへの切符は、得失点差で上回るゼルビアの手中に移動。最終盤。ドラマの結末は果たして。
その起伏、ジェットコースター並み。失点直後に杉本紀人(2年・東京ヴェルディJY)を送り込んだヴェルディの意地は90+1分。右サイドで粘って手にしたCK。森田が「コーナーキックとかは基本的に人には狙っていなくて、『この辺に蹴ればいい所行くかな』みたいな感じなので、『飛び込んでください』って感じで蹴った」キックは、坂巻の頭にドンピシャ。ボールはゆっくりとゴールネットへ吸い込まれます。一目散にベンチメンバーの元へ走り出した坂巻を中心にできた狂喜の輪。その後はヴェルディが小林優斗(1年・東京ヴェルディJY)、ゼルビアが山野辺夢歩(2年・FC町田ゼルビアJY)をそれぞれ送り込むも、スコアは変わらず。「去年のチームもそうですし、僕たちの学年もそういう所で勝負弱かったりというのがあったので、こういう所で勝てる勝負強さというのは次に繋がるし、良いことだと思います」と森田も話したヴェルディが壮絶な"セミファイナル"を制し、西が丘での優勝決定戦へと勝ち進む結果となりました。


「グループを見た時に『西が丘に行けるな』と思いましたし、もうゼルビアは決勝でやらなきゃいけないチームになってきていると思うので、決勝でやりたかったです」と鈴木舜平も悔しさを滲ませたゼルビア。竹中監督もそのキャプテンに対しては、「『あのゴールを取ったから"マル"にはならないよ』ということは彼には言いましたし、チームにとって重要なパス1本が、僕のカウントの中では今日の彼は1本だけなんですね。でも、1試合の中で400本くらいボールが動くと考えたら、彼の中でやっぱり2割以上は動かないとチームとしては攻撃できない訳で、そういう意味ではちょっと厳しい言い方ですけど、今日の彼はバツです」とキッパリ。続けて鈴木舜平と野呂を名指しして「そんなにうまく行くことばかりではないのがサッカーというのは理解しているつもりですけど、もう少し彼らがこのチームにもたらさなくてはいけないものというのはもっと感じて欲しいし、チームを背負って欲しいと思っています」とも口に。彼らはこの指揮官の期待に結果で応えていく必要があるのは間違いありません。来週には竹中体制になって初めての西が丘のピッチが。「せっかく西が丘でできるので、今日の試合で出てきた課題を反省して、良い試合を皆さんにお見せできればと思います」と鈴木舜平。西が丘での初勝利が次なるゼルビアのミッションです。
「一番最初に永井さんが監督になって、こういうやり方になった時に本当にみんな苦戦して、全然サッカーにならなくてボロ負けとかして、そういう所でチーム全員がしっかりミーティングとかを聞いて、戦術理解度が上がったのかなと思います」と森田が言及したように、永井監督の色が少しずつ着実に浸透し始めているイメージのヴェルディ。その指揮官も「読売クラブからの流れを考えて、本当に日本のリーディングチームであったヴェルディを早くそこに戻したいというのを考えると、じゃあそのためには何が必要で、どこを目指してという基準でユースの子を見ているので、彼らからしたらもちろん要求は高いですよ、でも、それを妥協しても意味がないというか、去年の春先なんか一般的な指導者と真逆のことを言われたりする訳なので、戸惑うこともいっぱいあったと思うんですけど、やっていく内にわかってきていると思うしね」と明確な意図を口に。その中で永井監督がこのゲームで特に評価したポイントは「パワープレーをしなかったのは良かった」という部分。「得てして失点して、もう最後は放り込んでパワープレーをやりがちなんですけど、当然俺はそんなことやらないし、彼らも誰一人として『パワープレーやっていいですか』とか聞いたり、上がっていくヤツもいなかったし、きちんともう1回サッカーして、というのがあの点に繋がったというのは良かったですね」とも。永井色が色濃く反映され始めつつあるヴェルディの今シーズンも非常に楽しみです。     土屋

東京都クラブユースU-17サッカー選手権大会決勝リーグ FC東京U-18×東京武蔵野シティFC U-18@深川G

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0128fukagawa.JPG西東京の雄同士が激突する対決は小平と三鷹の代理戦争。FC東京U-18と東京武蔵野シティFC U-18の一戦は、"東東京"に位置する東京ガス深川グラウンドです。
昨シーズンは夏のクラブユース選手権で全国連覇を達成。さらにプレミアEAST初制覇に加え、チャンピオンシップも勝ち獲るなど、結果という意味では最高に近い1年間を過ごしたFC東京U-18。ただ、「昨年も一昨年も全国を獲っていて、多少プレッシャーとかもありますけど、そのプレッシャーを楽しみながら、自分たちは自分たちなりに頑張っていけば良いかなと思っています」と話すのは芳賀日陽(2年・FC東京U-15深川)。佐藤一樹監督も「去年とも違いますし、一昨年とも違いますし、今年のチームには今年のキャラクターがある」と口にする中、3-0で勝利を手にした先週の大森FC戦に続き、連勝を手繰り寄せるべく、"今年のチーム"で目の前の90分間に臨みます。
夏のクラブユース選手権では関東予選で敗退。Jユースカップでも関東2位で挑んだ地域代表決定戦で、塩釜FCにPK戦で敗れる結果となり、全国の舞台にはあと一歩で届かなかったものの、T1リーグでは開幕3連敗スタートと苦しみながらも、きっちり残留を引き寄せた昨シーズンの東京武蔵野シティFC U-18。迎えた今シーズンも「年間を通した中のシーズンの出だしの所で、もうしっかりやれる子たちがいるので、その力は最大限に出させたいなと思っています」と語ったのは杉浦史浩監督。先週の決勝リーグ初戦は、三菱養和SCユース相手に1-1というスコアで勝ち点1を分け合う結果に。一定の自信を携え、難敵相手のアウェイゲームへ向かいます。深川グラウンドは時折小雪も舞う肌寒いコンディション。楽しみなゲームは武蔵野のキックオフでスタートしました。


「結構前から圧力を掛けてきて、本当にアグレッシブだった」と佐藤監督が話し、「相手の圧が結構前から来ていた」と芳賀も同調したように、立ち上がりから光ったのは武蔵野の積極性。4分に左から10番の小川開世(2年・横河武蔵野FC JY)が蹴った左CKはファーへ流れ、13分に今度は寺本剛瑠(2年・横河武蔵野FC JY)が入れた左FKから、牧野晋作(2年・三鷹F.A.)が競り勝ったボールは高橋理人(2年・横河武蔵野FC JY)も一歩届かず、FC東京のGK飯塚欣士(1年・前橋FC)がキャッチしましたが、1トップの高橋、2シャドーの谷江開良(1年・東京武蔵野シティFC U-15)と寺本で掛けるハイプレスは、やや荒れたピッチコンディションもあって効果てきめん。「自分たちの思ったようにボールを動かせなかった」とは芳賀。ゲームリズムはアウェイチームが握ります。
18分も武蔵野。右ウイングバックの西川陸斗(2年・Forza'02)を起点に、定位置の3バックの右から上がってきた長澤シバタファリ(1年・東京武蔵野シティFC U-15)が中へ折り返すと、3列目から走り込んだ小川のシュートは、FC東京のキャプテンマークを託された寺山翼(2年・FC東京U-15むさし)が体でブロック。直後の19分も武蔵野。右サイドで西川が粘り、谷江が放ったシュートはDFに当たって枠の右へ。レフティの藤岡聡志(2年・横河武蔵野FC JY)が蹴り込んだ右CKは、FC東京のバングーナカンデ佳史扶(1年・FC東京U-15深川)がクリアし、小川が入れた右CKも寺山にクリアされましたが、22分にも中央右寄りでFKのチャンスを獲得。ゴールまで約30mの距離から藤岡が右スミへ収めたキックは飯塚がキャッチしたものの、「引いてぼやかして、仮にスコアは0-0だったとしても、僕は先に繋がらないと思っている」という指揮官の想いを、ピッチで体現する武蔵野イレブン。守備陣も長澤、牧野、島田陸大(2年・横河武蔵野FC JY)で組んだ3バックが醸し出す一定以上の安定感。
さて、「前半は『この組み合わせでどのくらいできるかな』という部分もありました」と佐藤監督も話したFC東京は、押し込まれた20分余りを凌いだ後から、ようやくチャンスの芽が。21分に右サイドの高い位置でボールを奪った今村涼一(2年・FC東京U-15むさし)のクロスは、長澤にクリアされたものの、ボール回収からの切り替えを好機に繋げると、23分には今村が右CKを蹴り込み、ニアに入った小林里駆(1年・FC東京U-15むさし)のシュートはDFが何とかクリア。27分にもバングーナが流し込んだ左アーリーに、今村が合わせたヘディングは枠の右へ外れるも、「相手は3枚で前から来ていたので、そこでボランチの寺山選手と2人で勇気を持ってどんどん受けて、前を向いて展開しようかなと思っていました」という芳賀と寺山のドイスボランチもボールに関与し始め、ようやくエンジンの掛かり始めた青赤。
33分はFC東京。鋭いインターセプトで上がってきたセンターバックの草住晃之介(2年・FC東京U-15深川)の左クロスから、こぼれを叩いた森田慎吾(1年・FC東京U-15むさし)のシュートはゴール右へ外れるも、草住の気迫は結果的にフィニッシュまで。37分は武蔵野の好アタック。小川、谷江と回ったボールを筑井諄(2年・横河武蔵野FC JY)は巧みに浮かせ、突っ込んだ高橋理人のヘディングはヒットせず、ゴールとは行きませんでしたが、得意のパスワークであわやというシーンを。43分はFC東京。ピッチ左、ゴールまで25m強の位置から「今は蹴りたいヤツが蹴っている感じです」と佐藤監督も笑ったFKを今村が直接狙い、ボールは枠の左へ消えたものの、お互いに出し合う手数。
そんな中で45分に生まれた先制弾。左サイドで小林が奪ったFK。スポットに立った芳賀は「空いていたので『強いボールを入れれば誰か触るかな』と思って」グラウンダーで中へ。待っていた草住が左足で合わせたダイレクトシュートはゴールネットをきっちり揺らします。「グラウンダーで意図的に入れたのか、グラウンダーになってしまったのかはわからないですけど、どっちでもいいんじゃないですか(笑) サッカーは結果が大事なので」と芳賀のキックについてこう触れたのは佐藤監督ですが、本人は「グラウンダーは狙っていました」と笑顔で主張。最高の時間帯でスコアを動かしたFC東京が1点をリードして、最初の45分間は終了しました。


ハーフタイムに動いたのは「ある意味シティさんのゲームだったので、前半終了間際に点が取れたというのは、我々にしたらポジティブな要素しかなかった」と佐藤監督も言及したFC東京。森田に替えて、いきなりの古巣対戦となる角昂志郎(中学3年・東京武蔵野シティFC U-15)を1.5列目に送り込み、前線の小林をボランチに、ボランチの芳賀を左サイドハーフに、左サイドハーフの横田峻希(1年・FC東京U-15むさし)を右サイドハーフにそれぞれスライドさせて、後半の45分間へ向かいます。
ただ、後半も立ち上がりの手数は武蔵野。48分に相手のミスパスを奪った寺本は左サイドを運び、そのまま打ったシュートはゴール左へ。52分にも藤岡が左へ流し、小川のサイドチェンジに思い切り抜群のオーバーラップで裏を取った長澤の折り返しは飯塚がキャッチするも、ダイナミックな攻撃を。53分はFC東京。横田が外へ付け、上がってきた右サイドバックの高橋亮(2年・FC東京U-15深川)がクロスを上げ切ると、こぼれを拾った横田のミドルは枠の左へ。「失点している時点で、もう1本出て行かなくてはいけない」(杉浦監督)武蔵野が滲ませる同点への意欲。
53分は武蔵野に1人目の交替。谷江を下げて、大場小次郎(2年・横河武蔵野FC JY )を右ウイングバックへ投入すると、その位置にいた西川が2シャドーの一角へ回りましたが、54分のビッグチャンスはFC東京。左サイドのアタックから、横田が打ち切った鋭いシュートは武蔵野のGK渥美拓也(2年・横河武蔵野FC JY)がワンハンドでビッグセーブ。59分にも高い位置でボールを奪った角の枠内シュートは、渥美がファインセーブで凌いだものの、「里駆がより中に入って、できることが増えたので、少しスムーズさが出たかな」とは佐藤監督。芳賀と横田の両サイドハーフもより躍動した印象もあり、配置転換の効果が少しずつピッチ上に現れます。
63分にもFC東京は好アタック。右サイドに開いた小林は角からボールを受け、「キーパーとディフェンスの間が空いていて、ファーにも1人見えたので、あそこにいれば1点みたいな」グラウンダーで中へ。このボールはファーへ抜け、収めた寺山のカットインシュートは渥美がキャッチしたものの、「いろいろなポジションをやる中で、自分の特徴を出せれば良いのかなと思って、いつもやっています」という小林がボランチの位置から積極的に攻撃へ絡むと、次のゴールを記録したのも青赤。
67分に高橋から右サイドで縦パスをもらった横田は、右足で切れ味のあるボールを入れると、グングン伸びた軌道はそのまま左のサイドネットへ勢い良く突き刺さります。このゴールには「前はあの強さのボールが蹴れなかったので、シュータリングになったとはいえ、あの距離からあの弾道が蹴れたという所は『ああ、ボールをちゃんと蹴れるようになってきたんだな』と。力強さが少し出てきたという意味ではポジティブに捉えています」と佐藤監督もきっちり評価を。横田の"シュータリング"で、FC東京のリードは2点に広がりました。
止まらない青赤。2点目から1分後の68分。後方からのロングボールに反応した角は、飛び出したGKより一足先にボールをコントロールして右へ外すと、体勢を崩しながらもきっちりシュート。無人のゴールへ向かったボールは、確実にネットへ吸い込まれます。「非常にサッカー理解度も高いので、とんちんかんなことはしない選手ですね。本当に面白いんじゃないかなと思います。狙っている所がまずゴールからの逆算なので」と指揮官も好評価を与えた15歳が、ついこの間まで在籍していた古巣にキツい一発を。スコアは3-0に変わります。
69分はFC東京に2人目の交替。バングーナと天野悠貴(2年・FC東京U-15むさし)を入れ替えると、直後に横田のシュートが渥美のファインセーブに阻まれたシーンを挟み、70分には「みんな個は強いので、その個をいかに大きな面にしていくかが大事で、いろいろな人たちが関わって攻撃にもっと枚数を掛けられたら面白いチームになると思います」と語った芳賀と中谷太地(2年・FC東京U-15むさし)もスイッチして、整える全体のバランス。武蔵野も70分には西川と小島永遠(1年・杉並ソシオFC U15)を入れ替え、奪いに行く1点とその先。
71分はFC東京。中央やや右寄り、ゴールまで25m強の位置から今村が枠へ飛ばしたFKは渥美がキャッチ。72分もFC東京。横田とのワンツーで抜け出した中谷のシュートは、わずかにゴール左へ。74分は武蔵野が藤岡と山登一弥(2年・FC東京U-15むさし)を入れ替える3人目の交替を。75分はFC東京が2枚替え。横田と今村がピッチを退き、久保征一郎(1年・太陽SC U-15)と谷地田陸人(1年・FC東京U-15深川)の1年生コンビが同時に前線へ。さらに77分にも草住と鈴木智也(2年・FC東京U-15むさし)が6人目の交替として入れ替わると、79分には小林が右のポストに阻まれるも、良い形からのシュートを披露。3点差のままで、ゲームは残り10分間とアディショナルタイムへ。
80分は武蔵野。小川の左CKから小島が残し、山登が入れたクロスはそのままファーへ。81分はFC東京が再び2枚替え。小林と寺山のドイスボランチはここでお役御免。沼田航征(1年・FC東京U-15むさし)と金誠敏(1年・西東京朝鮮第一中)が投入され、中盤の再活性化に着手。83分は武蔵野に4枚目の交替。寺本とケント龍生(2年・FC東京U-15深川)が入れ替わり、最後まで意欲的に狙うゴール。86分はFC東京に9枚目の交替。高橋と武井翔暉(1年・FC東京U-15深川)を入れ替えると、スタートからピッチに立っていたのはセンターバックで奮闘した木村誠二(1年・FC東京U-15深川)だけに。「育成のスピードアップも図っていかないといけない所は大事かなと思います」とは佐藤監督。多くの選手に公式戦を経験させつつ、ゲームはいよいよ最終盤へ。
90+1分にセンターフォワードの高橋と古矢龍成(2年・横河武蔵野FC JY)をスイッチした武蔵野は、90+3分にも右から筑井が蹴ったCKはシュートまで至らず、程なくして聞いたファイナルホイッスル。「今年の選手は真っ白というか、何色にも染まって行けそうな雰囲気があるので、いかに良い絵を描けるかという所では凄く楽しみな選手たちかなと思います」と話したのは佐藤監督。FC東京が2連勝で大会3連覇への道をまた一歩確実に前へと進む結果となりました。


「試合は90分で、ある意味僕らも今の時期は『最大値を伸ばそう』とやっている中で、今の現在地でどこまでやれるかというのが、今日の結果で言ったら45分だったのかなと思っています」と杉浦監督も振り返ったように、前半の45分間と後半の45分間で違う顔を覗かせた武蔵野。その指揮官曰く「1失点目はセンターバックがより高い位置で切ってスローインにしていたら、あの深い位置でフリーキックを与えなかった」「2失点目はリスタートから、外にボールが流れたのに対して、人数は揃っているのにボールにプレッシャーを掛けられなかった」と。つまり「偶然じゃないですし、起こるべくして起こった失点かなと思います」とのこと。ただ、「やり切ったからこそ、そういう枝葉が分かれてくる部分が出せると思うので、もちろんうまく攻撃に転じることはできなかったですけど、意味のあった時間だったと僕は思っています」と言い切る杉浦監督からは、今年のチームに懸ける期待がはっきりと感じられました。U-18のスタートミーティングで指揮官は「椿(直起・横浜F・マリノスユース)だったりとか、松本(大弥・サンフレッチェ広島ユース)とかが第一線でJリーグのクラブでやっている中で、アイツらにできて俺らにできないなんてことは絶対ないでしょ」という話をして、チームを発進させた様子。今シーズンの彼らが、情熱の監督と共にどういう成長曲線を描いていくかは非常に楽しみです。
個人的にこの日のFC東京で気になった選手は、「あのぐらいの圧の中でやっていかないと、自分たちも成長しないと思うので、あのぐらいを余裕で剥がせるような遊び心とかアイデアとか技術があればもっといいかなと思います」と試合後に話した芳賀。ボランチと左サイドハーフを高次元でこなしたパフォーマンスを受けて、佐藤監督も「機動力もあるのでアグレッシブですし、経験値が上がって行って、場数を踏んでくれれば良い方向になってくるんじゃないかなと。あとは慣れだと思うんですよね」と言及しながら、「献身的にトレーニングからやりますし、マジメです。もう少し"遊び心"があっても良いかなと思うんですけどね」とも。"遊び心"は彼のキーワードになってくるのかもしれません。チームに関しては「練習以外はみんな結構うるさいので(笑) 練習中も我が強いので、意見とか凄くぶつかり合うんですけど、それを良い方向に持っていけば、チーム全体としても良い方向に持っていけますし、練習の雰囲気も楽しく明るくやっているので、今年は明るいチームですね。ただ、まとまりはまだあまりないです。今年はキャプテンも大変だと思います」と話しつつ、個人についても「J3もたくさん出たいですし、点を取りたいと思っています。あとはプレミアもしっかり出場して、U-18でも結果を残せるように頑張っていきたいと思います」とキッパリ。"板橋の太陽"がこの1年でどういう輝きを放っていくかにも、大いに注目したいと思います。     土屋

高校新人戦群馬準々決勝 高崎×桐生第一@高経附G

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0127takakei.JPG第2試合は古豪復活を期す進学校が優勝候補の一角に挑む構図。高崎と桐生第一のクォーターファイナルは、高崎経済大学附属高校グラウンドです。
最後に全国を経験した1997年のインターハイで、1年生ながらメンバーに入っていた吉田卓弥監督の下、毎年好チームは創り上げてきているものの、各コンペティションで決勝までの道のりが遠い高崎。昨シーズンも新人戦は前橋商業に、県総体は前橋に、全国に繋がるインターハイ予選と選手権予選は共に前橋育英に敗れ、2年前にベスト4まで躍進した新人戦以降のトーナメントコンペティションは、7大会続けてベスト8で敗退する結果に。今大会は初戦で高崎商大附属を7-1、市立太田を3-0で退けると、3回戦の高崎商業戦にも2-1で競り勝って、またもこのステージまで。「まずベスト4に入らないと目標の関東や全国にも行けないと思うので、そこの壁を越えていきたいなと思います」とは紋谷真輝(2年・上州FC高崎)。新チームで気持ちも新たに、鬼門となりつつある"準々決勝"へ挑みます。
昨シーズンは新人戦、インターハイ予選、選手権予選といずれも前橋育英に1-0で敗れ、全国出場という目標には届かなかったものの、年末に行われた参入戦では東海大相模を相手に後半だけで2点差を引っ繰り返す劇的な展開で、久々となるプリンス関東昇格を達成した桐生第一。やはり久々となる県内制覇を狙う今大会も、高崎東に7-0、高崎工業に9-0と圧倒的な攻撃力を披露してクォーターファイナルまで。「今年は去年の悔しさもあるので、全国に行きたいですし、全大会で優勝できるように努力していきたいです」と語ったのは司令塔の田中渉(2年・前橋ジュニア)。頂点を見据える上でも、ここで負ける訳には行きません。高崎でも北部にある会場は、やはり厳しい寒風の吹きすさぶコンディション。楽しみな80分間は13時30分にキックオフされました。


先に勢いよく飛び出したのは"追い風"の桐一。5分に若月大和(1年・前橋ジュニア)のドリブルから左CKを得ると、田中のキックのこぼれを中野就斗(2年・AZ'86東京青梅)が残し、梅林幹(2年・AZ'86東京青梅)のシュートは高崎のGK清水翔太(2年・藤岡キッカーズ)がキャッチしたものの、まずはファーストシュートを。7分に田代裕紀(2年・前橋ジュニア)が右へ振り分け、サイドバックの本間啄朗(2年・前橋ジュニア)が上げたクロスは、高崎のキャプテンを務める瀬宮基(2年・高崎エヴォリスタU-15)のクリアに遭うも好トライ。続けてチャンスを生み出します。
9分も桐一。田代が右から折り返し、1トップの小澤謙登(2年・前橋ジュニア)が放ったシュートは枠の右へ。12分も桐一。本間のパスを受けた田中は、右からカットインしながらシュートを打ち込むも、ボールはクロスバーにヒット。15分も桐一。エリア内へ潜った小澤が左から中へ付け、田代のシュートはゴール左へ。さらに20分も桐一。田代が丁寧に落とし、梅林のミドルは枠の左へ外れましたが、漂い始める先制点の雰囲気。
さて、「前半は風下だったので、0-0でもいいかなという感じ」(瀬宮)で立ち上がり、20分はスコアレスでやり過ごした高崎も、10番を背負う左サイドハーフの小菅竣也(2年・渋川子持中)にボールが入った時には、少しチャンスの芽が見え掛けるものの、「中盤にうまくボールが入っていないというか、そこで前を向けないことも多いし、フォワードにボールが入ってもサポートがうまく行っていない感じでした」と瀬宮も話したように、なかなか攻撃の手数まで繰り出せなかった中で、29分にはようやくチャンスが。やはり小菅が右へ展開したボールを、サイドバックの高橋良輔(2年・藤岡東中)はきっちりクロス。ファーに飛び込んだ内田圭一郎(1年・高崎群馬中央中)のシュートは、しかし中野が果敢に寄せてヒットせず。スコアは動きません。
30分は桐一。左サイドバックの細渕海(2年・GRANDE FC)が中に絞りながら、右へ大きなサイドチェンジを送り、田代のクロスにニアで合わせた田中のヘディングはヒットせず。33分も桐一。田中が蹴った右FKは、高崎のセンターバックを託された高橋凌輔(2年・高崎片岡中)がきっちりクリア。36分は高崎。センターライン付近で手にした左サイドのFKを紋谷は縦へ。内田が小粋なヒールで戻し、紋谷のクロスはDFが丁寧にクリア。「まずはしっかり守備をやるという所で、プレッシャーは行けていたので失点はなかった」と振り返る瀬宮と高橋凌輔のセンターバックコンビに、紋谷と塚越智也(2年・高崎FC)のドイスボランチも含め、高崎の守備陣が奮闘した前半は、0-0のままで40分間が終了しました。


「前半は割とプラン通りという感じだった」(紋谷)高崎に対し、桐一は後半スタートから交替カードを用意。若月に替えて、楠大樹(2年・町田JFC)をピッチへ解き放つと、41分には田中の左CKから、中野のヘディングがクロスバーをかすめて枠外へ。逆に43分は高崎。左サイドで奪ったFKを紋谷が蹴り込むも、「力が入り過ぎて上に行っちゃいましたね」と吉田監督が振り返るように、ボールはクロスバーを越えましたが、高崎がわずかに引き寄せたゲームリズム。
46分は桐一。楠が左サイドで仕掛け、田中の素晴らしいスルーパスから、小池泰誠(2年・前橋ジュニア)が抜け出すも、ここは清水が積極的に飛び出してファインキャッチ。50分は再び高崎にセットプレーのチャンスが到来するも、左サイドから紋谷が蹴り入れたFKは、ニアで田代が引っ掛けてクリア。「何本かフリーキックがあったんですけど、あまり良いボールが上げられなかったので、そこがちょっと悔しいというか、もったいなかったなと思いますね」とは紋谷。すると、スコアが動いたのはその2分後。
52分に左サイドでボールを持った楠はスルーパスを裏へ。走った小澤は1対1の局面も、飛び出したGKの鼻先を破るシュートを流し込むと、ボールはゴールネットへ到達します。「交替で入ってきた選手は切れ味がありましたね」と吉田監督も認める途中出場の楠のチャンスメイクから、最後はセンターフォワードがきっちり一仕事。桐一が1点のリードを手にしました。
追い掛ける展開となった高崎も、54分にはチャンス到来。左からサイドバックの白石悠汰(2年・高崎FC)がFKを放り込むと、瀬宮が競り勝ったこぼれを紋谷は拾い、ループシュートをチョイス。「ちょっと蹴り過ぎちゃって、浮き過ぎちゃったなと思ったので、もうちょっと低い軌道で行ったら、ゴールもあったかなと思います」と本人も振り返った軌道はクロスバーを越えてしまい、同点弾とはいきませんでしたが、この時間帯が結果的に勝負の分水嶺。
58分に生まれたゴールは追加点。田中が「とりあえずパスを出せば何かしてくれるというのはあるので、そういう意味で違いを出してくれると思っていた」という楠を裏へのパスで走らせると、その楠はマーカーを切り返して翻弄しながら、左からグラウンダーでクロス。ファーへ抜けたボールを田代は冷静に枠へ収め、ボールはゴールネットへ飛び込みます。「流れを変えたね。それは間違いない」と田野豪一監督も認めた途中出場の楠は、これで6分間で2アシスト。点差は2点に広がりました。
「相手のボランチの子が上手なのでパスが入ってきて、そこが捕まえ切れていなくて、良いボールを配球されてしまうので苦しくなってしまった感じはします」と話した吉田監督は60分に2枚替え。高橋凌輔と1トップの峰岸剛基(2年・高崎片岡中)を下げて、石川慶樹(2年・高崎第一中)と長谷川輝(2年・上州FC高崎)を送り込むと、61分に楠のシュートを清水がキャッチしたシーンを経て、65分にも右サイドハーフの福本雄己(1年・tonan SC前橋JY)と儘田樹(2年・渋川FC)を入れ替え、1トップ下の内田とボランチの紋谷を共に1列前に動かす、攻撃的な布陣にシフトします。
一方の桐一も71分に2人目の交替。小池と須藤礼智(1年・前橋ジュニア)をスイッチすると、1分後には楠の左クロスから、須藤が清水にキャッチを強いる枠内ミドルを。73分にも田中が左から中へ折り返し、ニアに突っ込んだ小澤のシュートはゴール左へ。直後の73分にも決定的なチャンス。ここも田中が左へスルーパスを繰り出し、走った楠は1対1の局面を迎えましたが、ここは清水がファインセーブで仁王立ち。高崎の守護神が繋ぐ勝敗への興味。
74分は高崎。左の深い位置から白石がFKを蹴り入れ、「言葉だけじゃなくてプレーで引っ張ることも大事」と話すキャプテンの瀬宮が競り勝ったボールは、シュートまで持ち込めずに桐一のGK杉浦駿介(2年・ヴェルディSS小山)にキャッチされると、75分に訪れた追加点機。須藤のパスからエリア内へ侵入した小澤が、マーカーともつれて転倒。主審はペナルティスポットを指し示します。自らキッカーを務めた小澤は、GKの逆を突いてきっちりPK成功。試合を決める次の1点は桐一に記録されました。
3失点目の直前に鈴木郁也(2年・高崎豊岡中)と柿沼尚暁(2年・高崎第一中)をピッチへ解き放った高崎は、78分に儘田がミドルレンジからフィニッシュを取り切るも、杉浦ががっちりキャッチ。逆に79分には桐一も、投入されたばかりの竹下諒(1年・セブン能登)のラストパスに、田中が抜け出して狙ったシュートは清水が意地のファインセーブを見せましたが、角野寛太(2年・ウイングス鹿沼SC)と中野で組むセンターバックコンビを中心に、桐一守備陣の堅陣は最後まで揺るがず、ファイナルスコアは0-3。「前半は追い風もあってシュートの数も少なかったですけど、後半はしっかり決める所を決め切れて、勝てたので良かったです」と話したのは田中。桐一が前橋商業の待つ準決勝へと勝ち上がる結果となりました。


3年前のインターハイ予選以降はなかなか県内のタイトルを獲得することができず、その間に再興してきた前橋商業と前橋育英との3強時代に巻き込まれた感のある桐生第一ですが、前述したように昨シーズンも日本一に輝いた育英との実力差は紙一重。田中も「自分たちが県の決勝で勝っていれば、選手権の全国でどうなっていたかわからないですけど、そこはまだ勝ち切れない所の差があると思うので、今年は差を縮めて勝ちたいですね」と言い切るように、今シーズンの主役の座を彼らがさらっていっても、何の不思議もありません。「プリンスに今回参入できたのは本当に大きい。ここからもう1個突き抜けなきゃってずっと思っていたから、育英には全国優勝されちゃいましたけど、ここで『まだ桐一もいるんだぞ』というのはこの1年間でアピールしながらね。育英とはプリンスも含めて何回も戦えるから、そこを譲らないようにしてやっていかないと。県の中でも力を見せなきゃいけないと思います」とは田野監督。プリンス関東での動向も含め、桐一の1年間は大いに注目する必要がありそうです。
「フィジカル、キープ、止める技術、考えるスピードも、個人としても、すべてにおいて相手の方が全然上だったと感じました」(瀬宮)「横に動かして、食い付いてきた所を突いていくとか、ウチがやりたかった所を全部相手にそのままやられて、そこが差かなと思いました」(紋谷)と2人が声を揃えたように、現時点での立ち位置を突き付けられる格好となった高崎。ただ、当然新チーム初の公式戦で得た"気付き"を無駄にはできません。この80分間を受けて、「駆け引きというか"遊び"がないと、いっぱいいっぱいになり過ぎたりするので、『"遊び"や余裕を自分たちで創らないと厳しいんだろうな』という話はしたんですけどね」という吉田監督は続けて、「その"遊び"を創るためには、フィジカルもアジリティもスキルも、すべてにおいてこの2月と3月で上げないと。入試があったりテストがあったりで、2月はほぼまとまってやることができないので、『そこは君らの自主性だ』という話はしました。やるヤツはやるし、やらないヤツはやらないと思うんですけど、そこは彼らを信じてやってもらうしかないと思います」とのこと。それは瀬宮も「もっとチームの中を活性化させて、もっと競争を上げていくことで個々の能力が上がって行けば、チームでまとまった時に大きな力になると思うので、まずは個々の能力を1月、2月、3月で上げて、リーグで試しながら総合力を上げなくてはいけないと思います」と重々承知。「高高生なのでみんな1人1人が考えを持っているし、考える力も持っている」とキャプテンが口にした"考える力"を、どうやってグループで共有し、どうやってチームに落とし込むかは、彼ら自身の意欲と向上心に懸かっています。        土屋

高校新人戦群馬準々決勝 前橋育英×健大高崎@前橋育英高崎G

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0127ikueiG.JPG全国を制したばかりのタイガー軍団と進境著しい新鋭校の対峙。前橋育英と高崎健康福祉大高崎のクォーターファイナルは前橋育英高校高崎グラウンドです。
とうとう辿り着いたのは、悲願とも言うべき冬の日本一。これからの1年は全国王者としての力が試されていく前橋育英。ほとんどの主力は3年生だったため、昨年度とは違って新人戦からは実質の"新チーム"に。選手権決勝から1週間も経たずに迎えたこの大会は、初戦で太田を5-1で下すと、3回戦でも吉井に6-0と快勝を収めて準々決勝まで。「自分たちはまだ何も結果を残していないので、今年は今年でもう1回イチからチャレンジャーの気持ちで、自分たちらしくやっていきたいなと思っています」と話すのは現時点でキャプテンマークを託されている若月輝(2年・アルビレックス新潟JY)。まずは1冠目を手繰り寄せるためにも、負けられない80分間に向かいます。
新人戦のベスト4進出を皮切りに、続く県総体でも桐生第一を倒してベスト4まで。インターハイ予選と選手権予選では、その桐生第一の前に揃って惜敗を強いられたものの、確実に県内での存在感を高めた昨シーズンの高崎健康福祉大高崎。さらなるブレイクスルーを狙う今大会は、初戦で前橋工業を3-1と振り切り、3回戦では難敵の伊勢崎商業も2-0と撃破して、県内のトーナメントコンペティションでは5大会連続での進出となるクォーターファイナルへ。迎えるのは日本一のタイガー軍団。相手にとって不足はありません。育英グラウンドには肌を刺すような冷たい風が。注目の一戦は10時半にキックオフされました。


先にペースを掴んだのは「立ち上がりはチームで統一してやろうと決めていたことができていた」(若月)育英。7分に西山蓮平(1年・名古屋グランパスU15)の果敢なシュートがDFに当たってこぼれ、拾った高橋尚紀(2年・クマガヤSC)のシュートは健大のGK斉藤歩夢(2年・前橋エコー)にキャッチされるも好トライ。9分は健大。キャプテンの新井海斗(2年・前橋FC)が左へ振り分けるも、青木星英(1年・前橋FC)のクロスは育英のGK山口瞬(2年・FC小松)にキャッチされると、10分は育英。若月のドリブルで得た右CKを須田晃輝(2年・クラブドラゴンズ柏)が蹴り込み、ニアで西山が合わせたヘディングは枠の左へ。11分も育英。須田のパスから「警戒されても点を取り続けられる選手になりたい」という高橋が抜け出し、放ったシュートは斉藤がワンハンドでビッグセーブを見せましたが、勢いは完全に育英へ。
すると、スコアが動いたのはその直後。11分にバイタルで前を向いた高橋は丁寧なスルーパスを右へ。走った須田の冷静なシュートは、GKを破って左スミのゴールネットへ転がり込みます。パスも良ければ、シュートも良し。「いろいろ練習を見ながら、いろいろな選手を試したりしてやっているような感じ」と山田耕介監督も現状に言及した育英が、見事な形で先制点を手にしました。
畳み掛けるタイガー軍団。12分にも高橋がドリブルで運び、ルーズボールを収めた塚原舜介(2年・坂戸ディプロマッツ)のシュートは枠の右へ消えましたが、14分に魅せたのはこの日が復帰戦となった全国優勝弾ストライカー。左サイドでドリブルを開始した榎本樹(2年・東松山ペレーニア)はそのまま縦へ力強く運び、グラウンダーで中へ。ここに飛び込んだ塚原がボールをきっちりゴールネットへ。電光石火。点差は2点に広がります。
さて、小さくないビハインドを負った健大。21分には3列目から飛び出してきた木内唯斗(2年・藤岡キッカーズ)が粘って残し、荒井が打ち切ったボレーは枠の左へ外れたものの、ようやくファーストシュートまで。ただ、24分は再び育英。こぼれを叩いた高橋のミドルは枠の上へ。27分は育英のロングスロー。右から塚原が飛距離十分のボールを投げ込み、ニアで榎本がフリックしたボールに、西山が何とか当てたヘディングはヒットしませんでしたが、漂うのは追加点の気配。
32分は健大にチャンス。良いアプローチから中盤でボールを奪うと、ボランチの橋爪悟(1年・藤岡キッカーズ)はすかさずスルーパス。町田開(2年・前橋ジュニア)はオフサイドを取られてしまいましたが、悪くないチャレンジを。37分は育英。榎本を起点に塚原が低いクロスを中央へ送り込み、ニアに飛び込んだ高橋のシュートはゴール右へ。39分にも育英に決定機。最終ラインでボールを持ったレフティのセンターバック相原大輝(1年・クマガヤSC)が、相手最終ラインの裏へフィードを送ると、「キーパーが出ていたのは見えたので、ちょっと浮かそうかなと思った」高橋はループを選択。ボールは左のポストを叩いて3点目とは行かなかったものの、高橋も「角田(涼太朗)さんみたいなロングボール」と評した相原のキックも十分な脅威に。最初の40分間は育英が2点をリードして、ハーフタイムに入りました。


後半はスタートから健大に1人目の交替が。センターバックで奮闘した東涼太(2年・藤岡キッカーズ)に替えて、新谷昇真(2年・藤岡キッカーズ)送り込んで最終ラインの安定に着手すると、45分の後半ファーストチャンスは健大。右サイドバックの山田健登(2年・藤岡キッカーズ)が新井とのワンツーで右サイドを抜け出し、上げたクロスはDFにクリアされたものの、いきなり創り出したチャンスの一歩手前。
それでも、再び押し返す全国王者。46分には塚原の右ロングスローからCKを奪うと、須田のキックは健大の平井亨(1年・前橋FC)に跳ね返されるも、こぼれに反応した千葉剛大(1年・前橋FC)の強烈な左足ボレーはクロスバーの上へ。49分にも榎本が溜めて落とし、千葉を経由して須田が放ったミドルはGKがファンブルしてCKへ。その左CKを須田が蹴り入れると、飛び込んだ山原康太郎(2年・坂戸ディプロマッツ)のヘディングは枠の上に外れ、「アレは決めたかったですね。スダコウが良いボールを上げてくれたので」とは山原本人ですが、貪欲に3点目を強奪しに掛かります。
52分は健大に2人目の交替。山田を下げて倉浪迅都(1年・tonan SC北本)を投入すると、大胆なシフトチェンジを。倉浪は右サイドハーフに入り、その位置にいた新井がボランチへ。ボランチの木内は左サイドバックへ、左サイドバックの有村樹(1年・tonan前橋JY)はセンターバックへ、センターバックの新谷は右サイドバックへそれぞれスライドし、整理すると右から新谷、今野祥吾(1年・前橋FC)、有村、木内が4バックに並ぶ配置転換で一気に勝負へ。
育英も55分に最初の交替。ロングスローでスタンドを沸かせた塚原に替えて、森隼平(2年・浦和レッズJY)をそのまま右サイドハーフへ入れると、60分には千葉を起点に高橋が粘って残し、森のシュートはゴール右へ外れましたが、「今は競争が激しい時期で、それはチームとして良いことだと思う」と若月も話したように、替わったばかりの森がいきなりフィニッシュまで。63分に健大は平井と黒田彪(1年・藤岡キッカーズ)を、65分に育英は西山と岡本悠作(2年・ホペイロ刈谷)をそれぞれ交替させ、試合はいよいよ最終盤へ。
70分は健大。左サイドで青木が好フィードを送り、黒田が抜け出すもオフサイドの判定。71分は育英。「みんなでやろうとしていたことができなくなって、全部が中途半端になってしまった」と若月が話し、「後半は疲れも見えてきて、相手ペースになってしまった時間もあった」と高橋も同調したように、なかなか攻撃の手数を繰り出せなくなってきた中で、ロングボールを須田が流し、榎本が左足で強引に打ったシュートはDFが体で弾き、斉藤がキャッチ。追加点とは行きません。
健大も73分には佐俣歩夢(2年・高崎エヴォリスタU-15)と渡辺晴信(2年・高崎FC)を同時投入して、何とか1点を返そうという姿勢を滲ませるものの、育英の最終ラインでは「年末の遠征で頭をケガしていて、新人戦もここまで試合に出れなくて悔しい想いをしていたので、今日は絶対にやってやろうと思っていた」というヘアバンドを巻いた山原が、とりわけ空中戦で無双状態。「高校に入ってから、自分の長所は何かと考えた時にヘディングの競り合いを考えたんです」と語る、そのヘディングに関しては山田監督が「あのヘディングは強いね」と笑えば、「頭をケガしていて危ないかなと思っていたんですけど、本人はそういうの関係なくやるってタイプなので、そこはやってくれましたね(笑)」(若月)「今、頭を縫ってるんですよ。それでもやってて(笑) マツリクさんみたいな感じで、落下地点に入るのもうまいし、ヘディングは康太郎の1つの特徴だと思います」(高橋)とチームメイトも笑い交じりの称賛を口に。山原が守護神の山口と相方の相原で組むトライアングルを中心に、ゴールへ鍵を掛け続けます。
74分には右サイドに開いた新井が中へ付け、黒田が抜け出し掛けるも、ここは育英の左サイドバックを務める塩田直輝(2年・横浜F・マリノスJY追浜)がきっちりカバーに入ってシュートを打たせず。「最後の最後でみんな体を張っていたので、それが無失点で終われた要因だと思います」と若月も話した育英がシャットアウトでのゲームクローズに成功。準決勝へと駒を進める結果となりました。


やや後半はもたついた部分もあったものの、終わってみればきっちり勝利を手にした育英。日本一を経験した次の代ということで、モチベーションとプレッシャーとが入り混じる新チームの立ち上げ期に「『俺たちも頑張ろう』というのはあると思いますけど、まだまだそれがチームとしては全然ですね」と語った山田監督は、「やっぱり優勝は本当に良かったんですけど、優勝という成功もそうだけど、成長と進化が絶対必要だからね。選手たちも我々も。それが目的でしょ。それを止めちゃったら、指導も止めた方がいいから(笑) だから我々も成長しなくてはいけないし、進化しなくてはいけないし、選手たちもそうだと思いますよね。だから、『もっともっと』というイメージですよね」と続けて。当然"日本一のチーム"と比較されるのは覚悟の上。「去年に比べたら劣るかもしれないですけど、今年は今年で自分たちの良さがあると思うので、そこは出していきたいかなというのはありますね」と若月も話した通り、「オラオラ系だってよく言われます(笑)」と自ら語る山原のような"ヤンチャ系"のニューカマーも台頭しつつある今年のチームも、面白いチームになっていきそうな印象を受けました。最後に山田監督へ日本一の"その先"を尋ねると、「終わりはないよ。だって、小嶺先生とか本田先生とかまだバリバリやってんだから。俺たちが『もういいよ』って言ったら怒られちゃうよ(笑) 本田先生とか小嶺先生を見ちゃうと恐縮しちゃうし、背中なんてまだ見えてないですよ」と笑顔でキッパリ。この指揮官兼校長先生のサッカーに対する情熱には敬服する他にありません。       土屋


東京都クラブユースU-17サッカー選手権大会決勝リーグ FC町田ゼルビアユース×FCトリプレッタユース@小野路公園G

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0121onoji.JPG西が丘を目指すファイナルラウンドの幕開け。FC町田ゼルビアユースとFCトリプレッタユースが挑む、2018年初の公式戦は小野路グラウンドです。
T3リーグでは9戦全勝という圧倒的な結果でブロックを制し、優勝決定戦でも14-13という壮絶なPK戦の末にT3完全制覇を達成。さらに夏のクラブユース選手権でも、三菱養和SCユースと東京ヴェルディユースを破って関東予選を抜け出すと、乗り込んだ全国で見事にグループステージを突破し、敗れたもののベスト16では横浜F・マリノスユースにも肉薄するなど、成績という意味でも一定以上の成果を手にした昨シーズンのFC町田ゼルビアユース。新チームで挑むこの大会は、まだ決勝リーグ突破を果たしていないこともあって、「西が丘に必ず行きたいというのが、みんなの気持ちですね」と話すのは左サイドバックの野呂光希(2年・ウイングスSC)。明確な目標を掲げて、大事な90分間に向かいます。
久々に挑んだT1リーグでは無念の降格を強いられ、クラブユース選手権もJユースカップも関東予選でのPK戦敗退を経験するなど、悔しい結果が続いていた中で、11月には新設されたTown Club CUP 2017で初代チャンピオンに輝き、大会の歴史にその名を刻んだ昨シーズンのFCトリプレッタユース。今シーズンもリーグ戦とトーナメントコンペティションの両方で結果を出すことはもちろん、この大会で3年連続となる西が丘進出の切符を手に入れることも重要なミッション。新チームになり、「マイボールに強くなるようなスタイルで、面白いサッカーができるように、というテーマにやってきた」(大貫雅之監督)ここまでの成果を披露するための公式戦を迎えます。会場の小野路公園グラウンドは、やはり"下界"よりは気温も数度低そうなコンディション。楽しみな一戦はトリプレッタのキックオフでスタートしました。


ゼルビアの1トップを務める前田陸斗(1年・FCトレーロス)が「今日みたいなバチバチした試合は得意というか好きなので、やっていてニヤニヤが止まらないくらい楽しかったですね」と話した通り、キックオフ直後からピッチのあらゆる局面で高い強度のぶつかり合いが頻発。2分はゼルビア。右サイドバックの北野拓海(2年・コンフィアール町田)が裏へ落とすも、良く走った齊藤滉(2年・コンフィアール町田)はシュートまで持ち込めず。5分はトリプレッタ。右サイドで奪ったCKを山田吾一(1年・Forza'02)が蹴るも、こぼれに反応したキャプテンの孫立河(2年・FCトリプレッタJY)はシュートを打ち切れず。まずはお互いにフィニッシュ一歩手前のチャンスを創り合います。
以降もフィフティに近い展開の中で、お互いに惜しいシーンを。18分はゼルビア。「彼にボールが入った時の推進力は、ちょっと他の子には出ない形」と竹中穣監督も認める前田が、粘り強いキープから右へ流し、開いた小山田賢信(1年・FCトッカーノ)のクロスをファーで大塚拓哉(2年・横浜FC JY)が収めるも、シュートはわずかに枠の右へ。26分はトリプレッタ。後方からのフィードに、抜群の動き出しで飛び出した山田はGKと1対1になりましたが、浮かせたループはわずかにゴール右へ。やり合う両雄。白熱するピッチ。
30分はトリプレッタ。「マイボールの部分では落ち着いて判断できる」と指揮官も評価を口にした左サイドバックのレフティ的井文謙(1年・川崎チャンプJY)の左FKから、ルーズボールを拾った山田のミドルはクロスバーの上へ。34分はゼルビア。右サイドでボールを受けた齊藤が、カットインから左足で叩いたシュートは枠の右へ。40分はトリプレッタに決定機。ドイスボランチの一角を担う島田佑樹(2年・PERADA FC)が、ディフェンスラインの背後へ好パスを送り込み、2列目から北原康太(1年・FC Consorte)が抜け出すも、「1回コントロールを外に持って行って、角度を消しちゃった」(大貫監督)シュートは枠の左へ。先制とは行きません。
すると、スコアが動いたのは意外な形から。直後の40分。前田が縦に流したボールへ、ややトリプレッタの対応があいまいになった隙を縫って齊藤が抜け出すと、飛び出したGKに倒された位置はエリア内。主審はペナルティスポットを指差します。絶好の先制機にキッカーは佐藤陸(2年・FC町田ゼルビアJY)。右に蹴り込んだボールは、GKの逆を突いてゴールネットへ。ゼルビアが先にスコアを動かしました。
畳み掛けたいホームチーム。44分にもセンターバックの杉本裕哉(1年・東急SレイエスFC)が右へフィードを送ると、北野が頭で落とし、齊藤のドリブルを挟んで前田が狙ったシュートはDFが何とかブロック。45+1分にも好チャンス。キャプテンマークを巻く鈴木舜平(2年・FCトッカーノ)が右のハイサイドへ蹴り込み、追い付いた北野のダイレクトクロスに、飛び込んだ前田と大塚はわずかに届かなかったものの、「最後の崩しの所でサイドバックが出てくるウチのタイミングで、ちょっと足が届かなかったですね」とは竹中監督。インテンシティの高い好ゲームは、ゼルビアが1点をリードして最初の45分間が終了しました。


後半はスタートからトリプレッタが2枚替え。右ウイングの芳山詩思(1年・FCトリプレッタJY)と松本大樹(2年・VERDY S.S.AJUNT)を、左サイドバックの的井と松尾大暉(1年・FCトリプレッタJY)をそれぞれ入れ替え、松本はそのまま右ウイングに、松尾は右サイドバックに入り、その位置にいた竹本海人(2年・FCトリプレッタJY)を左サイドバックへスライドさせ、「背後は3番にガンガン置いていかれていたので、そこは修正を入れなきゃなという」采配を大貫監督は振るいます。
後半最初のチャンスは51分のゼルビア。「前に行く自分の姿勢を示すことで、後ろも安心感とか期待を持ってやれると思う」という前田が粘って左へ付けると、上がってきた野呂のシュートは枠の左へ逸れましたが、「今年はどんどん仕掛けていきたいと考えていて、やっぱり今日もどんどん仕掛けようと思っていました。そうしないと相手も怖くないと思うので、怖いサイドバックになりたいなというのはありますね」と語る左サイドバックの、恐れずに仕掛ける姿勢はゼルビアの大きな推進力に。
次の得点を巡る攻防は、お互いにセットプレーで。58分はトリプレッタ。右から的井が蹴り込んだFKから、こぼれに反応したセンターバックの明石寛司(1年・三菱養和調布JY)のシュートはヒットせず。62分はゼルビア。前田の仕掛けで右CKを得ると、野呂のキックは孫が懸命にクリア。63分もゼルビア。佐藤が蹴った左CKもクリアに遭いますが、「トップの前田にボールは届くものの、少しノッキングというか、そこにもう少しシンプルに参加できる子が近くにいて欲しいと思って」(竹中監督)、システムを4-1-4-1から4-4-2にシフトしたゼルビアが上回り始めた勢い。
64分はトリプレッタに同点のチャンス。竹本を起点に山田吾一が左から中へ。ボランチの前田莉玖(2年・府ロクJY)のシュートはDFに跳ね返り、拾った北原のシュートはクロスバーを越えてしまい、天を仰ぐピッチとベンチ。ゼルビアも70分に大塚と内野豊羽(2年・FC町田ゼルビアJY)を入れ替えると、1分後に追加点機。右サイドの裏に飛び出した齊藤は1対1を生み出すも、果敢に飛び出したトリプレッタのGK島田航樹(2年・PERADA FC)がコースを狭め、やや角度のない位置から放ったシュートは左のポストにヒット。GKの市橋和弥(2年・FC町田ゼルビアJY)と、杉本に半袖で気合を入れる青木拓洋(2年・FC Consorte)のセンターバックコンビを中心に、ゼルビアは守備陣の安定感も抜群。スコアは1-0のままで、残された時間は15分間とアディショナルタイムへ。
79分はゼルビアに齊藤のドリブルから奪ったFKのチャンス。ゴールまで約25mの位置から、佐藤が直接狙ったキックはカベにヒット。85分はゼルビアに2人目の交替。「観客を魅了するプレーというのは、今は10回に1回しかできないですけど、それを増やすことでもっと上に行けるというのは、最近凄く考えていることですね」と頼もしい言葉を紡いだ前田が球際の激しいバトルでやや傷み、塩澤拓馬(1年・FC栃木)とスイッチ。86分はトリプレッタが再び2枚替え。山田真暉(1年・バディーJY)と渡辺琉偉(1年・FCトッカーノ)を同時にピッチへ送り込み、何とか強奪したい同点弾とその先。
それでもゼルビアが見せるのは「この後もあるので絶対に勝っておきたい試合」(野呂)という共通認識。89分には左サイドでCKを獲得するも、追加点を取りに行くよりもコーナー付近で時間を使うプレーを選択すれば、直後も齊藤は粘り強いキープから、思い切り良く枠の左へ外れるフィニッシュまで。これには竹中監督も「去年のテーマは『勝利を追求する』というテーマで、それを継続することと、今年は『プロ意識を持って取り組む』という中で、彼らが彼らなりのジャッジがああいう表現だったのかなと、僕は非常に前向きに捉えています」と評価を口にします。
90分には齋藤星太(2年・東京実業高)を5枚目のカードとして送り込み、キープ力で存在感を見せていた森友紀(2年・学習院中)、山田真暉、齋藤を前線に配し、最後の勝負に出たトリプレッタに対し、ゼルビアも90+2分に甲斐稜人(1年・FC町田ゼルビアJY)を投入し、きっちりゲームクローズの態勢を整えると、小野路に響いたタイムアップのホイッスル。「西が丘に必ず行きたいというみんなの気持ちが強くて、課題が多く見えた試合でもあったんですけど、勝てたことが一番良かったかなと思います」と野呂も話したゼルビアが、ウノゼロで決勝リーグ初戦を制する結果となりました。


「普段はもっと勇気を持ってパスワークをやるんですけど、そこでプレッシャーに飲まれたかなという感じですね。後ろも受けないし、もうちょっと作って欲しかったんですけど」と悔しげな表情を浮かべたのはトリプレッタの大貫監督。「判断とコンビネーションはトレーニングから抜かないでやっているので、初戦でどれだけそれが出せるのかもわからない中で、選手たちがちょっと弱気な部分を出したかなと思いますね」と話した指揮官は試合終了直後のミーティングで、「『逃げたな』と説教しましたけどね(笑)」とのこと。ただ、それは「全体が噛み合ってきたり、1人1人の技術と判断がちょっとずつでも上がれば、Jでも勝負できないこともないと自分の中では思っている」と続けたように、チームのに一定の手応えを感じているからこそ、この90分間に対しては厳しい見方になったようです。今シーズンのチーム作りを問われ、「去年はディフェンシブにまとまりがあったので、この大会で結果が出ましたけど、T1を戦わなければいけないというチーム作りの中で、どうしてもディフェンスに追われる所があったので、今年はT2ですし、元々のチームカラーを前面に出していきたいですね」と大貫監督。いわゆる"トリプらしさ"がどこまで出てくるのか、今年の彼らにも注目していきたいと思います。
前後半の戦い方について、「基本的には何も変えない。人も替えなかったですし、形も変えなかった中で、1つ変えるとしたら前半の最後の崩しの所で関わっているのは3枚だったので、それを4枚、5枚と数を増やすことで、『やっぱりゲームを完結できるでしょう』と。『完結をしないと称賛されないよね』という話だけして、あとは選手たちが変えずにやってくれたと思います」と口にした竹中監督は直後に、「それでもあえて名前を出しますけど、大塚にしても後半の仕事量はまだまだ足りないし、マイボールになった時の佐藤陸の質も、ボールが縦、横、斜め、後ろとあると考えたら、鈴木舜平が攻撃でいつ、何を選ぶかに関しても、まだまだ全然だと思っていますけどね」とキッパリ。それも「去年から出ているメンバーがもうちょっとと言わず、今年はそれより3回りぐらいやってくれないと困るので」という竹中監督の期待の表れであることは間違いありません。前述したように、去年の『勝利を追求すること』というテーマに加え、今年は『プロ意識を持って取り組む』というテーマを掲げているゼルビア。橋村龍ジョセフ(2年・FC町田ゼルビアJY)が既にトップへ帯同する中で、「『君の同級生にもプロの登録選手がいますよ。いいんですか?』と。『遅れてますよ、もうこの時点で』という投げ掛けはしていますし、そう思ってもらわないと、プロのアカデミーにいる子たちなので困る訳で、そこは基準値をかなり上げないと、トップには追い付かないなと思っています」と指揮官は明確な『プロ意識』へのアプローチを続けていく様子。「トップに上がって、そこに登録されることではなくて、試合に出て、周りの方たちに評価していただくと。サッカーの世界でプレーヤーとして、人として評価を得るような立場になれるかどうかという基準値」(竹中監督)をベースに置いた今シーズンのゼルビアユースからも、やはり目が離せそうにありません。      土屋

高校選手権1回戦 実践学園×滝川第二 試合後の実践学園・石本耀介、斎藤彰人、前原龍磨、武田義臣、北條滉太、成田雄聖、 三澤健太、村上圭吾、人見隼斗、尾前祥奈コメント

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駒沢陸上競技場で行われた
第96回高等学校サッカー選手権大会1回戦の
実践学園高校×滝川第二高校は
0-2で滝川第二高校が勝ちました。
以下、試合後における
実践学園・石本耀介、斎藤彰人、前原龍磨、武田義臣、北條滉太、成田雄聖、
三澤健太、村上圭吾、人見隼斗、尾前祥奈のコメントです。


(実践学園・石本耀介)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:試合に出れていない人とか、ケガして途中で出れなくなった人とかのために、「絶対勝ってやろう」と思っていたんですけど、自分としては何もできないままで終わってしまって、悔しい想いしかないです。


Q:頭の15分くらいは少し相手に圧倒されましたね。


A:練習でも対策として、自分たちの裏にどんどん蹴ってくることはわかっていたんですけど、相手の圧力が凄くて、あまり対応できていなかったと思っています。


Q:選手権のピッチに実際立ってみてどうでしたか?


A:やっている時は感じなかったんですけど、開会式とか今見ても「本当に凄い所に立っていたんだな」と思って、やっぱりこの経験を大学でも生かしていきたいと思います。


Q:このチームは2年間掛けて創り上げてきたチームだと思いますが、この2年間は楽しかったですか?


A:楽しかったです。リーグ戦の優勝も何回もしてきて、このチームだからできたことだと思っています。


(実践学園・斎藤彰人)
Q:難しいゲームになりましたね。


A:立ち上がりは相手が自分たちの背後に蹴って、勢いを持ってくるということはわかっていたんですけど、結構凄い感じで、最初の所で耐えられていればこっちにもチャンスがあったので、そこはディフェンスラインの今日の反省点かなと思います。


Q:かなり悔しいゲームでしたね。


A:そうですね。あの立ち上がりの失点さえ防げていれば、こっちにも勝つチャンスのあったゲームだったので、ディフェンスとしてそれは悔しいですね。


Q:尾前君と人見君の位置が入れ替わってからは、実践も落ち着いた感じがありましたね。


A:そうですね。15分過ぎてからは、ある程度自分たちでボールを落ち着かせることができれば、こっちにもチャンスが増えてくるという意図で、結構うまく落ち着かせる時間帯も創れていたので、あそこで1点取れればもう少し展開が変わってきたと思います。


Q:実際に経験した選手権という舞台はどうでしたか?


A:応援だったり歓声が1つ1つのプレーに凄くあって、ずっとテレビで見たり、実際に見に行っていた舞台だったので、そこのピッチに立てたということは凄く良い経験になりましたし、これから大学でもサッカーをやるので、そこで今日の経験を生かしていきたいと思います。


Q:このチームでやってきた2年間というのは楽しかったですか?


A:楽しかったです。まず3バックを今まで自分はやったことがなかったので、新たな引き出しもできましたし、3バックの右ストッパーの位置が自分的にフィットしていて、凄くやりやすかったので、凄く楽しかったですね。


(実践学園・前原龍磨)
Q:今日はどういう所がうまく行かなかったですか?


A:前半の最初が勝負を分けると、元から立ち上がりが滝二は強いというふうに聞いていたので、僕たちの中でも先制点は絶対許さずに、こっちが取ろうと言っていたんですけど、立ち上がりに取られてしまって、1点までは最悪オーケーだったんですけど、すぐに追加点を取られたのは痛かったと思いますね。フォワードの距離感をもう少し良くして、収められれば良かったんですけど、立ち上がりから僕が起点になれずに取られることも多くて、焦ってドリブルで仕掛けて奪われることもあったので、そういう所が自分としては良くなかったと思っています。


Q:あと1つのクロス精度とか、あと1つでシュートに持ち込める所とか、そういう部分が少しだけ足りなかったですね。


A:僕個人の反省としては、もうちょっと自信を持ってやらないといけなかったなと。打てる時に打たないで、溜めてクロスでミスしたり、左足のシュートも練習したんですけど、中がいるから上げてキーパーにキャッチされたり、打てばこぼれ球とかあるのに、シュートを打てる場面でクロスを選択してしまう自分が情けないなと思います。


Q:まだまだやるべきことはあるなという感じですか?


A:これが全国大会だなと。これが全国のレベルだと思うので、これを基準にした時に僕が今日できなかったことを、大学に入るまでの時間で自主練したいです。大学に入ったら僕より上手い人がたくさんいると思うので、そういう中でも同じ課題を持ってやっていければ、もっと上手くなれると思いますし、この悔しさを軸に来年は大学で頑張りたいと思います。


Q:このチームの結束はかなり強かったですよね。


A:単純に仲が良かったと思いますし、一昨日から一緒に泊まっていたんですけど、バスでもいろいろ喋っていますし、食事中も楽しいですし、その上でミーティングもしっかりやれる人が多かったので、それで東京都では勝てるチームになれたんですけど、やっぱり練習が終わった後に起きた現象に対するコミュニケーションというのが取れる選手がまだ僕たちのチームには少なくて、そういう所が全国大会で勝てるチームと勝てないチームの差なのかなと思いました。


Q:選手権という舞台はどうでしたか?


A:応援とかメッセージもいろいろ戴いて、インターハイよりも重さは凄くありましたね。でも、正直僕はあまり緊張しない派なので(笑)、楽しみの方が多くて、興奮しながら試合に入るんですけど、自分の中で相手をリスペクトし過ぎちゃう時があって、もっと敵対心を持てている時の方が、自信を持って仕掛けられるので、怯みながら仕掛けると逆に相手に取られる隙を与えてしまっているなと感じましたし、もっと自信を持ってやらないとダメですね。楽しかったかどうかはわからないですけど、凄く良い経験にはなりました。


(実践学園・武田義臣)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:「やっぱり全国の相手は強いな」というのが正直な感想で、前半の入りは結構強く来ると言われていたんですけど、うまいように相手にやられてしまって、2点ビハインドの中から自分たちのサッカーは少しずつできたんですけど、決められる所で決めてくるのが向こうのチームで、自分たちはそこが足りなかったですし、競り合いだったり球際の部分だったり、まだまだ自分たちが足りなかった部分があったので、自分は大学でもサッカーをやるので、そういった悔しい経験を生かして頑張っていきたいと思います。


Q:最後はウイングバックもやっていましたね。


A:そうですね。自分は運動量の部分で自信があるんですけど、まさかあの舞台で左のウイングをやるとは正直思っていなかったです(笑) それでも自分に与えられた場所で、持ち味を出すということを意識して、1本でしたけどクロスを上げる所まで行けたので、そこは良かったかなと思います。


Q:10番という背番号を背負っていたことについてはどうでしたか?


A:やっぱり代々10番というのはキャプテンが付けている番号で、今年は自分がほぼ1年間通じて付けさせてもらったということで、インターハイでは全然結果も出せなかったですし、そういう想いもあったので、選手権の予選では4試合で3ゴールという結果は残せたんですけど、やっぱり全国で自分が決め切れなかったというのは、正直反省する部分です。でも、いろいろな意味で今年1年間10番を付けられて、本当に良かったかなと思います。


Q:実際に立ってみた選手権のピッチはどうでしたか?


A:最初は緊張したんですけど、慣れるまでは結構早かったので、自分なりに自分らしいプレーというのは出せたのかなと思います。1回戦で負けてしまったんですけど、今までやってきたことをすべて出し切っての負けだと思うので、本当に凄く楽しかったです。


Q:シーズン終盤は「オレ、キテるな」って感じはありましたか?(笑)


A:そうですねえ(笑) 全然点を取れていなかったので、リーグ戦の得点も少ないですし、鈴木(祐輔)コーチには取れていない時期に相談して、「絶対に点取れる時期が来るから」と言われていたのがこの時期になったので、それは良かったかなと思います。


Q:実践での3年間はどうでしたか?


A:3年間本当に楽しかったですし、どんなに辛い時でもこの仲間とサッカーができたことが本当に良かったと思います。楽しかったです。


(実践学園・北條滉太)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:立ち上がりの失点がもったいなかったなと思います。立ち上がりは「パワーで負けないようにしよう」と言っていたんですけど、結果的には2失点してしまったので、もったいなかったです。


Q:最初の15分くらいの滝二の圧力は凄かったですね。


A:凄かったです。セカンドボールを拾われてしまったので、それで相手にいいようにプレーされて、自分たちの流れに持っていけなかったですね。悔いはメッチャ残ります。自分的には攻撃のチャンスがあまりなくて、自分たちは今まで下でプレーするようにしていたんですけど、滝二のプレッシャーの中で今までやってきたビルドアップとかもあまりできなかったですね。


Q:選手権の舞台というのはどういう雰囲気でしたか?


A:本当にあんな会場で、大勢の観客の人がいて、最高の応援の中でサッカーができたのは本当に良かったなと思います。


Q:今年は中心選手として活躍しましたが、この1年間で自分が成長した手応えはありますか?


A:最初は下の方にいたんですけど、自分に自信がなくて、練習でボランチとして他の人のプレーを見て学んだりして、自分なりに自主練もしましたし、それで段々自信が付いてきて、試合にも出られるようになったので、自分の自信になりました。


Q:振り返ってみて実践での3年間はどうでしたか?


A:楽しい時も苦しい時も、仲間が一番の支えになったと思うので、本当に実践で良かったなと思います。


(実践学園・成田雄聖)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:前半の立ち上がりはみんなで意識してやっていくということだったんですけど、前半の早い段階で失点してしまって、その後も立て続けに失点したというのが、このゲームを苦しくした一番の要因で、自分としてはコーチや監督からも「そこの部分を意識してキーパーから言っていけ」と言われていたんですけど、そこで先制点を許した後の5分の所で、すぐに失点してしまったのが大きな敗因だと思うので、自分としてはそこをやれなかったことは悔いが残る所なんですけど、後半は自分たちのやってきたことが少しは出せたかなと思う部分が大きかったので、今日は悔しい想いがあったんですけど、この悔しさをバネにしっかり大学でもやっていきたいと思います。


Q:相手の1点目はスーパーでしたね。


A:凄く良いシュートだったんですけど、自分としては「もっと良い準備ができたんじゃないかな」というのは試合が終わって客観的に考えてみると思います。GKコーチの方からも準備の部分は凄く言われていましたし、分析でも9番の選手が結構ロングシュートを狙ってくるということで意識はしていたんですけど、まさかああいうタイミングで打たれるとは思っていなくて、自分としては準備不足もあったので、そこは相手も凄いんですけど、自分ももっと良い準備ができたかなとは思います。


Q:1年間ずっと実践のゴールマウスを守ってきましたが、大変でしたか?


A:キーパーというポジションは全部で11人いて、自分が1年間守っていることで、他の10人が出れないという部分で凄い重圧もあったんですけど、同じ学年の他の3人のキーパーが練習の時からも自分が不甲斐ないことをしていたら、すぐ指摘してくれるという関係性があったので、自分はここまで戦って来れたなと思います。


Q:選手権のピッチはどうでしたか?


A:正直に言うとあっという間に終わってしまったという部分が一番大きくて、選手権の予選が終わってからもこの準備の1ヶ月というのは着々と進んではいたんですけど、本番になってみるとあっという間に終わってしまって、自分としてはもっと先のことまで描いていたというか、もっとここを勝って、ここを勝って、と思っていたんですけど、そういう部分で一戦必勝という所も意識したんですけど、悔しい想いが一番あります。


Q:実践での3年間は楽しかったですか?


A:はい。楽しかったですし、この仲間でやってきて本当に良かったというのは思っていて、スポーツクラスはサッカー部と野球部だけなんですけど、学校も練習もずっと一緒にこのメンバーでやってこれたから、こういうふうに結構騒がしいんですけど(笑)、自分としても感謝しかなくて、言葉で言うのは難しいですけど、最後の引退の時にずっとスタンドで応援してくれていた西田隆晟くんが「最高の仲間を応援できて良かった。最高の応援をさせてくれてありがとう」って言ったんですけど、その言葉を聞いて、本当に言葉にできないくらい嬉しくて、「本当にこの1年間ゴールマウスをしっかり守ってきて良かったな」と思いました。


(実践学園・三澤健太)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:入りは監督から言われていて、ビデオを見た感じでその勢いはわかっていたんですけど、実際にやると思っていた以上の迫力があったので、そこで我慢しきれなかったのが敗因かなというふうに感じました。


Q:最後に来てほぼ2年間やってきた3バックのメンバーで最終ラインを組んだと思うんですけど、そのあたりの連係はどうでしたか?


A:いつも通りできた所もあったんですけど、相手のフォワードのサイズは東京では感じられないぐらいのレベルだったので、そこはちょっと抑え切れなかった部分は感じました。正直「勝てたんじゃないかな」というのはあるんですけど、本当に悔しいですね。


Q:このチームは2年間掛けて築き上げてきた所もあったと思うんですけど、この2年間は大変でしたか?


A:そうですね。シーズンが始まる前からチームを創ってきた感じなので、シーズンの最初はその勢いのまま勝てたんですけど、インハイの直後ぐらいからリーグ戦でも負けたり、練習試合でも負けたりして、その時期は苦しかったですね。でも、選手権という新たな目標ができたので、チームでまた団結できた部分は感じました。


Q:選手権の舞台はどうでしたか?


A:本当にやっていて楽しかったですし、なんかいつもと違う感覚だったので、一生の思い出になりました。


Q:実践での3年間はどうでしたか?


A:楽しいことばかりじゃなくて(笑)、本当に苦しいこともありましたし、部活動で私生活も含めてみんなの良い面も悪い面も知ることができたので、より深い絆が築けたのかなというのは思いますね。


(実践学園・村上圭吾)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:最初の守り方という所で、自分は結構守備の面でも前線で役割を果たすのが大事なので、少し自分から主導的に修正できなかった所が反省点なんですけど、自分の課題でもある競り合いだったり、間で受けてターンしてスルーパスという所は、最低限はできたと思うので、それは悔いがないです。あとはシュートの本数だったり、そういうのが少なかったと思うので、まだまだ足りなかった部分は多かったと思います。でも、楽しかったですし、最後までみんなでやれて良かったなと思っています。


Q:滝二の守備陣は堅かったですか?


A:やっぱり7番が本当に競り合いが強くて、球際とかもすぐガッと来ましたし、そこは強かった印象が大きいです。正直自分は後半の10分過ぎに交替しましたけど、本当はもっと出たかったですし、もう少し自分がやれると思った所もありましたし、クロスから自分が点を決めたいとか、自分でもらったら運んでシュートを打ちたいとかあったんですけど、それができなかったのは悔しかったですね。


Q:このチームの1トップを1年務めてきたことについてはどうでしたか?


A:もともとセンターバックから入って、フォワードになって、全然見える世界が違いますし、本当に難しかったんですけど、その中で自分ができることは競り合いだったり、自分はあまり足が速くないんですけど(笑)、1個下がって間で受けたりとか、裏に抜けることが少ないので、自分にできる役割を果たしていけばいいかなと思って、毎日朝練に行ったりして、自信を積み重ねてやってきたことで今日の試合にも出ることができたので、それは自分でも誇りに思っています。


Q:選手権の舞台はどうでしたか?


A:ここに立った時に多くの観客がいて、「本当に凄い舞台なんだな」って思いましたし、自分がベンチに戻った時に応援団を見て、「本当に幸せだな」って思いましたし、もっとやりたかったなと思いました。


Q:今も相当うるさいし(笑)、みんな仲良い感じですけど、実践での3年間はどうでしたか?


A:本当に本当に楽しくて、いつもこんなのが学校でも毎日毎日あって(笑)、いつも本当に笑いが絶えない代なんです。でも、本当にやる時はやって、学校行事でも体育祭や音楽祭で優勝したり、そういう行事でも本当に全力でやりますし、楽しむことは楽しむという、本当に良いチームだったと思います。


(実践学園・人見隼斗)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:最初の2失点がなければ、どっちに転がってもおかしくなかったなというゲームでしたね。非常に悔しい想いもあります。予想通り開始から向こうのペースでやられていて、そこで僕たちが受け身にならずに跳ね返せていたら良かったかなとも思うので、そこの責任は自分もボランチとして感じます。


Q:人見君と尾前君が入れ替わってからリズムが来たような感じもありましたね。


A:自分はビルドアップの面に関しては得意ではないんですけど、守備力や球際、ヘディングに関しては自信があるので、そこを意識しつつ、最終ラインで自分から指揮を執ってやっていった感じです。


Q:浦君が予選の決勝で退場したこともあって、人見君も今日のゲームに懸ける想いは強かったですよね?


A:アイツにも最後にこの選手権という舞台へ立たせてやりたかったという想いもありましたし、「アイツに申し訳ないな」と思ったんですけど、アイツが試合が終わってから「俺のことはいいから。お疲れ様」と声を掛けてくれて、本当に良かったなって思っています。


Q:実際にプレーしてみた選手権はどうでしたか?


A:自分も小さい頃から夢見ていた舞台で、まさかこんな自分があのピッチにスタメンとして立てるなんて思っていなかったですし、自分も1,2年生の時も、3年生になってからもスタメンで出られるような実力がなくて、苦しい中でやってきましたけど、最後の最後に神様が自分にご褒美をくれたんじゃないかなと思っているので、結果は出なかったですけど、自分の高校サッカーはやり切った想いでいっぱいです。


Q:実践での3年間はどうでしたか?


A:本当に実践で良かったです。良いメンバーで、良いスタッフで、しかもコーチングスタッフが良い環境を作ってくれて、筋トレの器具もそうですし、酸素カプセルも2個用意してくれて、とても良い環境の中でやれて、もう思い残すことはないですね。


(実践学園・尾前祥奈)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:悔しかったですけど、楽しかったです。全部自分としては出し切れたかなっていうふうに思います。最初はちょっと飲まれちゃいましたね。ずっと立ち上がりで勝とうというのは言っていたんですけど、向こうもそこはこだわって3年間やってきた所だと思うので、仕方ないと言えば仕方ないですね。


Q:ボランチでプレーするのは初めて見ました。


A:最初は自分がボランチで行く予定だったんですけど、たぶんコーチ陣もいろいろと試行錯誤して、最初に人見がボランチで行って、僕がセンターバックでスタートという形で、自分は正直最初からボランチをやりたい気持ちもあったんですけど、最後にやれて良かったなと思います。


Q:ボランチではどういうことを意識していましたか?


A:もう絶対セカンドボールを意識していました。そこだけです。そこを拾えてくれば自分たちのリズムになると思っていたので、そこにはこだわりました。


Q:尾前君と人見君を入れ替えてから、前半終了までの時間がこの試合で一番流れが来た時間帯でしたね。


A:そうですね。あの時間で取れなかったというのはもったいなかったと思いますけど、自分が少し流れを変えられたかなというのは、凄く嬉しかったですね。


Q:改めてこのゲームが終わってみて、率直にどういう感想を持っていますか?


A:今も悔しさはなくて、本当にここへ来るまでいろいろなことがあって長かったんですけど、楽しかったですね。それが一番です。あとは仲間に本当に感謝しています。


Q:みんなうるさいもんね(笑)


A:うるさいですね。"ザ・サッカー部"みたいな感じで(笑)


Q:去年からBチームを率いたり、学年リーダーをやって、今シーズンはAチームのキャプテンでしたけど、キャプテンという立場はどうでしたか?


A:こんなに難しい立場は人生で初めてだったんですよ。中学のキャプテンも、小学校のキャプテンもある程度できたというか。でも、ここまで自分の中でもいろいろな苦労があったんですけど、本当に僕は歴代キャプテンの中でもまとめていく力は弱かった方だと思っていて、その中で仲間が本当にいい子が多くて、自分を助けてくれたので、それでチームが成り立ったかなって。自分も「助けて欲しい」という想いを正直に伝えたので、そこでみんなが協力的にチームに必要な動きをやってくれたのが大きかったかなと思います。


Q:キャプテンとしてはどういうことが印象に残っていますか?


A:やっぱりインハイに負けた後ですかね。一番苦しかった時期で。でも、あそこから徐々にチームが回復していくのが本当に自分としても嬉しかったですし、1つ1つチームとしてやっているなというふうに感じました。


Q:よく言われていると思いますが、10番を武田君に譲り渡して、その武田君が選手権予選で大活躍した訳で、最終的にはあの決断をしたことで、凄くうまくまとまった気もこちらはしてしまうんですけど。


A:そうですね。本当にそう思います。全部じゃないですけど、いろいろなことがうまい方向に向いてくれたんじゃないかなと思うので、武田もよく頑張ったと思いますし、いろいろなプレッシャーがあったと思うんですけど、あそこで決断したのは良かったんじゃないかなと今は思いますね。


Q:選手権のピッチはどうでしたか?


A:もう特別でしたね。あっという間に終わりました。でも、本当に楽しかったですよ。負けたかもしれないですけど、自分はそこを一番チームに言っていたつもりだったので、悔いはないです。


Q:実践での3年間はどうでしたか?サッカーでもクラスでも一緒にいることの多い仲間ばかりだったと思いますが。


A:家族みたいなもんですからね(笑) 本当にケンカしたり、いろいろあったと思うんですけど、このメンバーでここまで来れて本当に良かったなと。1年でも早く生まれたり、遅く生まれたりしていれば違う学年でしたし、本当にこの学年で良かったなというのは凄く感じました。嘘偽りなく最高だと心から言える仲間だと思います。


以上です。


土屋

高校選手権開幕戦 関東第一×佐賀東 試合後の関東第一・長谷部竣、嶋林昂生、村井柊斗、重田快、篠原友哉、小野凌弥コメント

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駒沢陸上競技場で行われた
第96回高等学校サッカー選手権大会開幕戦の
関東第一高校×佐賀東高校は
0-2で佐賀東高校が勝ちました。
以下、試合後のミックスゾーンにおける
関東第一・長谷部竣、嶋林昂生、村井柊斗、重田快、篠原友哉、小野凌弥のコメントです。


(関東第一・長谷部竣)
Q:個人としてのパフォーマンスはかなり良かったと思いますが?


A:自分の持ち味は出せたかもしれないですけど、負けたことが本当に悔しいです。


Q:後半には惜しいシュートもありましたね。


A:シュートは良かったかもしれないですけど、ああいう所で決められなかったので、ちゃんと決められるシュートを打ちたかったです。


Q:インターハイ以降はなかなかメンバーにも入れない時期が長かったと思いますが、それだけに今日のゲームは気持ちも入っていたんじゃないですか?


A:そうですね。「絶対やってやろう」という気持ちもありましたし、今日はメンバー外になった選手のためにも頑張らなくてはいけないと思っていました。


Q:カンイチでの3年間は楽しかったですか?


A:そうですね。楽しかったですし、一生の財産です。


(関東第一・嶋林昂生)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:ゲーム自体は自分たちの思うようにうまく行くこととうまく行かないことがあったんですけど、最後に勝ち切れなかったというのはみんなに申し訳ないです。もっとみんなできたと思いますし、もっと実力はあったと思うので、もっと勝ちたかったです。


Q:何が一番うまく行かなかったですか?


A:何がということもないんですけど、やっぱり環境に飲まれてしまったことですかね。実際にボールが収まらなかったり、自分が何をすべきかというのが、あまりうまく理解しきれていなかったのかなと思います。


Q:選手権という舞台はどうでした?


A:小学校からずっと本当に夢だった舞台なので、そこでの緊張感は別格でした。


Q:カンイチでの3年間はどうでしたか?


1,2年の時はまったく試合に出れずに、3年生になってやっと出られるようになったので、3年間頑張ってきて良かったなと、今改めて思っています。3年間楽しかったです。


(関東第一・村井柊斗)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:本当に不甲斐ないというか、今までこの3年間やってきたものは何だったのかなって。チームとしても、個人としても、何もできなかったというのが本当に悔しかったです。相手の守備のコンセプトとしては、たぶん自分の所やサイドに出た時に、3枚で来ているのは結構感じていて、そこでもっと簡単にやって、中で仕事ができれば良かったかなと思っていますけど、監督やスタッフにはここまでいろいろなことでお世話になって、迷惑を掛けたので、最後がこんな形で終わってしまって、本当に申し訳ないという気持ちでいっぱいです。


Q:選手権という舞台に立ってみて、率直にどうでしたか?


A:いや、もうピッチに入った時は楽しかったですし、何よりみんなとこの舞台でサッカーがやれて、本当に楽しかったという気持ちはありますけど、やっぱり自分のプレーが出せなかったというのは、本当に悔しいなと思います。


Q:カンイチでの3年間はどうでしたか?


A:そうですねえ。本当に日頃からいろいろなことを言われ続けて(笑)、個性の強い仲間たちと一緒にやってこれたというのは自分の財産になると思いますし、大学でサッカーを続けるかどうかはわからないですけど、こういう舞台でやらせてもらったことを糧にしたいですし、来年や再来年も後輩たちはこの舞台に立ってもらえると思っているので、頑張って欲しいです。


(関東第一・重田快)
Q:ケガの具合は大丈夫ですか?


A:ちょっと記憶があまりない状態ですけど、悔しさは自分の中にあるので、この経験をこれからのサッカー人生に繋げていかないといけないと思っています。


Q:ケガするまでのパフォーマンスは良かったんじゃないですか?


A:最近は徐々にコンディションが上がってきていて、突破の部分は自信が持ててきたので、そこでチームに貢献したかったんですけど、ああいった形でピッチを離れてしまったのは凄く悔しい気持ちでいっぱいです。


Q:最後までピッチに立っていたかったですね。


A:そこが一番悔やまれる部分で、自分が出ている時にも失点してしまったことは徐々に思い出してきたので、そういった所とかももっと突き詰めていかないといけない部分でしたし、それは思っています。


Q:選手権という舞台はどうでしたか?


A:やっぱり素晴らしい舞台というか、観客の応援とか、すべての環境が整っている状態でプレーできたというのは、凄く自分にとっても今後のプラスになると思うので、この経験を生かしていきたいと思っています。


Q:カンイチでの3年間はどうでしたか?


A:苦しいことも多かったですけど、全国大会に使ってもらえたりしましたし、苦しい想いをした分だけ、自分にもプラスとして返ってきた部分もあったので、凄くカンイチに入って良かったなと思っています。


(関東第一・篠原友哉)
Q:今日のゲームはどうでしたか?


A:何もできずに終わったというのが今の心境です。周りとうまく関われずに孤立していたというのは、自分でプレーしていて思いました。


Q:ボールもなかなか入らなかったですね。


A:自分の前でボールは持てたんですけど、自分に入る前に取られたりとか、自分の立ち位置が悪かったというのもあって、ボールを全然触れずに終わってしまった感じです。


Q:80分が早く感じましたか?


A:点を取られてからは凄く早く感じました。


Q:かなり悔しさの残るゲームという感じでしょうか?


A:自分がやらなきゃいけないことがまったくできずに負けてしまったのが、申し訳ないと言ったらおかしいですけど、もっとやれたというのは自分の中で思っています。


Q:タイムアップの瞬間はどうでしたか?


A:真っ白になってあまり覚えていないです。


Q:今年は10番を託された中で、ケガもありましたし、終わってみると難しい1年だった感覚はありましたか?


A:うーん... そうですね。チームに迷惑を掛けたので、そのチームに何も恩返しができないまま終わってしまったのが一番後悔していることです。ケガでプレーできなかった時期も大変でしたし、その後にチームに合流した頃もキツかったなと思います。


Q:去年、今年と2回経験した選手権の舞台はどうでしたか?


A:やっぱり最高の舞台だなと思いました。ただ、去年も悔しい負け方をしましたし、今回も何もできずに終わってしまったので悔しいです。


Q:この悔しさをこれからのサッカー人生に繋げないといけないですね。


A:はい。もっと上手くならないと大学ではやっていけないですし、このままじゃダメなので、もっと強くなりたいと思います。


Q:カンイチでの3年間はどうでしたか?


A:「このチームに来て良かったな」というのは一番に思います。自分に対して真摯に向き合ってくれる監督だったり、コーチ陣の方々のおかげで自分は3年間で凄く成長できたと思うので、そこは感謝したいなと思います。


Q:楽しかったですか?


A:はい(笑) ここに来なかったらこの楽しさはなかったと思うので、本当に「カンイチに来て良かったな」と思います。


(関東第一・小野凌弥)
Q:試合が終わった瞬間はチームで一番悔しがっていたように見えましたが、どんなことを思っていたんですか?


A:もう正直もっと上を目指していたんですよ。勝つ気満々だったんですけど、「今日で自分が関東第一でサッカーするのも終わりなんだ」とふと考えてしまって、本当にまさかの結果だったので、力が抜けて、涙もどこから出てくるのかわからないぐらい出てきて、本当に素直に悔しかったです。


Q:終盤のロングスローに勝利への強い執念を感じました。


A:本当にとにかく点が欲しくて、自分は後ろにいたので点を取るチャンスもなく、「取るならセットプレーしかない」と思っていましたし、自分はもともと去年からちょっとだけ武器としてロングスローも投げていたので、「誰か本当に決めてくれ」という感じで投げていたんですけど、なかなか入らなくて悔しかったですね。


Q:何が一番うまく行かなかったと思いますか?


A:やっぱり先制点が取れなかったことが大きくて、前半も何回かチャンスがあって、アレを取れなかったのは本当に悔しかったんですけど、後半が始まって失点して、重田もいなくなってという予想しないような苦しい展開になって、あのまま0-1だったら「もしかしたら1点取ればあるかな」と思っていたんですけど、2点目を決められた瞬間にチームが崩れたのはハッキリしています。


Q:今年は1,2年生が台頭してきた中で、今日は3年生がピッチに多く立っていましたけど、今年の1年間は3年生にとっても結構大変でしたよね?


A:そうですね。Tリーグの開幕戦は3年が4人とかしか出ていなくて、この選手権直前までもそのくらいで、下の学年の力を借りていた所が大きかったと思うんですけど、最後にこうやって3年が出て、久しぶりに出た長谷部も全然やれていましたし、最後に3年がこうやって多く出たことは良かったと思いますし、監督も自分たちが最後なので「何かやってくれるだろう」と思って出してくれたと思うので、3年が多かっただけにどうしても結果が欲しかったんですけど、負けてしまったことは後輩に申し訳ないです。


Q:個人としてはこの会場で行われた去年の開幕戦でAチームデビューを飾って、今年はここで高校サッカーが終わった訳ですけど、そういう意味でもこの駒沢は特別なスタジアムですか?


A:一生忘れることはないというか、嫌なイメージでもありませんし、このスタジアムはサッカー人生の中では一番の思い出が詰まっているスタジアムだと思います。このステージに立てたというのは、これから生きていく中で自分の一生の財産になると思いますし、今日という日は本当に宝物になったと思います


Q:カンイチでの3年間はどうでしたか?


A:正直、1年の頃はトップにいたんですけど、なかなか試合に絡めていませんし、2年もケガとかがあって、「このまま終わるのかな」と思っていたんですけど、本当にこのスタジアムで去年開幕戦に出て、そこからですね。自分のサッカーに対する取り組みが変わったり、サッカーの楽しさが改めて感じられたので、篠原よりは本当のサッカーの楽しさに気付くのが遅かったんですけど、この1年というのは自分もずっと試合に出させてもらいましたし、なおかつキャプテンという立場で、率直に凄く充実した1年間だったと思います。


Q:"超個性派集団"だからキャプテンも大変でしたよね?


A:本当に個性が強くて、3年もそうですけど、1,2年も結構個性が強いので、なかなか最初は言うことも聞いてくれなかったんですけど(笑)、今となっては凄く楽しかったですね。


以上です。


土屋

高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 チャンピオンシップ FC東京U-18×神戸U-18@埼スタ 試合後のFC東京U-18・品田愛斗、吉田和拓、荒川滉貴、高瀬和楠、坂口祥尉コメント

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埼玉スタジアム2002で行われた
高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 チャンピオンシップの
FC東京U-18×ヴィッセル神戸U-18は
延長戦の末に3-2でFC東京U-18が勝ち、優勝しました。
以下、試合後のミックスゾーンにおける
FC東京U-18・品田愛斗、吉田和拓、荒川滉貴、高瀬和楠、坂口祥尉のコメントです。


(FC東京U-18・品田愛斗)
※【質問者】
川端暁彦さん、松尾祐希さん(サッカーダイジェスト)、
竹内達也さん(ゲキサカ)、土屋
Q:改めて日本一の感想からお願いします。


A:EASTの時点で厳しい状況ではあったんですけど、そこを勝ち上がってきて、本当に青森山田戦だけじゃなくて、その前の試合からも総力戦で勝ち上がってきたので、FC東京U-18というチームが本当に大きくなったんだなというふうに感じます。


Q:今日の前半は厳しかったと思いますが、そうなった原因はどのあたりでしょうか?


A:予想以上に相手が来ていたというのがあって、そこにちょっとビックリしちゃったというのはチームの中にあって。でも、ハーフタイムの段階でそこは修正できたので、本当に良かった所だと思います。


Q:ハーフタイムはどのへんを強調されましたか?


A:やっぱり相手に力強さがあったので、そこでまず負けないことを監督からも言われて、あとは「今までやってきたことをしっかり出そう」という話をしていました。


Q:シチュエーションを考えても、PKのシーンは緊張するシーンだったと思いますが、そのあたりはどうでしたか?


A:いや、意外にも自分の中では何とも思っていなくて、思ったより落ち着いていて、そこは逆にビックリした感じですね(笑) いつもは蹴る方を決めたりするんですけど、あの時はキーパーが良く見えていました。


Q:追い付いて延長に行って、3年前の記憶がよみがえる展開だったと思うんですけど。


A:自分がPKを決めて、吉田(和拓)選手が2点目を決めて、という所までがカブっていたので、その2点目が入った時は長谷川(光基)選手とは「これ、3年前と一緒だね」という話はしましたね。


Q:良いイメージを持って延長戦に入れましたか?


A:そうですね。でも、自分自身は後半の終わりくらいには両足が攣っていたので、みんなの勢いを崩さないようにというのは心掛けていましたけど、少し難しい部分ではありました。


Q:コーナーはこの間の良いイメージがあって狙っていたんじゃないかなと思いますが、そのあたりは狙っていましたか?


A:自分だけじゃなくて、そこに入るシチュエーションをみんなが作っていたので、自分も少し欲は出していました。


Q:この1年の自分の成長はどう捉えていますか?


A:本当に去年、一昨年は非常に苦しい想いもしていて、その分今年の1年が始まる時には「自分でやってやろう」という気持ちが大きかったので、これだけ充実するとは思っていませんでしたけど、自分の気持ちの強さというのがこの1年間で示せたと思いますし、本当に今までのサッカー人生の中で一番大きく成長した年だったと思います。


Q:今日のゲームはスタメンが全員3年生で、思い入れのある代だと思いますが、そのメンバーと優勝できたことに関してはどうですか?


A:本当に仲間を信頼して臨んだので、最後終わった時もみんなの笑顔を見て「良いチームだな」と思いました。


Q:最後に岡庭(愁人)君がケガから帰ってきて、ああいう形でアシストしたことについてはこみ上げるものもありましたか?


A:最後は自分自身が攣っていて、ボールを蹴れなくて交替した所もあって、正直(ゴールシーンは)見てなかったんですけど、やってくれましたね。彼も小学校3年生の途中くらいから一緒にやっていて、一番このチームの中で信頼している選手でもあったので、今年1年間キャプテンとしても本当によくやってくれたなと思います。


(FC東京U-18・吉田和拓)
※【質問者】
竹内達也さん(ゲキサカ)、土屋
Q:改めて優勝の感想を聞かせてください。


A:高円宮杯はU-15の時も優勝したんですけど、こういった形でまた優勝できて、しかも決勝はヴィッセルが相手で感動しました。今日は本当に多くのサポーターの方が駆け付けてくれて、凄く応援もいつも以上の声で、自分のモチベーションになりました。


Q:「決めてくれるでしょ」という空気は感じていました?


A:そうですね。「決めないといけないな」って思っていました。


Q:品田選手が「1点目を自分がPKで決めて、2点目を吉田選手が決めるのは、『3年前と一緒だ』と長谷川選手と話していました」と言っていましたが。


A:自分も「まったく一緒だな」と思いました。良かったです(笑)


Q:ゴールシーンはそんなに簡単なヘディングではなかったですよね。


A:そうですね。ワンバウンドして、アレは「もう技術とかじゃなくて気持ちだな」と思って押し込みました。決まった瞬間は正直真っ白になって、本当に嬉しくて興奮しました。


Q:3年生になるまではなかなかプレミアに出場する機会も多くなかったと思いますが、そのあたりでの大変さもありましたか?


A:2年生の時もプレミアに関わることはなかなかなくて、3年になってからもメンバーがJ3でいなかったりすると、自分もベンチだったりして、凄く悔しい想いと、「ここで絶対スタメン獲って活躍したい」という想いは凄くあったので、そういった意味では今日この舞台でスタメンで出て、点を取って勝って、本当に良かったなと思っています。


Q:一番大事な終盤戦に力を発揮してくれましたね。


A:「このままじゃ終われないな」ってシーズンの中盤からずっと思っていて、「何かしら結果を残して終わりたいな」と思っていたので良かったです。


Q:監督を胴上げした時ってどうでしたか?


A:カズキさんもみんなに凄く気を配ってくれる凄く良い監督で、本当に信頼して使ってもらっていたので、絶対勝って胴上げしたいなと思っていました。最高です!


(FC東京U-18・荒川滉貴)
【質問者】
土屋
Q:率直に優勝の感想はいかがですか?


A:最後を優勝で終われて凄く嬉しいです。神戸さんは凄く強かったので、前半は押されちゃって「ヤバいな」と思ったんですけど、まだ後半は全然時間があったので、行けそうな気もしていました。


Q:後半開始からの2枚替えは荒川君のポリバレントさがあってこそだと思いますが。


A:そうですね。チームが全体的に重かったので、自分が積極的に動いて行って、運動量を増やして、「チームを活気付けられたらいいな」と思っていて、それが最初の2点という勢いに繋がって良かったかなと思います。


Q:後半の頭に2点取ったあたりはチームの勢いを感じていましたか?


A:そうですね。1点取った時点で「次もまた行けそうだな」と思っていたので、3点目も取りたかったんですけど、相手も強かったのでそこまでは行かなかったです。


Q:疲れたでしょ?(笑)


A:そうですね(笑) 後半からはもう疲れて、守備に戻るのも大変だったですね(笑)


Q:自分としてもプレミアもチャンピオンシップも、主力としてタイトル獲得に貢献した手応えもあるんじゃないですか?


A:たくさん試合に出たというのはあるんですけど、得点には全然関わることができていなかったので、みんなのおかげかなと思います。


Q:今年の3年生はケガで離脱する選手も多くて、難しい1年だったかもしれませんが、3年生にとってのこの1年間はどうでしたか?


A:J3で人が抜けちゃったりとか、ケガで抜けちゃった中で、シーズンが始まる前は不安もあったんですけど、始まってみたら1年生も2年生も凄く頑張ってくれて、自分たちも頑張ることができて、結果的には優勝できたので良かったかなと思います。


Q:このタイトルは1年間の成果という意味でも凄く大きなタイトルですよね。


A:FC東京がここで優勝したことがないと聞いていたので、「自分たちで歴史を変えよう」と言っていて、それを達成できて凄く嬉しいです。


Q:個人としてはこれからどういうプレーヤーになっていきたいですか?


A:今年はプレミアで1点も取ることができなかったんですけど、自分の目標としては点を取れる選手になりたいと思っていますし、大学でまたサッカーをやるので、点を取ってチームを勝たせられる選手になれたらいいなと思っています。


Q:FC東京のアカデミーで過ごした時間は楽しかったですか?


A:みんな面白いですし(笑)、学校とまた違った感じで、凄く楽しかったなと思います!


(FC東京U-18・高瀬和楠)
※【質問者】
宮本ゆみ子さん(Ole!FC東京U-23)、土屋
Q:3年前と同じ神戸との決勝でしたね。


A:「相手が3年前と同じ神戸さんだから勝てる」という自信はもちろんなかったですけど、神戸さんが3年間積み上げてきたもの以上に、自分たちが積み上げてきたものは大きかったですし、質が凄く高いというのはどのチームに対しても思っているので、必ず勝てると思ってこの舞台に立ちました。


Q:品田君は「自分がPKを決めて、吉田選手が2点目を決める所まで3年前とまったく一緒だった」と話していました。


A:本当に運命なのか何なのかわからないですけど、勝ち方も3年前と同じ状況で、運命的なものは感じるんですけど、そういう結果になったのも3年間の自分たちの積み上げが間違ってなかったという証明にもなったのかなと思って、凄く嬉しいですね。


Q:2点取られた時にチーム全体の焦りは感じましたか?


A:そうですね。2点目を決められてから、チームみんなが結構ガクッと来ていたと思うんですけど、前半が終わってロッカールームに入ってからは、意外とそんなにマイナスな雰囲気はなくて、「2点決められてしまったから、ここから何をやるか」というのが、結構チームの中でも話し合えていたので、それが後半の立ち上がりの良さに繋がったのかなと思います。


Q:2点取られたのが前半で良かったですね。


A:そうですね。逆に後半に自分たちが2点を決めたことで、その勢いのままで延長に向かえたので、結果的にはその形のおかげで優勝できたのかなと思います。


Q:岡庭君も本調子ではなかったと思うんですけど、彼が後半から入ったことでチームの雰囲気が変わった部分も大きかったんじゃないですか?


A:もちろんそうですね。岡庭選手はチームのムードメーカーというか、士気を上げてくれる選手なので、ケガしている中でもずっとチームの士気を高め続けてくれていたというか、それが実際にゲームに戻ってきたことで、さらにチームが活気付いたのかなと思います。ケガして復帰した選手が、本当にチームのために活躍してるのを見ると、何か他人事みたいですけど(笑)、凄く嬉しいですし、感謝したいですね。ケガしている選手も含めてこのチームだと思うので、1人でも多くピッチに立って一緒にプレーできたのは嬉しかったですね。


Q:カズキさんは「カズナもムードメーカーだ」っておっしゃっていましたけど(笑)


A:そうですね。だいぶチームを盛り上げていますね(笑)


Q:あえてやっているんですか?それとも自然にそうなっているんですか?


A:もう狙ってやっていますね、完全に(笑) ロッカールームでは常に「どこかで笑いを取ってやろう」と思っているので(笑)


Q:ムードメーカーが多い代だったのかもしれないですね。


A:ああ、そうですね。坂口(祥尉)選手もそうですし、長谷川(光基)選手もそうですし、結構ワイワイやるチームというか、みんなワイワイやる感じなので、ロッカールームとか本当に毎日うるさいですね。


Q:この間の青森山田戦もそうですし、今日もスタメンは全員が3年生で、ケガ人も多く出てしまった中で、3年生の結束が凄く強かったんじゃないかなと思いますが、そのあたりはどうでしたか?


A:この学年は本当に仲が良くて、お互いに支え合って3年間やってきたので、結果的にスタメン全員が3年生になったのは個人的に凄く嬉しかったですね。ただ、逆を言えば2年生が出られていないということでもあると思うので、来年は今の2年生が頑張ってやらないといけない学年なのかなと思います。


Q:61分に相手の11番と1対1になったのを止めたシーンを、改めて振り返ってもらえますか?


A:どこかで絶対にああいうピンチが来るというのはわかっていたので、それに対してずっと準備していたんですけど、あの形は普段から練習している形で、間合いを詰めて、あとは残ったコースの所に壁を作るだけというイメージで、イメージ通りではあったので想定内でした。


Q:会心のセーブというよりは、アレぐらいはやれるというセーブですか?


A:そうですね。常に自分の中ではどのセーブも基本的にはイメージがあって、練習でやってることをそのまま出せれば、「どのシュートも止められる」というイメージなので、本当に予想通りでした。


Q:なかなか日本一になることって人生でもないと思うんですけど、日本一ってどういうものなんですか?


A:だいたい1日目では実感が湧いてこないというか、後になっていろいろな人に「おめでとう」とか言われて、だんだん実感が湧いてくるというか。でも、本当に「ああ、日本一になったんだなあ」という感じですね。ただ、高校に上がった時もそうなんですけど、全国優勝した世代と言われてこれから大学やプロでもやっていくと思うので、大学やトップで結果を出し続けるのが自分たちの宿命というか、しなきゃいけないことなのかなと思います。


Q:本当に凄いことですよね。


A:本当に嬉しいですね。自分たちが倒してきた他のチームの選手のおかげで、自分たちは優勝できているので、本当に感謝したいですね。


(FC東京U-18・坂口祥尉)
※【質問者】
藤原夕さん、後藤勝さん、土屋
Q:改めて優勝した感想を聞かせてください。


A:昨日の試合前日から、監督とかチームのみんなに「ユニフォームを持ってきて」と言われたので、その時点で嬉しかったし、自分も今日はスタンドからサポーターの人たちと一緒の応援だったんですけど、一緒に声出して、場所はグラウンドじゃなかったんですけど、スタンドから一緒に戦うことができたかなって思います。


Q:夏のケガから精神的にも難しかったと思うんですけど、毎日グラウンドに来て、選手たちにどういう声を掛けることが多かったですか?


A:自分自身もケガして何度か落ち込むというか、暗くなる時もあったんですけど、そんなときにチームのみんなが、クラブハウスに行ったら明るく振る舞ってくれて、それで自分も気持ち的に少し楽になって、自分自身サッカーはできないですけど、「自分に何ができるかな」と思った時に、試合前の声掛けだったり、みんなが練習に気持ち良く入れるような雰囲気づくりを心掛けていて、自分もチームに貢献できるように練習でも試合でも心掛けていました。


Q:今日もいつものように総監督を抱き抱えてきましたけど、アレで喜びの瞬間を迎えたかったですか?


A:いつもサポーターの方から名前を呼んでもらって、総監督を渡してもらえているので、その面はちょっと嬉しいですね(笑)


Q:いつの間にか"総監督担当"みたいになってましたけど(笑)


A:もう"総監督担当"もやることはないので、そろそろ跡継ぎを決めようかなと思います(笑)


Q:今日も青森山田戦もスタメンは全員が3年生でしたが、この1年間でより3年生の結束が高まった所も感じますか?


A:そうですね。やっぱり自分自身はベンチに入れないですけど、特に今日の小林真鷹選手もケガ明けで、岡庭選手も試合に出ましたし、そういう面では3年生全員がピッチに立てたということが、外から見ていて素直に嬉しく思いました。


Q:結構3年生にケガしているメンバーが多かったですが、みんなで「絶対戻ってやるぞ」みたいな話はしていたんですか?


A:自分がケガしてから何人か、3,4人くらいリハビリの方に来たんですけど(笑)、何とか「俺よりは長くないだろ」とか声掛けもして元気付けて、今日のピッチにみんな無事に立てたので、そこは改めて良かったです。


Q:改めてこの6年間を振り返っていかがですか?


A:まず今日のことだと、優勝して嬉しい気持ちがある反面、自分はピッチに立てていなかったので、そこの面ではおそらくみんなが感じられなかった悔しさという部分をスタンドから応援していて感じるものもありましたし、サポーターの方と一緒に応援することによって、自分たち自身はサポーターの方1人1人の顔が全員わかる訳じゃないんですけど、やっぱり「自分のことのように応援してくれているな」というのがスタンドにいたからこそ感じられたので、その部分では収穫みたいなものはありました。このクラブで6年間お世話になっていて、大学では1回このクラブを離れることになるんですけど、大学でしっかり4年間やって、またこのクラブで、今度は自分がピッチに立って、Jリーグやルヴァンカップや天皇杯でピッチに立って、FC東京のエンブレムを背負って、カップを掲げて心の底から喜べるようになりたいと思います。


Q:夏以降のボールが蹴れない時期で、メンタル面が成長したような手応えはありますか?


A:確かにケガをしてから落ち込むことは多々ありましたけど、その面で本田圭佑選手だったりイチロー選手のビデオとかを基にして、メンタル面でも教わることがあって、逆にこういったケガとかも多くの選手ができる訳ではないと思うので、そこはポジティブに考えて。このケガをしたからにはしょうがないので、ケガしたからこそ感じられる部分を、今日のスタンドからの応援もそうですし、多くを感じられたので、マイナス面だけじゃなくて、自分的にはプラス面の方が多いくらい、このケガからいろいろなことを学んでいます。


Q:今日も2番のユニフォームが掲げられているのを見て、相当嬉しかったですか?


A:みんながシャーレを掲げる時とか、長谷川選手が持ってくれていたので、並んでいる時は岡庭選手が持ってくれたり、そういう面では本当に感謝しかないです。


以上です。


土屋